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更新日:2017年11月6日

2017年10月

10月30日(月曜日)

22日(日曜日)は台風21号、そして29日(日曜日)は台風22号と、週末の台風襲来が続きました。しかも進路はほぼ同一であり、29日(日曜日)午後5時半頃には洪水警報が出されたため、1時間ほど災害対策本部が開設されています。警報は1時間ほどで解除されましたが、今回も大きな被害が出ていないことを願っています。

さて、1週間前の22日夜、すでに災害対策本部が設置されていたこともあり、本市の危機管理体制を確認するため市役所に登庁しました。台風の進路から予測しますと、暴風より豪雨の警戒をせねばならないと思い、担当者らから河川管理についての聞き取りをしました。私が気になったのは、市街地への雨水を一時的に貯留しておく調整池の機能でした。

私が市長就任して以降の約15年間、平成12年東海豪雨や平成20年8月末豪雨の反省に立ち、市街地やその周辺など各地に調整池を建設してきており、それらがどのくらい機能してくれるのかという点を確認したかったのです。もちろん翌朝までの降雨量次第で、被害がどの程度発生するのかまでは予想できませんが、感覚的に大した雨量でもないのに浸水被害が出てしまえば、これまでの防災対策の成果が問われかねません。

確認後は自宅待機としましたが、深夜の激しい雨音が気になりました。翌朝さっそく担当者に確認してみますと、報告すべき被害はなかったとのことで、ほっと胸をなで下ろしました。

 

本市の農村部では、広大な水田が雨水を一旦貯留し調整池の役割を果たしてくれています。しかし、新しい市街地はその水田を埋めて形成されてきており、低湿地だった場所が、高度成長時代に宅地として開発された事例もあると聞きますので、こうした住宅地の浸水被害を少なくするための対応が求められてきました。

市街地郊外であれば大きな調整池を作りやすいのですが、市街地内では土地の高度利用が進んでいるため、なかなか調整池を作るための土地を見出せません。そのため区画整理事業などで新しい都市公園を作る際、その公園の地下に雨水貯留施設を建設することが多く、場合によっては小学校校庭の地下を利用させてもらった例もあります。このように創意工夫のもと、市内に数多くの雨水貯留施設を建設してまいりました。

しかし、こうした地下の構築物は、地上部に公共施設を建設するのとは違い、日常的に目にすることがありませんので、なかなかその価値は一般市民にご理解いただけていないのではないかと思います。浸水被害を心配される地域の皆さんが、何かの折にふと「そういえば昔ならこのくらいの降雨で浸水被害が出ていたものだ…」と気づいて下されば幸いに存じます。

近年は気象変動によるゲリラ豪雨の多発など、かつてと比較すれば都市型の浸水被害が起こりやすい環境と化しています。にもかかわらず市内全域的に浸水被害が減少しているとすれば、これまでの地道な雨水の貯留施設建設が実を結んできているといえるのではないでしょうか。

各種選挙のつど有権者も立候補者も、ともに目に見える成果に着目しがちなのですが、こうした目に見えない地道な取り組みにも、何かの折に着目していただけたなら本当に幸いです。今朝も登庁後、台風22号の被害報告を受けることとなります。大きな被害が出ていないことを心から願い、出勤の途につくこととします。

平成21年に完成した大東調整池の工事中の様子

【平成21年度に完成した大東調整池の工事の様子】

10月23日(月曜日)

20日(金曜日)夕方、米国の姉妹都市ハンチントンビーチ市(以下「ハ市」)から、市長・元市長らをはじめとする30人ほどの訪問団が本市へおいでになり、デンパークにて歓迎会を開催しました。ハ市訪問団員のうち約半数の方々がホームステイを希望されたため、わが家もホストファミリーとしてハ市長をお迎えすることとしました。

ところでわが家には高齢の両親が同居しており、すぐ隣の家に娘夫婦と生後3か月に満たない孫が生活しているため、現在は家族7人のにぎやかな状態です。その上で客人をどうおもてなしするのか。ハ市長は初めて来日される方で、ことばは英語のみ。汗をかきつつ不慣れなホスト役を務めることとなりました。

