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更新日:2023年4月24日

南海トラフ地震(東海地震・東南海地震・南海地震等)の被害想定

 平成23年度から24年度にかけて、国(内閣府)による南海トラフの巨大地震の被害予測に関する調査結果が公表されました。

 また、これを受けて、愛知県でも平成23年度から25年度にかけて、東海地震・東南海地震・南海地震等(南海トラフ地震)の被害予測調査が実施され、平成26年5月に調査結果が公表されました。

 安城市では、愛知県の調査結果を受けて、平成26年度に、安城市東海地震・東南海地震・南海地震等被害予測調査を実施し、安城市内の被害予測を取りまとめました。

 これによる安城市の調査結果は以下のとおりです。

安城市東海地震・東南海地震・南海地震等被害予測調査

想定地震

南海トラフ地震とは

 東海地震・東南海地震・南海地震の3地震が連動して起こるおそれのある南海トラフ地震は、この地域に大きな被害をもたらす地震として、これまで繰り返し発生して来た海溝型地震です。

 南海トラフと呼ばれる海底盆地を震源域とする海溝型地震が、日本列島の太平洋側で約100~150年の周期で繰り返し発生してきました。

 この南海トラフで過去に繰り返し発生してきた、東海地震・東南海地震・南海地震等の海溝型地震を総称して「南海トラフ地震」といいます。

 1707年には宝永地震、1854年には安政地震が発生しており、1944年と1946年には昭和東南海地震と昭和南海地震が発生していますが、それ以降、相当の期間が経過していることから、現時点で次の南海トラフ地震の発生の切迫性が高まっていると考えられています。

過去地震最大モデル

 南海トラフで繰り返し発生している地震・津波のうち、過去に発生したことが明らかで規模の大きいもの(宝永、安政東海、安政南海、昭和東南海、昭和南海の5地震)を重ね合わせたモデルのことです。

 安城市では、愛知県と同様に、この「過去地震最大モデル」が、今後の地震対策を進める上で軸となる想定として位置付けられるものと考えており、この対策を推進していくことが、「理論上最大想定モデル」への対策にも資すると考えています。

理論上最大想定モデル

 南海トラフで発生する恐れのある地震・津波のうち、あらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震・津波を想定したモデルのことです。(※国が平成24年8月29日に公表した「あらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震・津波モデル」に該当するものです。)

 千年に一度あるいはそれよりもっと発生頻度が低いものでと考えられますが、この地震が一度でも発生すると、重大な被害が広範囲にわたって発生することが想定されます。

 安城市では、愛知県と同様に、今後の地震対策を検討する上で、この「理論上最大想定モデル」を、主として「命を守る」という観点で補足的に参照するものと位置づけています。

ハザード(震度、液状化危険度、津波・浸水被害など)の調査結果

計測震度の予測結果

 

過去地震最大モデルの計測震度

 

理論上最大想定モデル(陸側ケース)の計測震度

shindo-kako scale-shindo shindo-riron

震度の大きさと被害の関係については、 気象庁の資料(外部リンク)をご覧ください。

 

液状化危険度

過去地震最大モデルの液状化危険度

 

理論上最大想定モデル(陸側ケース)の液状化危険度

 ekijyoka-kako  scale-ekijyoka.jpg  ekijyoka-riron

 

津波・浸水被害

理論上最大想定モデルの津波・浸水予測

 

tsunami-shinsui

 

 

scale-shinsui

  • この津波・浸水想定は、津波防災地域づくりに関する法律(平成23年度法律第123号)第8条第1項に基づいて設定されるものです。
  • これは、海からの津波による浸水の他、内陸部で液状化により河川堤防が沈下することで発生する湖沼や河川からの浸水を合わせて表したものです。
  • 最大クラスの津波が悪条件下に置いておいて発生した場合に想定される浸水の区域(浸水域)と水深(浸水深)を表したものです。
  • 最大クラスの津波は、現在の科学的知見を基に、過去に実際に発生した津波や今後発生が想定される津波から設定したものであり、これよりも大きな津波が発生する可能性がないというものではありません。
  • 浸水域や浸水深は、局所的な地面の凹凸や建築物の影響のほか、地震による地盤変動や構造物の変状等に関する計算条件との差異により、浸水域外でも浸水が発生したり、浸水深がさらに大きくなったりする場合があります。
  • 津波・浸水想定の浸水域や浸水深は、避難を中心とした津波防災対策を進めるためのものであり、津波による災害や被害の発生範囲を決定するものではないことにご注意ください。
  • 浸水域や浸水深は、津波の第一波ではなく、第二波以降に最大となる場所もあります。
  • 津波・浸水想定では、津波による河川内や湖沼内の水位変化を図示していませんが、津波の遡上等による、実際には水位が変化することがあります。

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kijunsuii

  •  「津波防災地域づくりに関する法律」に基づき、愛知県が令和元年7月30日に「津波災害警戒区域」を指定しました。安城市においても、従来の津波浸水想定区域が「津波災害警戒区域」に指定されました。
  • 「津波災害警戒区域」とは、最大クラスの津波が発生した場合に、住民の生命又は身体に危害が生ずる恐れがある区域です。
  • 警戒区域内に土地利用規制はありません。
  • 警戒区域内の要配慮者利用施設は、避難確保計画の作成が義務付けられます。
  • 津波災害警戒区域の指定に伴い、「基準水位」が公表され避難すべき場所が明確になりました。「基準水位」とは津波浸水想定の浸水深に津波が建物等に衝突した際のせり上がりを考慮した水位であり、地盤面からの高さ(メートル単位)で表示しています。安城市で想定されているせり上がり高は10cm未満です。
  • 安城市に想定されている津波被害は、高い波が高速で押し寄せるという一般的な津波被害と異なり、地震の揺れによって堤防が沈下することによるゆるやかな浸水被害です。
  • 津波災害警戒区域の詳細は以下のリンクからご確認下さい。

