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更新日:2017年1月2日

2016年11月から12月

12月26日(月曜日)

1年が暮れるのが本当に早いと実感させられる季節となり、今年最後の「月曜のひとこと」になりました。先週中に更新しました「今月のメッセージ」では、私なりに選んだ今年の安城市の10大ニュースをまとめてみました。情報化が進んだせいでしょうか、毎日毎日膨大なニュースや情報が次々と届けられ、それらを目で追っているうちに、つい最近の出来事ですら遠い過去のことのように錯覚してしまうことがあります。

ある社会的な出来事の根底には、そこに至るまでにその原因となった現象がすでに起きているものと思われます。この1年に何があったのかをふり返り、今後のいざという時に備えた心の準備をしておきたいものです。本市の10大ニュースに関しては、ニュース自体もさることながら、それを選び出すために私自身が1年をふり返ることに意義があると感じました。

アンフォーレの図書情報館 

【アンフォーレの図書情報館】

さて20日(火曜日)の午後、更生病院跡地で建設を進めてきたアンフォーレの図書情報館の建物本体が完成し、建設に当られた清水建設グループから引き渡しを受けました。この事業は、平成25年5月の建設事業者公募から始まっており、選考の結果、平成25年12月に清水建設グループが選ばれました。その後、平成27年6月に起工式が行われ、着工から約1年半で、まずは中核施設の図書情報館が完成しました。建設事業者の公募から数えますと、ここまで3年半もの歳月を要しており、本市での久々の大事業となっています。

この間、2020年の東京五輪開催が決定した他、本年春には熊本地震の発生もあり、全国的な建設資材や人件費の高騰を心配せねばならない事態が続きました。しかし幸いにして(?)、東京五輪に向けた競技施設の建設は、その後東京都政の迷走が続いたことにより大幅に遅れており、アンフォーレは建設コスト激増を避けて完成に至る見通しが立ってきました。東京都には申し訳ありませんが、安城市は胸をなで下ろしています。

しかし、図書情報館の本体は完成したものの、オープンは来年6月1日をお待ちいただくこととなっています。これから現在の中央図書館にある40数万冊もの書籍を図書情報館に移動させ大々的に整理をする必要があり、また最先端をゆくICT機器の搬入や設置、そのテスト稼働も必要になります。さらに敷地内の広場や公園、民間商業施設などは現在も工事中となっている他、こうした工事の進捗に合わせて周辺道路の電線地中化や歩道の整備を行うこととしています。

古くからの市街地の一角に、単に大きな公共施設を建設するという事業ではなく、アンフォーレという街区単位のまちづくりが進められているものとご理解いただきたいと思います。日々、図書情報館を見上げておられる皆さんの期待は高まっていることでしょう。ずいぶん長くお待たせする以上、そのご期待にお応えできますよう、しっかり準備を進めてまいります。平成29年は長年の夢がかなう年にしたいと願っています。皆さんも良きお年をお迎えください。1年間ありがとうございました。

12月19日(月曜日)

17日(土曜日)、「ケンサチグランプリ」という、地域課題を解決するプロジェクトを発掘する事業の最終選考会が市民交流センターで開催されました。本市では、今年度より8ヶ年の長期計画「第8次総合計画」をスタートさせており、その目指す都市像「幸せつながる健幸都市  安城」の実現に向けて、「健康」「環境」「経済」「きずな」「こども」を5つの柱とし、市民一人ひとりが生活の豊かさとともに幸せを実感できるまちを目指しています。

皆さんご存知のとおり、日本を取り巻く少子高齢化はとどまることなく、先の国勢調査においても、すでに日本全体での人口減少が顕著なことが明らかになっています。本市に目を向けましても、現在のところは人口増加が見られ、健全財政が持続する比較的恵まれた状況ではありますが、市内でも高齢化率は年々上昇しており、すでに超高齢社会直前の状況に置かれております。