 

21日(土曜日)は、午後から桜井中学校にて、降りしきる雨の中で総合防災訓練があり、災害対策本部長として指揮をとりつつ各訓練現場への激励に回りました。大地震発生を想定した訓練でしたが、雨のため県防災ヘリコプタ―の飛来は中止となり、地元の参加者が少なかったことはやむを得ない結果と割り切るしかありません。またこの日には、台風21号が日本列島に上陸することが明確になっていたため、その情報収集と災害対策本部の設置も考えねばならず、仮想と本物の災害が頭の中で交錯する防災訓練になりました。

仕事を終えて帰宅の後、ハ市長と元市長ご夫妻の3人と一緒に、わが家ですき焼きパーティーを開催しました。家内がちらし寿司も準備してくれており、わが家では見たことがない豪華な夕食となりました。飲み物も日本のお酒限定とし、日本づくしの夕食でご満足いただけたように思います。

ハ市長ご一行との夕食

【我が家での夕食(私の右隣がハ市長)】

 

22日(日曜日)は、午前中にハ市長と元市長ご夫妻をアンフォーレにご案内し、まだ真新しい図書施設をご覧いただきました。ハ市の図書館はかなり古いそうで、建て替えが話題になっているのか、アンフォーレホール内の収納可能な椅子席に関心をお持ちでした。日本の新しい公共施設ではそう珍しくないのですが、米国ではまだあまり設置されていないのでしょうか。製造メーカー名まで確認され、その熱心さに驚きました。

この日の正午、ハ市長ご一行を三河安城駅に見送った後、午後から再びアンフォーレにて「女性活躍推進フォーラム」を開催し、私もパネル討論の一員として参加しました。女性の社会参画をいかに進めるか、またその障害になる要因は何なのかといった点を中心に、働く立場代表の女性アナウンサーによる講演の後、5名のパネラーがそれぞれの立場で、よりよい男女共同参画社会の実現に向けた意見を出し合いました。

夕方には暴風と大雨の警報が出されたため、意識を危機管理モードとしました。天気予報ではかなりの大型台風とされ、雨・風の心配をしました。これを書いている23日朝方の段階では、大きな被害の報告は受けておりませんが、出勤後に災害対策本部会議を開催することとしています。

なお、暴風雨警報が発令された段階で災害対策本部を開設しましたので、市長として危機管理を最優先とし、この日開票が行われました衆議院議員選挙の当選祝いの訪問を失礼することとなってしまいました。結果はテレビで確認しました。当選された大西、大見両陣営の皆さん、ご健闘誠におめでとうございました。

10月16日(月曜日)

14日(土曜日)、約1週間にわたるデンマークの姉妹都市コリング市への親善訪問を終え、無事に帰国しました。長期不在と7時間の時差の関係で、軽い「浦島太郎状態」の週明けを迎えています。デンマーク訪問の所感に関しては、後日「今月のメッセージ」にて報告しますが、ここではその他の雑感を記します。

 

帰国直前の2日間、首都コペンハーゲンに滞在しました。私はデンマークへの旅は、今回が3度目となります。1度目が平成13年、2度目は平成21年、そして今回ということで、8年間隔でデンマークの世相を比較することになります。コペンハーゲンの宿泊ホテルは、鉄道中央駅とオフィス街に隣接し、そばには東京・銀座のような繁華街があります。それらの中心に広場があり、華やかなオフィスビルに囲まれた風景は昔も今も大きく変わりません。

8年前、広場を臨む交差点に立った時、現地ガイドから「かつてここは日本企業の看板に囲まれていました」と聞き、「そういえば初回訪問時は日本企業のロゴをもっと見かけた」と気づいたことを思い出しました。しかし、さらに8年が経過した今回、もう日本企業の看板を見つけることはできませんでした。

