受け継ぐ想いを
未来へ届ける 望遠郷
ページID : 5065
更新日:2013年6月20日
ここから本文です。
圦上遺跡は、安城町の集落が途切れる東側の水田の一帯に位置しています。今回の調査では、調査区全体に走る自然流路が見つかっており、遺構は中州の高みの部分にピット(穴)や溝が少数見られるのみでした。流路は古墳時代にはほぼ埋まってしまって、湿地状になっていたようです。そこに古墳時代前期(約1800年前)から中期にかけて土器が廃棄されていました。
|
|
|
調査区全景 |
土器出土状況 |
土器の復元 |
彼岸田遺跡は安城市を代表する遺跡である鹿乗川流域遺跡群の1つで、碧海台地の東端に近い沖積地に位置しています。現在は戦後のほ場整備により一面平坦な水田が広がっていますが、以前は島畑と呼ばれる自然堤防が広範囲に存在していました。
今回の調査では、調査区全体に大きな自然流路が走っていることが確認され、流路跡からは弥生時代中期から古代までの土器や木製品がたくさん出土しました。中でも墨書土器という文字や記号を書いた土器が多数出土したことが注目されます。多くは奈良時代(約1200年前)のものと思われます。総数は90点以上を数えます。西三河全体でも総数にして300点程度しか出土していませんので、突出した数といえます。中でも「田」と記された墨書土器は30点以上も見つかっています。
今回、新たに彼岸田遺跡で出土した横櫛が国内最古級であることがわかりました。
|
|
|
調査区全景 |
土器出土状況 |
墨書土器 「田」 |
|
||
日本最古級の横櫛 |