受け継ぐ想いを
未来へ届ける 望遠郷
ページID : 13994
更新日:2016年10月28日
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学校種別 |
校数 |
参加児童生徒数 |
小学校 |
21校 |
1,909人 |
中学校 |
8校 |
1,876人 |
合計 |
29校 |
3,785人 |
全国学力・学習状況調査の対象であった小学校6年生と中学校3年生全体の状況を、全国公立学校全体の状況と比較して、教科別・区分別に「たいへんよくできている」「よくできている」「おおむねできている」「やや劣っている」「努力を要する」の5段階で示し、それぞれの教科で優れている内容と課題のある内容及び各視点からの分析結果を紹介する。
<小学校6年生の状況>
国語A(主として知識)「おおむねできている」
・5年生までに習った漢字を正しく読む力に課題がある。
・5年生までに習った漢字を正しく書く力に優れている。
・故事成語の意味や使い方の理解に優れている。
・新聞の投書における表現の工夫を捉える力に課題がある。
・ものがたりの登場人物の相互関係を捉える力に課題がある。
・話し合いの観点に基づいて情報を関係付ける力に課題がある。
・国語辞典を使って、言葉の意味と使い方を理解する力に課題がある。
国語B(主として活用)「努力を要する」
・質問の意図を捉える力に課題がある。
・立場を明確にして、質問や意見を述べる力に課題がある。
・分かったことや疑問に思ったことを整理し、それらを関係づけながらまとめて書く力に課題がある。
・二つの詩を比べて読み、自分の考えを書く力に課題がある。
算数A(主として知識)「やや劣っている」
・減法と乗法の混合した整数の計算をする力に課題がある。
・異分母の分数の加法の計算をする力に課題がある。
・単位量当たりの大きさの求め方の理解に課題がある。
・立体図形とその見取り図の辺や面のつながりや位置関係についての理解に課題がある。
算数B(主として活用)「おおむねできている」
・事象を観察して、そこから規則性を見いだす力に優れている。
・全体と部分の関係を示すためのグラフの理解に課題がある。
・算数の用語を用いて、日常生活の事象を的確に表現する力に課題がある。
<中学3年生の状況>
国語A(主として知識)「おおむねできている」
・語句や文の使い方に注意して、伝えたい心情にふさわしい言葉に書き換える力に優れている。
・書いた文章について意見を交流し、文章を書き直す力に優れている。
・文脈に即して漢字を正しく使う力に課題がある
・文字の大きさや配列などに注意して書く力に優れている。
国語B(主として活用)「よくできている」
・表現の技法についての理解に優れている。
・文章に表れているものの見方について、自分の考えをもつ力に優れている。
・複数の資料から必要な情報を読み取る力に優れている。
数学A(主として知識)「よくできている」
・数量の大小の関係を不等式に表すことができる力に優れている。
・着目する必要がある数量を見いだし、その数量に着目して方程式をつくる力に優れている。
・図形の回転移動について、移動前と移動後の2つの図形の対応を読み取る力に優れている。
・底面が合同で高さが等しい円柱と円錐の体積の関係についての理解に優れている。
・証明を読み、根拠として用いられている三角形の合同条件の理解に優れている。
・一次関数とグラフの特徴を関連付けた理解に優れている。
・確率の意味を理解し、樹形図を利用して求める力に優れている。
数学B(主として活用)「よくできている」
・事象を理想化・単純化し、その結果を数学的に解釈して問題解決の方法を説明する力に優れている。
・事柄が成り立たない理由を説明する場面で、反例をあげその説明を完成する力に優れている。
・予想された事柄が成り立たないことを判断し、その理由を説明するに優れている。
・付加された条件の下で、証明を振り返って考え、事柄を用いる力に優れている。
全国と比較して肯定的な回答(「している」「どちらかといえば、している」)をした児童生徒の割合が高いものと低いものの主なものを列記する。
小学校6年生の状況
・家で、自分で計画を立てて勉強をしている児童の割合が低い。
・家で学校の授業の復習をしている児童の割合が低い。
・国語の勉強の好きな児童や、国語の授業の内容をよくわかっている児童の割合が低い。
・前学年までの授業で、目標を示されたり、振り返りをしたりと感じる児童の割合が低い。
・先生がほめてくれると感じる児童の割合が低い。
・インターネットやテレビを4時間以上利用している児童の割合が高い。
・授業参観等に、保護者が「必ずくる」あるいは「来る」割合が高い。
中学校3年生の状況
・難しいことでも、失敗を恐れないで挑戦する生徒の割合が低い。
・学習塾(家庭教師を含む)で勉強をしている割合が極めて高い。
・地域社会への関心や良くする方法を考える生徒の割合が低い。
・毎日同じ時刻に寝ている生徒の割合が低い。
・総合的な学習の時間が普段の生活に役立つと思う生徒の割合が極めて低い。
・国語や数学の学習が将来、社会に出た時に役立つと考える生徒の割合が低い。
・インターネットやテレビを4時間以上利用している生徒の割合が高い。
・前学年までの授業で、授業の目標が示されたと感じる生徒の割合が低い。
・小学校の国語においては、漢字の書き取りなどの書く活動について改善の状況が見られる。その一方で、自分の考えを整理して書く活動を読む活動と関連させて充実を図る必要がある。
・読書活動を積極的に取り入れたり、物語の登場人物の相互関係を明確にしながら読む授業を工夫したりすることが必要である。
・小学校の算数においては、整数・分数の四則計算をすることなど依然として課題があり、基本的な問題を繰り返し学習する必要がある。また、日常生活の事象を算数の内容と関連付けた授業づくりをすすめる必要がある。
・調べたことや友達の意見を整理すること、話し合いのための意見や質問を書くことについては、教科学習だけではなく、様々な教育活動を充実させていくことが重要である。
・中学校の国語においては、語句や文の使い方の定着が見られ、書くなどの表現の技法が向上している。今後も国語科授業の工夫や総合的な学習をはじめとした新たな発見のある授業づくりを通して、資料から必要な情報を読み取ったり、友達に伝えたりする多様な学習活動を工夫していくことが重要である。
・中学校の数学においては、教科の学習内容と生活との関連を図り、事象を数学的に説明する力が向上するような授業づくりをいっそうすすめる必要がある。
・中学校においては家庭学習の充実を図るとともに、生活習慣を整えることに心がけることが必要である。また、各教科・領域の学習や日々の授業で、どのような目標を持って取り組むとよいのか明確に示すことが大切である。
・1日あたりにゲームやテレビ、スマートフォンを長く利用している割合が高く、家庭学習の時間が減っている。学習時間の確保の面からもスマートフォン利用のガイドラインを広めていく必要がある。
・ICT機器を利用して、協働学習や課題解決学習を行った学校においては全教科の平均正答率が向上していることから、積極的にICT機器の活用を進めていく必要がある。