過去に例を見ない超高齢社会の到来により、社会のあり方は大きく変わり、新たな、そして多種多様な、医療・福祉のニーズが求められることが予想されます。そうしたニーズが増加する一方、それを実現していくための財源も人手も、勤労世代の減少などに伴い確実に減ってゆくものと思われます。すでに超高齢社会を迎えた自治体では、「あれもこれも」といった幅広い行政サービスから、「あれかこれか」という行政サービスの取捨選択を迫られ、苦汁の決断を下さねばならないところもあります。

行政頼みで何とかなった時代が終ろうとしている現在、これまで以上に求められる多様な社会的要求に対して、新たな公共の担い手として、市民団体や企業の力をお借りして、オール安城の力で新たな課題解決に臨むことが求められていると考えております。その担い手を探すのが、このケンサチグランプリです。この取り組みにより、行政主導では抱えきれないような市民ニーズに、民間サイドの皆さんも、自主的かつ持続的に手を差し伸べていただくことが、大きな特徴といえます。

ケンサチグランプリ最終選考会の様子 

【ケンサチグランプリ最終選考会の様子】

ケンサチグランプリに応募された27件の事業計画案は、1次審査により6団体5事業に絞りこまれ、私も参加した最終選考によって次の4団体が行う3つの事業が選出されました。事業概要とあわせて掲載しました。(数字の次に団体名と「事業名」の順)

① 創年塾 耕し人 「アグリパーク安城」

企業等を定年退職され農に親しむ生活を望む方々が、広く市民のアグリライフ実現を目指そうとされる事業。世代交代により農家が持て余しがちな農地を借りて、ファミリー農園を開設することにより、都市生活者の農とのふれあいの場づくりを進められようとするものです。

② (株)スギ薬局  「安城健幸ステーション」

市内に多くの店舗を展開しておられるスギ薬局が、既存の店舗内スペースを活用して簡単な健康チェックのできるステーションを開設されるものです。薬剤師、管理栄養士など多彩な人材を生かした、市民に身近な健康支援拠点を目指されます。

③快足AC、(株)cokore    「ウォーキング・ストレッチングからはじめよう  スマイルランニングWith安城ランニングウェブサイト」

ランニングを愛好する2団体が共催で、ウォーキングやランニングを核として健康づくりを進めようとされる事業です。特に日常的にお忙しい方々のため、日曜早朝のランニング会を企画され、アプリも活用して幅広い世代の健康づくりを図られます。

本市も選考された団体も、お互い今回初めての試みでありいろいろな心配はあるものの、最初の呼び水となる初期投資を市が支援することで、独立採算の事業として自立自走してゆかれることを期待しております。本市でのこうした取り組みが、この地域での官民協働による少子高齢化対策のモデルとなることを願っています。

12月12日(月曜日)

11日(日曜日)午前、恒例の安城シティマラソンが開催されました。この日は気温が低いものの快晴となり、また朝方は風もなく絶好のランニング日和と感じられました。今年の参加者は3,365人と、このところ毎年3千人を超える盛況のため、ランナーの安全を考え一般10kmは1,400人まで、ジョギング3kmは1,600人までと人数制限をしております。

参加選手の多さとともに、応援される方、付き添いの保護者、そしてボランティアの皆さんなど、会場にお越しの総数は本市のスポーツイベントでは最多ではないかと思われます。色鮮やかなユニフォーム、奇抜な衣装、元気いっぱいの子どもたちなど、そのにぎやかさはスポーツの祭典であると感じます。もちろん真剣勝負のランナーも数多くおいでになり、スタートの合図を待つ間の緊張で、顔つきが険しくなるランナーも多く見かけます。

シティマラソンでの私の役割は、式典でのあいさつと選手宣誓の立ち会い、そして一般10kmのスターターです。選手1,400人が一同に陸上競技場のコース上に並ばれた光景は壮観です。スタートまでの数分間、スタートライン際で参加選手の表情を見ておりますと、一人一人の日々のトレーニングや日常生活でのドラマがあれこれ想像され、彼らの晴れ舞台を大切にしてあげねばと考えますと、その責任の重さによりこちらも緊張させられます。

