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更新日:2013年6月20日

ボク、墨書土器(ぼくしょどき)

ボク墨書

 墨書土器とは、墨で文字や記号が書かれた土器のことだよ。市内では、彼岸田遺跡(桜井町)や古井堤遺跡(桜井町)、宮下遺跡(桜井町)、桜林遺跡(桜井町)、惣作遺跡(木戸町)などから奈良~平安時代の墨書土器が出土しているんだ。

墨書が書かれる位置

    墨書位置 

  墨書が書かれるのは、 須恵器(すえき)〔奈良時代〕や灰釉陶器(かいゆうとうき)〔平安時代〕と呼ばれる焼き物だよ。

  墨書は、ふたの内側や、碗(わん)や坏(つき)の底の外側に書かれていることが多いんだ。

 

もっとも多い文字「田」

  市内で見つかっている墨書土器でもっとも多く書かれている文字は「田」なんだ。

彼岸田田1

彼岸田田2

彼岸田田3

彼岸田田4

 人名

墨書柿「柿」は男性の名前の省略形、あるいは一部だよ。 白刀女「白刀女」は女性の名前だよ。

その他の文字

大井家 「大井家」と書いてあるよ。

 「大井」は 人名の一部か、地名、あるいは 「大きな井戸」という意味かもしれないね。

 

酒坏 「酒坏」って書かれているよ。 お酒でもいれたのかな?

器皿 「器皿」って書いてあるね。

  わざわざ容器に「器」って書いちゃうなんておもしろいね。

  ほかにも「神」「足」「国」「上」「大」「中」「浄」「厨」など、さまざまな文字が書かれた墨書土器が見つかっているよ。

墨書土器は何のためのもの?

  市内の墨書土器は、溝や川底などから出土することが多いんだ。だから、水に関連した祭祀、たとえば、灌漑工事をするときに「順調にいきますように。」って神さまにお願いするときに墨書土器が使われたと考えられているよ。

お問い合わせ

生涯学習部文化振興課埋蔵文化財センター
電話番号:0566-77-4490   ファクス番号:0566-77-4491