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更新日:2016年10月28日

全国学力・学習状況調査結果(平成27年度)

平成27年4月21日に小学校6年生と中学3年生を対象に実施された全国学力・学習状況調査の結果を分析しましたので、お知らせします。

1調査への参加状況について

学校種別

校数

参加児童生徒数

小学校

21校

1,890人

中学校

8校

1,860人

合計

29校

3,750人

2教科に関する調査の結果から

全国学力・学習状況調査の対象であった小学校6年生と中学校3年生全体の状況を、全国公立学校全体の状況と比較して、教科別・区分別に「たいへんよくできている」「よくできている」「おおむねできている」「やや劣っている」「努力を要する」の5段階で示し、それぞれの教科で優れている内容と課題のある内容及び各視点からの分析結果を紹介する。

 

<小学校6年生の状況>

国語A(主として知識)「努力を要する」

・5年生までに習った漢字を正しく書く力に課題がある。

・文の中の主語や主語と述語の照応関係を捉えることに課題がある。

・新聞のコラムを読んで表現の工夫を捉える力に課題がある。

・ものがたりの登場人物の相互関係を捉える力に課題がある。 

国語B(主として活用)「努力を要する」

・目的や意図に応じ、取材した内容を整理しながら書く力に課題がある。

・登場人物の行動を基にして場面の移り変わりを捉える力に課題がある。

・目的に応じ、文章の内容を的確に押さえながら要旨を捉える力に課題がある。

・文章と図を関連づけて、自分の考えを書く力に課題がある。

算数A(主として知識)「努力を要する」

・日常生活の中で必要となる時刻を求めることに優れている。

・小数の減法について、計算の結果のおよその大きさを捉える力に課題がある。

・加法における計算を確かめる方法の理解に課題がある。

・小数の減法や異分母の分数の減法の計算に課題がある。

・立体図形とその見取り図の辺や面のつながりや位置関係についての理解に課題がある。 

算数B(主として活用)「おおむねできている」

・作図の方法に用いられる図形の約束や性質の理解に課題がある。

・根拠とする図形を見いだし、図形の性質を記述する力に課題がある。

・正三角形の性質や合同な三角形の性質を基に、理由を記述する力に優れている。

・概数を用いた見積りの結果とそれに基づく判断を理解し、理由を記述する力に優れている。

理科「努力を要する」

・試行した結果を基に自分の考えを改善する力に課題がある。

・調べた結果について視点をもって考察をし、分析する力に課題がある。

・予想が一致した場合に得られる結果を見通して、実験を構想する力に課題がある。

・観察した事実と関係付けながら情報を考察して、分析する力に課題がある。

<中学3年生の状況>

 

国語A(主として知識)「おおむねできている」

・表現の技法についての理解に優れている。

・伝えたい事実を明確に書く力に優れている。

・単語の類別についての理解に優れている。

・内容を参考にして、登場人物の思いやものの見方を想像する力に優れている。

国語B(主として活用)「おおむねできている」

・複数の資料から適切な情報を得て、自分の考えを具体的に書く力に優れている。

数学A(主として知識)「よくできている」 

・数量の関係を文字式に表すことができ、等式を目的に応じて変形する力に優れている。

・数量の関係を捉え、連立二元一次方程式をつくり、解く力に優れている。

・与えられた式を用いて、体積を求めることができる立体の理解に優れている。

・一次関数とグラフの特徴を関連付けた理解や解を求めることに優れている。

・資料の度数分布から、解を求めることに優れている。

数学B(主として活用)「よくできている」

・与えられた情報から必要な情報を選択し、的確に処理する力に優れている。

・発展的に考え、条件を変えた場合の証明に優れている。

・構想に沿って、事象を数学的に表現し、意味を解釈する力に優れている。

・与えられた式を基に、事象における2つの数量の関係を判断する力に課題がある。

理科「よくできている」

・水溶液の溶質と水(溶媒)の質量を求めることに優れている。

・気体の性質について理解し、適切な実験の仕方について説明することに優れている。

・気圧の変化によって起きる現象について、モデルを使った実験を計画する力に優れている。

・技術の仕組みを示す場面において、適切な語句を使って説明することに優れている。

 