安城シティマラソンの様子 

【安城シティマラソンの様子】

かつて、私も一介のランナーでした。市長就任後も安城シティマラソン、明治用水緑道駅伝大会に現役ランナーとして参加し、走っていたことがありました。しかし、市長就任2・3年後、駅伝大会での好成績を目ざした大会直前の猛練習中、何かの拍子で突然足首に痛みを感じ、それ以降走るどころか歩くこともままならないような状態となり、急きょ欠場する羽目になりました。

その後、数か月で足の痛みもほとんど引き夏山に登ったのですが、山で登山者とのすれ違いのために身を引いた時、地面の砂に足をとられて転倒し、痛めていた足首の全く同じ場所をひどく捻挫してしまいました。直後は、立ち上がることもままならぬ状態で、自力下山を危ぶむほどでしたが、ストックを松葉杖代わりにしてなんとか登山口までたどり着くことができました。

地元に帰り、さっそく整形外科で診察していただいたところ、足首の関節の骨が傷んでいるとのお話があり、もう足を酷使しない方がいいとの忠告をいただいたため、それを機に長距離走をやめることとしました。30歳から走り始め、15年ほど走り続けた私にとっては重大な決断でした。しかし、足に極端な負担をかけることのないウォーキングや水泳なら問題ないと判断し、その後は形を変えた運動を続け、今はそれに自転車が加わっています。

この日、私は自転車で自宅からシティマラソン会場までの約11kmを走り、自転車専用ウェアで私なりの健幸生活をアピールしました。年齢とともに肉体は徐々に変化をしていると感じます。私自身、現在も年齢相応のケンサチな生活のあり方というものを模索し続けています。

12月5日(月曜日)

3日(土曜日)、安城の三河万歳保存会発足50年及び安城の三河万歳後援会発足40年を記念して「全国万歳フェスティバル in 安城」を開催しました。これは今年、愛知県で開催されてきました「国民文化祭・あいち2016」の事業ともなっております。このフェスティバルには、伊勢・伊予・越前・尾張・加賀の万歳を継承される五つの団体の皆さまにもお集まりいただき、安城に全国の古典万歳が一堂に会する貴重な機会となり大変光栄に思いました。私からは、まず遠路お越しいただきました皆さまにご歓迎の意を表しました。

さて、古典万歳の由来はそれぞれの地域特有のもので、江戸時代には万歳が全国各地で行われるようになったそうです。三河万歳は江戸幕府の庇護を受け、江戸で万歳と言えば三河万歳を指すほど人気を博しました。しかし、徳川家の後ろ盾を失った明治時代からは、不遇の時代を過ごすことになります。その後、紆余曲折を経て、現在は、安城の三河万歳保存会のご尽力のおかげで復活し、安城市民に愛されております。これだけでもありがたい話ですが、この日、改めて全国各地の伝統的な古典万歳の価値を再認識することができました。

全てのことが、目まぐるしく変化する現代社会において、日々、変化、改革が求められるからこそ、変わらないことへの価値が再評価をされることもあろうかと思われます。この古典万歳は、ある意味、先人たちの暮らしぶりに思いを馳せることができ、また忙しい日常生活にゆとりと潤いを与える貴重な存在だと思われます。

私は現在、三河万歳の後援会々長を務めていますが、今後もこの地域の伝統芸能を守るため、三河万歳の伝承に努めねばならないと認識を新たにいたしました。

全国万歳フェスティバルin安城での三河万歳保存会の様子 

【全国万歳フェスティバルin安城での三河万歳保存会の様子】

 

この週末は大変スケジュールが立て込んでおり、いつものように健康保持のために体を動かす時間の確保が困難でした。ただ、ありがたいことにスポーツがらみのイベントが多く、私が元気な姿で会場へ駆けつけることが、各イベントを盛り上げることにつながるような気がしましたので、自らスポーツウェアに身を包み自転車で各会場へ出かけ、こうした移動を自らの適度な運動としました。

土日ともにお天気に恵まれたこともあり、自転車での移動はとても快適で、土曜日は約22km、日曜日は約35kmと、そこそこの運動量となりました。これからも週末ごとに年末のイベントが続きますので、こうした会場への移動や朝夕の通勤に自転車を使うことでストレス解消を図り、新鮮な気持ちで次の仕事にとりかかりたいと考えています。

