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更新日:2013年6月20日

下懸遺跡

遺跡番号

 540127

概要

 下懸(しもかけ)遺跡は碧海台地の東縁部に沿って流れる鹿乗川左岸に展開する沖積地の微高地上に立地しています。標高は約7m、台地との比高は約2mを測ります。

 調査の結果、弥生時代中期から古墳時代前期を中心とした集落の一部であることが確認されました。調査区の南端では谷地形が広がっており、この谷の北側に集落を区画する可能性のある溝、竪穴建物・掘立柱建物・土器棺が検出されています。溝の上面からは弥生時代後期の土器が大量に出土しました。その中には、線刻土器や外来系土器も見られます。

 また、南端の谷からは多量の木製品のほか、最上層からは三河では初となる木簡が出土しました。その後の発掘調査で南に位置する惣作遺跡で2点、下懸遺跡でもう1点木簡が出土し、現時点で合計4点の木簡がこの安城市東南部の一角に集中して見つかっています。いずれも建物跡などからの出土ではありませんが、周辺に古代の公的な施設が存在したとも考えられます。

 本調査では、鹿乗川流域で盛行する弥生時代後期から古墳時代前期の遺跡群の広大な展開を明らかにするとともに、三河初の木簡の出土は三河古代史に新たな課題を投げかけました。

財団法人愛知県埋蔵文化財センター2009『下懸遺跡』(愛知県埋蔵文化財センター発掘調査報告書第144集)

所在地

安城市小川町下懸

下懸地図

お問い合わせ

生涯学習部文化振興課埋蔵文化財センター
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