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更新日:2013年6月20日

「き」になる遺物!木製品

「き」になる遺物はどこにいる?

  ところで木製品はどんな遺跡で残るんだと思いますか?大昔のひとたちが使った木製品は土に埋もれると、植物だからそのままでは腐ってなくなってしまいます。しかし、埋まった場所がいつもジメジメしている湿地だったり、地下水が多い場所だったらその水分のおかげで木製品は腐らずに残っていることが多いです。安城市の場合は、古井町の釈迦山遺跡や桜井町の宮下遺跡、中狭間遺跡で多くの木製品が出ています。

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「き」になる遺物が出てきたぞ!

  発掘調査をしていて運良く(?)木製品が出てきたら、現場じゃもう大変!普通は遺物がまとまって出てくると図面を書いたり写真を撮ったりしなければいけないのですが、そのためには遺物をしばらくそのままにしておかなければなりません。しかし、木製品は掘り出してそのままにしておくと乾燥して最後にはバラバラになってしまいます。そのため、図面と写真が終わるまでは乾燥させないようにわざと水浸しにしたり、ぬれた布を被せたりとあの手この手を使います。

 

 

 

 

 

塚下木製品

塚下遺跡 木製品出土状況

その後もやっぱり「き」になるなぁ

  発掘調査が終わると遺物はすべて埋蔵文化財センターに持ち帰ります。木製品の場合は中に水分が多いから、洗ってそのままにしておくとやっぱり乾燥してバラバラになってしまします。さあ困った・・・。そうならないようにとりあえず水に浸しておいて、腐らないように時々水をかえてやります。しかし、このままでは展示ケースに飾ったり、気軽に見ることができません。そこで木の中の水分を他の液体と入れ替えてしまって、空気中でも乾燥しないように「保存処理」を施す必要があります。木製品は一見地味ですが、手間もお金もかかる遺物なのです。

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