遠い北欧の地に、日本経済の栄枯盛衰を見たような気がします。ただ日本の工業製品をまったく見かけない訳ではなく、広場での地球環境イベントではTOYOTAのFCVが展示されており、またSONYの店舗も目にしましたが、日本企業の存在感はもうかつての比ではありません。

 

ところで平成初期のバブル期、「日本の政治は三流だが、日本の経済は一流だ」、「日本の技術は世界一、海外に学ぶべきものはない」といった日本の経済人のご高説をよくお聞きしました。当時市議だった私はこうした意見を耳にし、「政治と経済は本当に別物なのか?」、「経済人は過信により足元を見誤っていないか?」と大きな違和感を覚えたものでしたが、三流と卑下された側の私は黙して語らずの姿勢を貫くこととしました。

しかし、あの頃の嫌な予感は今、北欧の地で現実の風景となってしまいました。日本経済はかつての怒涛の勢いを失い、新興国企業の勢いは日本企業を凌駕(りょうが)するかのような様相です。帰国してさっそく目にした新聞の「神戸製鋼の製品データ改ざん」の見出しに、いきなりの脱力感に見舞われました。

平成バブルの頃、私は東アジア諸国からの若い留学生らとお付き合いがありました。彼らは先進国日本にあこがれ、その社会制度や工業技術を習得しようとまさに刻苦勉励、深夜アルバイトで学費を得て命がけの猛勉強をしていました。一方、日本の学生たちはきらびやかな衣装を身にまとい、ディスコダンスに興じるのがブーム。多少の誤解はあるのかもしれませんが、そんなイメージの若者らを比較して寓話「ウサギとカメ」の教訓に思いを馳せ、やがて来るであろう「落日」を予期しました。よって自分は、その落日の時代に頼りにされる政治家にならねばならないと、自身にそう言い聞かせて、私なりに地方政治家として地道な努力を重ねてきたつもりです。

 

そして時あたかも衆議院総選挙。これまでの時代をふり返り、これからの時代、国政に携わる政治家に何が求められるのかを私なりに考えますと、まずは「大局観」、二つ目に「謙虚さ」、三つ目に「精神エネルギー」の三点が浮かびました。

「大局観」は、これまでの歴史を振り返り、長い目で日本社会のあるべき姿を考え語れることを意味します。「謙虚さ」は、これまでの政策的な成否を直視する度量を持ち、過去の失敗に学ぼうとする姿勢です。そして「精神エネルギー」は、重要政策を成し遂げるために強烈なエネルギーを持続できる能力です。

高い理想を掲げすぎたかもしれませんが、そんな候補者に日本政治をリードしていただきたいと切望します。

コペンハーゲンの港風景

【コペンハーゲンの港風景】

10月10日(火曜日)

「月曜日のひとこと」ながら、今回の原稿を書いているのは木曜日です。私は6日(金曜日)から14日(土曜日)まで、デンマーク王国の姉妹都市コリング市に、友好関係20周年を記念する親善派遣団の団長として出かけてまいります。

本年は、安城市制65周年という節目の年に当たっています。過去のアメリカ合衆国とデンマーク王国との姉妹都市関係の締結は、こうした市制の周年記念として行われたため、本年7月には米国カリフォルニア州のハンチントンビーチ市に親善訪問してきたばかりです。よって私にとっては、過去に例を見ない姉妹都市訪問の多い年となりました。

今回の親善派遣団員は16名ですが、うち7名の方が箏(こと)・三味線など和楽器演奏者の皆さんです。あちらの皆さんは日本文化への関心が高いのか、すでにコリング市内の学校を中心に出演依頼が殺到しているようで、滞在4日間で8回もの演奏会に出演する予定になっています。飛行機に12時間近く搭乗し、現地では7時間の時差と寒い気候に慣れねばならないという、かなり厳しい演奏活動となります。

団長の私としては、特に演奏者の皆さんの健康を心配しています。団員全員が元気で帰路に就くことができれば、この親善訪問は大成功になるものと期待しています。私自身はもちろんのこと、全ての団員の健康第一の友好活動としてまいります。

