受け継ぐ想いを
未来へ届ける 望遠郷
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更新日:2013年6月20日
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明治郵便局は篤志家の要望に対して、局舎の提供および局員の給料の負担を条件に、郵便局の開局を許可する三等郵便局制度を設け、全国に統一された郵便網を構築していました。明治郵便局も、明治44年(1911)にこの条件のもと、旧明治村で開局しました。
修復後の明治郵便局局舎 平成21年に修復工事を行いました。 薄紫色に塗られていた外壁を当初の水色に塗りなおし、内部では取り払われていたカウンターや電話室の復元を行いました。 |
旧明治郵便局局舎(北から撮影) 昭和42年(1967)の閉局間際に撮られたものです。
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局舎は梁間4間(1間=1.818m)、桁行5間で外観などに洋風の意匠を採用しながらも、小屋組み(屋根を支える屋根裏の骨組)には和小屋を用いています。また、鬼瓦には「〒」の文様が施されています。平屋建ての小規模な郵便局舎ですが、古い郵便局舎が少ない県下において、年代が明らかな上に当初の構成が想定できる貴重な建物です。
官舎は、近代の数奇屋趣味を加味した正統的な書院の構えを示す建築です。二つの建物は、局舎と官舎がそろって残っている点で注目されます。 もともとは、道路に面していましたが、昭和55年(1980)に後ろに曳き家されました。 局舎の道順組立は、業務拡大に伴い増築されたもので、曳き家の際に解体されました。また、現在は薄紫色のペンキが塗られていますが、当初は水色であったことが痕跡調査等から判明しています。 官舎は、年末年始の繁忙期には、臨時の作業場としても利用されていたそうです。
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官舎外観 |