今週末には安城シティマラソンが開催されます。寒さの厳しい季節ですが、次も自転車で会場へ駆けつけ、私なりのケンサチ生活をさり気なくアピールしたいと思っています。

11月28日(月曜日)

11月26日(土曜日)午前、ケンサチウォーキングを開催しました。この催しは、本市が4月からスタートさせております8カ年の長期計画の目指す都市像「健幸都市」実現のために、幅広い世代の皆さんに参加いただけるイベントとして企画されたものです。

当日の朝はやや肌寒かったものの、お天気は快晴で風もなく、またとないウォーキング日和と感じました。ウォーキングコースは10km、6km、4kmの3コースとされており、私は10kmを歩くこととしていました。とは言え、私の体力からしますと、ウォーキングの運動量はやや物足りなく感じられましたので、会場の総合運動公園まで自宅から自転車で走ることとしました。自宅から会場までは11kmほどで、往復22kmは私にとっては軽めのサイクリングですが、10kmウォーキングと合わせれば運動量としてはまずまずでしょう。

今回のウォーキングにもゲストとして浅田 舞さんがお越しくださり、10月の「健康づくりフォーラム」に続いてご協力いただきました。会場には浅田さん目当ての方も多かったのでしょう。事前申し込みだけで1,600人を超す盛況ぶりでしたが、当日参加もかなり多かったようなので総数はさらに膨らんだものと思われます。浅田さんは途中まで10kmコース先頭を私と一緒に歩かれ、その後は参加者全員のお見送りをされました。参加された皆さんはさぞお喜びだったことでしょう。

健幸ウォーキングの様子

【ケンサチウォーキングの様子】

私の10kmウォーキングの感想ですが、今回は市役所の女子ランニングチーム「走楽娘(そうらくむすめ)」の5名が私に同行してくれており、彼女らとあれこれ話しながら歩いているうちに2時間少々で10kmを歩き切ってしまいました。私は体力を落とさないように、休日ごとにサイクリングや水泳の時間を確保しているのですが、いずれもほとんど自分一人で体を動かしている状況です。

しかし今回、久しぶりにいろいろな人たちと一緒に歩いてみて、あれこれと話に夢中になっていると時間が過ぎるのが早いと感じました。一人の運動も精神集中ができそれなりの価値はありますが、たまにはグループで楽しみながら体を動かすのもいいものだと思いました。日常的に運動を心がけるケンサチの活動を広めてゆくには、仲間づくりが大切なポイントになるのではないかと感じました。

またわが家は、金曜日から家内がドイツに暮らす娘のもとに出かけているため、現在私は独身生活を送っています。一人の生活になってみて改めて思うのは、私の健康維持に家内の存在がいかに大きかったかということです。家に帰っても温かな食事はなく、ホカ弁かコンビニのお弁当を買って食べるしかありません。また晴天の日には、自分で布団を干さねば快適な睡眠を保つことができないことにも気がつきました。

ケンサチ生活は一人でも実行可能ですが、家庭でもアウトドアでも、気の合うパートナーがいた方がより充実した活動ができるのだと、この日はしみじみ実感させられました。

11月21日(月曜日)

皆さんは、「国民文化祭」という催しをご存知でしたか?

国民体育大会の方はよく知られていますが、国民文化祭は初耳という方も多くおいでのことかと思います。この国民文化祭は、文化活動に力を入れている方々が全国から集結され、演劇、吹奏楽、美術作品などを発表する文化の祭典です。昭和61年から文化庁のかけ声により開催されているもので、現在、愛知県でこの文化祭が開催されています。

主催者は文化庁、愛知県、さらに市町村で、10月29日から12月3日まで開催されています。県はもちろんのこと、県下の各市町村もそれぞれの特色を生かした文化イベントが開催されます。本市でも国民文化祭のイベントとして、19日(土曜日)・20日(日曜日)の2日間、歴史博物館での「安祥文化のさとまつり」で伝統的な郷土芸能が披露され、また桜井地区の本證寺境内でも「太鼓フェスティバル」が開催されました。

