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更新日:2021年3月24日

令和元年度の調査 

坂戸・三本木遺跡(安城町)

 坂戸・三本木遺跡は、安城市東部の鹿乗川流域に広がる弥生時代後期~古墳時代前期を中心とした遺跡群の北端に位置する遺跡です。これまでの調査で弥生時代終末期から古墳時代前期の竪穴建物跡が複数確認され、また旧河道付近から銅鐸型土製品が出土しています。

 開発計画に伴い、30年度に確認調査、元年度に10箇所の調査区を設定し、発掘調査を実施しました。なかでも調査区3では弥生時代後期から終末期の遺物が出土し、弥生時代後期の竪穴建物跡2棟も確認されました。

坂戸・三本木遺跡位置図

坂戸・三本遺跡位置図

【坂戸・三本木】調査区完掘

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

完掘の様子(南東から撮影)

 

 

 

【坂戸・三本木】出土遺物

出土遺物(弥生時代終末期)

 

 

 

三ツ塚第1号古墳・三ツ塚遺跡(古井町)

 三ツ塚第1号古墳・三ツ塚遺跡は、碧海台地上に位置している遺跡です。過去の調査で、古代・中世の集落跡が確認されています。都市公園計画に伴い、確認調査を行いました。

三ツ塚第1号古墳

 三ツ塚第1号古墳は「古墳」と呼んでいるものの、これまで未調査で本当に古墳であるかどうかの確証がありませんでした。今回の調査によって、鎌倉時代の山茶碗を含む層が墳丘の一部であると考えられることから、これは古墳ではなく鎌倉時代の塚である可能性が高いことが分かりました。

三ツ塚第1号古墳

三ツ塚第1号古墳墳丘(北西から)

三ツ塚遺跡

 三ツ塚遺跡では、奈良時代~平安時代の竪穴建造物跡や鎌倉時代の溝などが確認されました。

 また、墳丘西側のくぼみからは古墳時代の須恵器が出土しました。周辺の台地上で古墳時代の遺物が出土することは多くないため、この時期の集落のありかたを考える上で貴重な資料となりそうです。

三ツ塚遺跡  三ツ塚遺跡遺物

完掘(西から)               出土遺物(古墳時代後期)

【三ツ塚】位置図 

三ツ塚第1号古墳・三ツ塚遺跡位置図

桜井城跡・城向遺跡(桜井町)

 区画整理事業に伴い、平成27年度から桜井城跡の西側で発掘調査を継続して行っています。これまでの調査で、古代の竪穴建造物跡や掘立柱建造物跡などが建つ集落跡、戦国期の井戸や区画溝、大型溝などが見つかりました。

桜井城跡

 個人住宅建設に伴い、発掘調査を実施しました。その結果、これまでの調査で見つかっていた大型溝の延長となる、最大幅3m、最深2mの溝を確認しました。溝からは主に戦国期の陶器や内耳鍋、羽付鍋が出土しました。

 このほか、古代の柱穴なども検出され、台地縁辺に古代の集落が広がることが分かりました。

桜井城跡完掘

完掘(東から)

城向遺跡

 区画整理事業に伴い発掘調査を実施しました。前年度、北隣で発掘調査を行い、戦国期の区画溝や井戸を確認しました。今回の調査では、古代の掘立柱建物跡、竪穴建物跡のほか、戦国期の井戸を確認しました。

桜井城遺物

出土遺物(戦国期)

 

桜井城跡

桜井城跡・城向遺跡位置図

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