 愛知県河川課HP「津波災害警戒区域の指定について」(外部リンク)

 

 

理論上最大想定モデルにおける愛知県内の津波・浸水被害については、愛知県防災学習システム(外部リンク)にてご覧になれます。

 

リスク調査(建物被害、人的被害など)の調査結果

建物被害(単位:棟)

 (1)過去地震最大モデル

項目

被害区分

冬・深夜

夏・昼

冬・夕

地震動

全壊

1,264

半壊

5,795

5,795

5,720

液状化

全壊

1

半壊

4

4

4

津波・浸水

全壊

2

半壊

51

51

51

急傾斜地等

全壊

0

半壊

0

0

0

火災

焼失

8

8

622

建物棟数

 

60,159

建物被害総数

全壊・焼失

1,275

1,276

1,890

半壊

5,851

5,850

5,776

建物被害率

全壊・焼失

2.1%

2.1%

3.1%

半壊

9.7%

9.7%

9.6%

ブロック塀等転倒数

685

屋外落下物が発生する建物数

86

(2)理論上最大想定モデル 

項目

被害区分

冬・深夜

夏・昼

冬・夕

地震動

全壊

11,487

半壊

13,259

13,185

12,412

液状化

全壊

1

半壊

3

3

3

津波・浸水

全壊

1

半壊

31

31

31

急傾斜地等

全壊

0

半壊

0

0

0

火災

焼失

1,350

1,571

3,990

建物棟数

 

60,159

建物被害総数

全壊・焼失

12,839

13,060

15,479

半壊

13,293

13,219

12,446

建物被害率

全壊・焼失

21.3%

21.7%

25.7%

半壊

22.1%

22.0%

20.7%

ブロック塀等転倒数

1,950

屋外落下物が発生する建物数

2,497

 

 建物被害(全壊・焼失棟数)の想定分布・・・ここでは火災が発生しやすい冬の夕方に地震が発生した場合を想定した計算結果を示しています

過去地震最大モデルの全壊・焼失棟数

 

理論上最大想定モデル(陸側ケース)の全壊・焼失棟数

bumpu-kako bumpu-scale bumpu-riron

 

人的被害(単位:人)

 (1)過去地震最大モデル

項目

 

冬・深夜

夏・昼

冬・夕

建物倒壊
(うち屋内転倒物・屋内落下物)

死者数

63

32

45

(5)

(3)

(3)

重傷者数

133

205

143

(33)

(27)

(16)

軽傷者数

900

641

631

(139)

(114)

(106)

津波・浸水

死者数

0

0

0

重傷者数

0

0

0

軽傷者数

0

0

0

急傾斜地崩壊等

死者数

0

0

0

重傷者数

0

0

0

軽傷者数

0

0

0

火災

死者数

1

0

22

重傷者数

0

0

10

軽傷者数

0

0

26

ブロック塀の転倒、屋外落下物

死者数

0

0

0

重傷者数

0

1

2

軽傷者数

0

2

4

死傷者数合計

死者数

63

32

67

重傷者数

133

206

155

軽傷者数

900

644

660

自力脱出困難者数・要救助者数

地震動

459

492

441

津波

0

3

2

 

(2)理論上最大想定モデル

項目

 

冬・深夜

夏・昼

冬・夕

建物倒壊
(うち屋内転倒物・屋内落下物)

死者数

644

272

435

(44)

(25)

(29)

重傷者数

1,056

1,222

953

(214)

(175)

(136)

軽傷者数

2,816

2,577

2,232

(788)

(645)

(599)

浸水・浸水

死者数

0

0

0

重傷者数

0

0

0

軽傷者数

0

0

0

急傾斜地崩壊等

死者数

0

0

0

重傷者数

0

0

0

軽傷者数

0

0

0

火災

死者数

96

34

173

重傷者数

27

33

80

軽傷者数

69

85

208

ブロック塀の転倒、屋外落下物

死者数

0

0

1

重傷者数

0

4

7

軽傷者数

2

9

11

死傷者数合計

死者数

739

307

609

重傷者数

1,083

1,259

1,040

軽傷者数

2,887

2,671

2,451

自力脱出困難者数・要救助者数

地震動

3,635

3,165

3,172

津波

0

2

1

 

生活支障(過去地震最大モデル)

 

被害想定

95%復旧するのに・・・

上水道

 被災直後、約9割が断水  約6週間

下水道

 被災1日後、約8割が利用困難  約3週間

電力

 被災直後、約9割が停電  約1週間

通信(固定電話)

 被災直後、約9割が通話支障  約1週間

通信(携帯電話)

 被災1日後、基地局の電波が
 停止する確立が、最大約8割
 約1週間(基地局の復旧)

都市ガス

 被災直後、約600戸が供給停止  約2週間

LPガス

 被災直後、約1割が機能停止  約1週間

 

 避難者数(過去地震最大モデルのみ、想定条件:冬夕方午後6時発災の場合)

 

1日後

1週間後

1ヶ月後

避難所避難者数

約5,000人

約13,400人

約2,500人

避難所外避難者数

約3,300人

約13,300人

約5,700人

避難者総数

約8,300人

約26,700人

約8,200人

 

 

 

 

 

よくある質問

お問い合わせ

市民生活部危機管理課危機管理係
電話番号:0566-71-2220   ファクス番号:0566-71-2295