私は19日に本證寺を訪問し、太鼓フェスティバルを見学しました。あいにくの小雨模様でしたが、仮設テント内には来場者がぎっしり入っておられ、この日のために作曲された「安城花まつり」が演奏されました。大小さまざまな太鼓の他、鉦なども打ち鳴らされてとても賑やかで勇壮な演奏となりました。本市の太鼓演奏は安祥太鼓が定番とばかりに思っていましたが、今ではその他にもさまざまなグループが太鼓演奏をしておられたことを知りました。

本證寺ではこの他、本堂でのプロジェクションマッピング、庫裏での一向一揆の屏風絵や聖徳太子絵伝模写の展示、そしてお茶の接待など、来場者が楽しみながら郷土の歴史を知ることのできるさまざまな趣向が凝らされており感心しました。

国民文化祭本證寺太鼓フェスティバルの様子 

【国民文化祭本證寺太鼓フェスティバルの様子】

国民文化祭最終日の12月3日(土曜日)午後0時30分から、本市市民会館にて「全国万歳フェスティバル」の開催を予定しています。国指定重要無形民俗文化財に指定されている三河万歳はじめ、加賀・越前・伊予・尾張・伊勢の6地区の古典万歳が一堂に会する万歳の祭典となります。

私たちは多忙な日常生活に追われるうち、貴重な文化活動の存在をついつい見落としがちになってしまうことに気づかされ反省させられました。愛知県で初の国民文化祭を機に、身近な文化活動を知り、生涯学習活動の一環として盛り上げてゆかねばならないと思いました。

11月14日(月曜日)

先週中に、アメリカ合衆国の次期大統領が、ドナルド・トランプ氏に決定しました。事前予測ではヒラリー・クリントン氏の優勢が伝えられていただけに私は大変驚き、これからのアメリカと日本の関係、そして世界情勢はどうなってしまうのかと不安を覚えてしまいました。

トランプ氏の選挙期間中の過激な言動は、まだ記憶に新しいところです。拾い出してみますと以下の通りです。

・メキシコとの国境に「万里の長城」を建設し、メキシコにその費用を払わせる

・米当局が事態を把握できるまでの間、イスラム教徒をアメリカ入国禁止にすべきだ

・日本とまともな貿易などできるものか、我が国は大変な問題を抱えている

またクリントン氏との公開討論会は、お互いの醜聞の非難合戦となり、子どものいる家庭では討論会のニュースを子どもに聞かせないように苦労されたという話もあるようです。ここに書き出せばきりのないほどの自由奔放なことばの数々を、トランプ氏ご自身、これから行動でどう実践されるのか、されないのかが非常に気になります。

「君子は豹変す」と言いますが、当選確定後のトランプ氏は、過激発言を控え紳士的な態度で要人との面会をこなしていると見られます。トランプ氏の言動が急に改まることを否定するわけではありませんが、過激な言動に心酔して1票を投じた支援者は、その豹変をどう評価するのでしょうか。

共通した強力な外敵を持ち、そこに向かって心を一つに戦っている時の仲間の結束力は強いのですが、やがて勝利をおさめ同志がそれぞれ今後の方向を議論し合った時、これまでの共同戦線が実は同床異夢であったことに気づき、仲間割れから大きな内乱に発展することは歴史上しばしばあることと思われます。

トランプ氏の大統領就任式は、来年1月20日です。就任までの時間は限られていますが、世界に及ぼす影響は計り知れない超大国のトップに就任されるだけに、それまでに地ならしをしてしっかり足元を固めていただき、信頼され尊敬されるアメリカ大統領としてスタートされることを願っています。

 

非難合戦に暮れたアメリカ大統領選挙をTVで見ていて、私は平成27年2月の安城市長選挙を思い起していました。さまざまなチラシが配布され、「うそつき」「腐敗する市政」など、的外れとしか思えない誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)にて私自身もさんざん叩(たた)かれました。しかし私はその時、おそらく有権者の間に「判官(はんがん)びいき」の感情が生まれ、以後の選挙戦を優位に戦える環境が整ってゆくものとの展望を描き、意識的になんら反論もせずにやり過ごすこととしました。

