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更新日:2013年6月20日

日本最古級の横櫛

彼岸田遺跡出土の横櫛

横櫛1

横櫛2

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 安城市埋蔵文化財センターでは県営ほ場整備事業に伴う彼岸田遺跡(桜井町)発掘調査において出土した遺物の整理過程で、日本最古級の横櫛が出土したことを確認しました。
  その横櫛は、平成11年度に実施した彼岸田遺跡の調査で出土した木製品の1点で、縦5.5cm、横7.7cmを測り、歯の数は19本です。鑑定の結果、櫛の形態は最古とされる大阪府八尾市小阪合遺跡出土のものと形態・材質・製作技法などの点で類似し、国内最古の横櫛の2例目であることが確認されました。日本において櫛は、縄文時代から縦に長い竪櫛が使われていましたが、横櫛は渡来系の技術の系譜上にあるもので、年代は4世紀末から5世紀前半のものと考えられます。

  彼岸田遺跡で出土したこの横櫛は、小型のノコギリを使用して製作されたと考えられ、ノコギリの目立て幅が広いため歯と歯の間の隙間が幅広になっているようです。歯と歯の隙間が広いことと歯の数が少ないということは横櫛の製作技術がまだ初期段階にあることを示しています。

  横櫛が出土した彼岸田遺跡は、西三河でも屈指の規模を持つ集落遺跡とされる鹿乗川流域遺跡群の一角を占める遺跡で、弥生時代後期には他地域の土器が多量に出土するなど、地域間交流の拠点となっていたようです。また、古墳時代には二子古墳をはじめとする桜井古墳群造営の母胎となる集落として注目されています。

  

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