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更新日:2018年1月31日

南吉朗読ででむし会(12月20日)

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内容

会のみなさんから

  • 市長が提唱された「南吉のまちづくり」の中で開講された南吉朗読ボランティア養成講座の修了生でたちあげた会です。会の名前は、桜町小学校にある南吉顕彰の石碑「ででむしの詩碑」からと、ででむしのようにゆっくりとした歩みで確実に進みたいという願いをこめて名づけました。
    最初の3年間は朗読の基礎や実践を先生について学びました。現在は図書情報館で毎月第3~5土曜日午後2時~2時30分に短編の朗読会を開催しています。
  • 会のメンバーそれぞれに、南吉作品の中でも特に好きな作品があり、「ごんぎつね」「牛をつないだ木」「でんでんむしのかなしみ」等さまざまです。幼年童話から中長編、詩まで多くの南吉作品を読んできましたが、いずれも作品ごとに彩りを変える万華鏡の世界のようだと感じます。
    豊かな感性、温かい心が感じられるだけでなく、南吉は格差や貧困等の不条理と戦い悲哀と共生と再生を求めていました。南吉作品は、現代に生きる私達にも大切なものを蘇らせます。
  • たくさんの方に南吉作品の朗読を聞いていただきたいと思って日々修練を積んでいますが、朗読会の集客に苦戦しています。読み聞かせではなく朗読であるため、小さなお子さんが集中して最後まで聞くのは難しく、集中力と想像力がつく小学生から中高年が主な対象です。今は図書情報館の「でんでんむしの部屋」で朗読会を行っていますが、この部屋のある2階は幼児と親が多く集うフロアであるため、なかなか中高年の方に来てもらうことができず、もっと多くの人に来ていただきたいと思っています。

市長から

  • 南吉生誕100年に向けて南吉顕彰の活動を始動した際は、なかなか理解が得られなかったことを思い出します。都築弥厚や岡田菊次郎の方が功績があるのではないかとも言われました。南吉の功績は文化であり産業のように目に見えるものではありませんが、「ごんぎつね」が国語の教科書に掲載され、今となっては全国区の作家となったのに、私達はかつて安城に南吉がいたという事実を埋もれさせてきました。この際思い切って世に出していこうというのが南吉のまちづくりを始めたきっかけでした。
  • 来年は南吉生誕105年。100年ほどの大きな節目ではありませんが、南吉作品の絵本作品を公募する「南吉絵本大賞」で生まれた「二匹のかえる」もそろそろ在庫がつきてきましたので、第2回の南吉絵本大賞を決定したところです。ブックスタート(赤ちゃんと保護者に絵本をプレゼントし絵本をきっかけに親子で楽しい時間を過ごしてもらう)として4カ月健診に来た赤ちゃんに配布していこうと思っています。
  • アンフォーレがオープンして以来あの界隈をよく歩くのですが、日通倉庫前の南吉ストリート周辺で、子どもたちが「南吉さんがね…」などと話している場面を数回見ました。ベンチやモニュメント、壁画が並ぶあの辺りに来ると、安城が南吉さんゆかりの地だと子どもながらにわかるようです。私は、皆さんが自然に、なんとはなしに南吉の世界を感じ取ってくれているのであれば、とりあえずこれでいいのかと思うのです。
  • 南吉作品「おじいさんのランプ」は、企業経営者が技術革新の波にあらがうのではなく、流れにいかにうまく乗って企業の発展につなげるかを知る良い本であると、経済評論家が高く評価しているそうです。
    文学というものは、後世の人間がその作品をいかに伝え、守っていくか、いかに「てこ入れ」あるいは手入れをしていくかで変わるものと思います。ででむし会の皆様はにこれからも引き続き南吉作品を世に広めていっていただきたいと思います。

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