 コリング市友好・姉妹都市提携20周年記念派遣団

【コリング市友好・姉妹都市提携20周年記念派遣団】

この記事をお読みになる頃、私たちはすでにコリング市内での交流活動が始まっています。一方、日本では衆議院選挙が始まり、にぎやかな光景が繰り広げられていることでしょう。

かつての市長選挙では、過去に例のない中傷めいた大量のチラシが配布され、安城の選挙イメージがさま変わりをしたことが思い出されます。現在は現役高校生である18歳の人たちも参加する選挙となっています。若い有権者が顔を背(そむ)けたくなるような選挙にして欲しくはありません。

政策本位の清新な選挙運動に徹した候補者に栄光がもたらされることを祈っています。

10月2日(月曜日)

秋も深まるこの季節、通常年でも多くのイベントが開催されます。本年度は安城市制65周年ということもあり、それに輪をかける形で様々なイベントが盛大に開催されています。先週の土日に出席しましたのは、健康づくりフェア、認知症を知る講演会、町内体育祭、福祉まつり、さらに安城ビジネスコンシェルジュの開所式と、とにかく様々なイベントが連続しました。そのほとんどは、例年の恒例的なものですが、ビジネスコンシェルジュはオープンセレモニーでしたので、それを今回は取り上げることとしました。

 

「安城 ビジネス コンシェルジュ」といっても、ご存知の方は少ないと思いますが、Anjo Business Concierge(コンシェルジュ)の頭文字をとって、ABCと呼ぶこととしました。このABCはアンフォーレの3階に事務所が開設され、特に中小企業を中心に、経営的な相談をお受けすることとしています。

本市では、昨年度からスタートした8カ年の長期計画に基づきまして、目ざす都市像、健やか幸せを意味する「健幸都市」実現のため、様々な施策を展開しています。その健幸のまち実現のためには、健康、環境、経済、きずな、子どもの5つの要素をバランスよく充実させてゆくこととしています。そのうちの経済は、市民の家庭生活に直結する要素であり、その安定こそが市民の皆さんが安心して暮らせる健幸のまちにつながります。

私たちの地域は、ご承知の通り自動車関連産業が地域経済を牽引しており、大手優良企業を中心にグローバルな生産・販売活動を展開しておられます。そのため本市は、近年では愛知県内第4位の製造品出荷額を誇っており、おかげをもちまして少子高齢化の波が押し寄せる日本にありながら、今なお都市人口の増加が続き、また本市の財政は健全性を保てています。

しかし、現在は比較的活力のある私たちの地域ですが、これから自動車のEV化という大きな波が押し寄せて来ようとしております。構造が単純なEVには、自動車産業以外の様々なメーカーの参入も可能なようで、こうした新たな技術転換によって従来からの自動車部品メーカーは、大きな方向転換を求められるのではないかと懸念されています。

こうした過去に例を見ないような産業の構造的な変化への対応に関して、最新の情報収集や地域企業間の連携、さらに企業の新たな挑戦への支援が必要になってゆくものと思われます。そこでアンフォーレ3階にABCをオープンし、市内事業者の皆さんの安定経営の継続のために、設備投資や人材育成、研究開発推進など、各種の補助をはじめとした支援制度を充実させました。商工業に関わる3名のコーディネーターは、今後のビジネスに関わる課題をワンストップで解決に導いてくれるものと思っております。またABCの窓口周辺には、ビジネス専門書籍や情報端末機器を集約させておりますので、活用いただければ必ずや新たな事業の充実を図ることができるものと期待しております。

 

当日はアンフォーレのホールで、ABCスタッフ一同の顔見世もあり、彼らのやる気は来場者にしっかり伝わったものと思いました。この地域は、現在の繁栄の上に胡坐(あぐら)をかくことなく、間もなくやってくるであろう産業の構造転換期をどう乗り越えるかを、今から考えておかねばなりません。多くの中小企業家の皆さんにご利用いただけることを願っています。

安城ビジネスコンシェルジュ開所式の様子

【安城ビジネスコンシェルジュ開所式の様子】

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