3質問紙調査の結果について(生活や経験について)

全国と比較して肯定的な回答(「している」「どちらかといえば、している」)をした児童生徒の割合が高いものと低いものの主なものを列記する。

小学校6年生の状況

・家で、自分で計画を立てて勉強をしている児童の割合が低い。

・家で、学校の授業の復習をしている児童の割合が極めて低い。

・前学年までの授業で、目標を示されたり、振り返りをしたりしたと感じる児童の割合が低い。

・国語の授業を好きと感じる児童の割合が低い。

・理科の授業の内容がよくわかると感じる児童の割合が低い。

・授業参観等に保護者が「よく」来る児童の割合が高い。

中学校3年生の状況

・家で、学校の授業の予習をしている生徒の割合が極めて高い。

・理科の授業で、自分の考えや考察をまわりの人に説明したり、発表したりしている生徒の割合が高い。

・学習塾(家庭教師を含む)で勉強をしている割合が高い。

・授業参観等に保護者が「よく」来る生徒の割合が高い。

・難しいことでも、失敗を恐れないで挑戦する生徒の割合が低い。

・毎日同じ時刻に寝たり、起きたりしている生徒の割合が低い。

・総合的な学習の時間が普段の生活に役立つと思う生徒の割合が低い。

・総合的な学習の時間で課題を立てて情報を集め、発表する活動に取り組んだ生徒の割合が低い。

・国語と理科の学習が将来、社会に出た時に役立つと考える生徒の割合が低い。

・前学年までの授業で、授業の目標が示されたと感じる生徒の割合が低い。

  

4学力と学習状況との相関関係から 

・小学校の国語においては、漢字の読み書きなどの基礎・基本の定着をしっかりと図るとともに、文章の要旨を的確にとらえて読んだり、内容を整理して書いたりする授業を充実する必要がある。

・物語の登場人物の相互関係や場面の移り変わりを叙述に即して読み取る授業の工夫や学校図書館を活用した読書活動を推進していく必要がある。

・小学校の算数においては、四則計算をすることには依然として課題があり、数の表し方(小数や分数)をふまえた基本的な問題を繰り返して学習する必要がある。

・小学校の理科においては、実験や観察を実際に行うことを重視し、自ら課題を解決する活動を通して、結果をまとめる力や考察する力を養う必要がある。

・中学校の国語においては、語句の意味の理解や文脈に即して漢字を使うことに改善が見られ、自分の考えを書く力に優れている状況が見られる。今後も、多様な情報に触れながら問題意識をもって学習したり、資料から適切な情報を得て自分の考えと結びつけて考えたりする学習活動の工夫をしていく必要がある。

・中学校の数学においては、教科の学習内容と生活との関連を図り、事象を数学的に説明する力が向上するような授業づくりを継続して取り組んでいく必要がある。

・中学校の理科においては、実験観察をする時間を十分に確保している現状が見られ、計画や説明する力に優れているため、今後も実体験を重視した取り組みを進めていく必要がある。

・中学校においては、家庭学習の充実と生活習慣を整えることに改善が見られている。また、各教科・領域の学習や日々の授業で、学習を振り返る活動が浸透しつつあり、引き続き取り組みを続けていく。

・1日あたりにゲームやテレビ、スマートフォンを長く利用している割合は、昨年度と比べて減少傾向となっている。今後も、市内の子どもたちが作成した「安城ケータイ・スマホ宣言」の啓蒙を続けていく必要がある。

・協働学習や課題解決学習を通して、自分の考えをまとめ、発表する力を育成していく。これらの学習が活きるような授業づくりやICT機器の活用の工夫を進めていく必要がある。

 

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