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更新日:2025年7月16日
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愛知県は、令和7年7月10日付けで伝染性紅斑(りんご病)警報を発令しました。この警報は、県内の定点医療機関当たりの報告数が国が定める警報の指標である「2」を上回ったことによるもので「1」未満になるまで継続します。
手洗い等による予防を心がけ、感染を防ぎましょう。
伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。小児を中心にみられる流行性の発しん性の病気です。両頬がりんごのように赤くなることから、「りんご病」と呼ばれることもあります。
伝染性紅斑は、約10~20日の潜伏期間の後、微熱やかぜの症状などがみられ、その後、両頬に蝶の羽のような境界鮮明な赤い発しん(紅斑)が現れます。続いて、体や手・足に網目状やレース状の発しんが広がりますが、これらの発しんは1週間程度で消失します。中には長引いたり、一度消えた発しんが短期間のうちに再び出現したりすることがあります。成人では関節痛を伴う関節炎や頭痛などの症状が出ることもありますが、ほとんどは合併症を起こすことなく自然に回復します。多くの場合、頬に発しんが出現する7~10日くらい前に、微熱やかぜのような症状がみられ、この時期にウイルスの排出が最も多くなりますが、発しんが現れたときにはウイルスの排出はほとんどなく、感染力もほぼ消失しています。
これまで伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。熱や倦怠感が出現した後に発疹が出るなど、伝染性紅斑を疑う症状がある場合は、医療機関に相談しましょう。また、感染しても症状がない場合もあるため、周囲に伝染性紅斑の人がいる場合は、妊婦健診の際に、医師に伝えてください。
伝染性紅斑の家族がいる場合や、流行している地域で多くの小児と接する機会がある職業の方などは特に注意が必要です。かぜ症状がある方との接触をできる限り避け、手洗いやマスクの着用などの基本的な感染予防を行ってください。
感染した人の咳のしぶきを吸い込むことによる感染(飛沫感染)や、感染者と接触したりすることによる感染(接触感染)が知られています。
伝染性紅斑にはワクチンがなく、特別な治療法もありませんので、感染しないよう予防に心がけることが大切です。基本的には軽い症状の病気のため、経過観察を含め、症状に応じた治療となります。
紅斑が出ている時期にはほとんど感染力がないため、かぜ症状のある人はこまめな手洗いや、せきやくしゃみをする時には口と鼻をハンカチ等でおおうなどの「咳エチケット」を心がけることが大切です。
症状が見られる場合は速やかに医療機関を受診しましょう。