判官びいきとは、「弱者に対して同情し声援する感情」のことで、日本の伝統的な時代劇でも、アメリカの西部劇でも、国柄を問わず基本的にこうした庶民感情をうまく読んで、視聴者の共感を得るドラマ作りが行われてきていると思います。私の選挙の場合は、罵詈雑言(ばりぞうごん)に無抵抗な姿勢を貫くことで、被害側と加害側のどちらに有権者の同情が寄せられるかという大衆心理を、自分なりに読んでいたつもりです。

遠慮会釈のないアメリカの選挙では通用しない戦略かも知れませんが、クリントン陣営の作戦として、屈強な男性と対等にののしり合う強い女性ではなく、攻撃に耐えて政策を語る立場の弱い女性として、「判官びいき」という国民感情を醸成するイメージ戦略もあったのではないかと思われました。

以上がアメリカ大統領選挙に対する私の感想です。

11月7日(月曜日)

11月1日(火曜日)、全国市長会の呼びかけにより東京電力福島第一原子力発電所の現地視察をさせていただきました。参加した市長は50名ほどとなったため、2班に分かれた2日間の視察となりました。

当日の集合場所はJR郡山駅、そこからバスにて2時間ほどでまずは楢葉町にあるJヴィレッジに到着。そもそもこのJヴィレッジは、サッカーのナショナルトレーニングセンターでした。現在は原発事故収束のための中継基地として機能しており、私たちはそこで地元の相馬市長さんから事前説明を受けました。相馬市長さんご自身は医師であられ、X線やCTスキャンなど放射線検査の経験がおありで、放射能の基礎知識から原発事故後の地域住民の健康対策など、ご自身の経験を踏まえた貴重なお話をして下さいました。

Jヴィレッジでの事前説明

【Jヴィレッジでの事前説明】

昼食の後、Jヴィレッジをバスで出発し、1時間ほどで大熊町にある福島第一原発に到着しました。身元確認、所持品検査、身体の放射線測定と、厳重な検査を経て構内に入ることができました。東日本大震災から5年半が過ぎ、この間多くの方々が敷地内の除染に尽力されました。現在も日6千人もの方々が、この構内作業に従事しておられます。除染作業は具体的に、主に樹木伐採、地面のコンクリート被覆などであり、そのため構内は緑も土もない殺風景な場と化しています。ただ現在は、そのおかげで構内のほとんどのエリアは普段着のまま歩ける状況で、私たちの視察では白い防護服は必要ありませんでした。

原発の敷地は3.2㎢と広大なため、構内専用のバスに乗り換えての巡回でした。構内は汚染排水など廃棄物が大量に保管されており、警備上の安全のため写真撮影が禁じられており、残念ながらお見せできる画像はありませんが、汚水の入った数多くの巨大なタンクが所狭しと並べられていたのが印象的でした。この大量の汚水は、すでに放射性物質の除去作業が始められており、トリチウム以外の62種類の放射性物質を除去しているとのお話でした。やがて専用バスは海岸線に近づき、津波と水素事故のあった原子炉1~4号機を周回しました。

炉の周辺は現在も放射線の値が高く、防護服のない私たちはバス内からの見学となりました。各炉の被害状況はそれぞれ異なっていますが、いずれも内部に核燃料を抱えており、今後は燃料の取り出し作業が進められようとしていました。損壊の激しい原子炉はクレーンにより上部からの取り出し、また原形をとどめている原子炉については側壁を外しての取り出しとされ、そうした作業用の足場として頑強な鉄骨が組み上げられていました。燃料を無事に取り出し、一日も早く廃炉とすべく頑張っていただきたいと願いました。

視察の最後に、福島原発の中核となる免震重要棟に入り、現在の作業状況の説明を受けました。今後は炉心溶融によりデブリ(破片)と化した燃料をいかに取り出すかが大きな課題であり、これから炉内のようすを把握し戦略を立ててゆくとのことでした。福島原発の廃炉に向けた作業は、おそらく今後数十年間は続くものと思われました。気の遠くなるような原発の廃炉に向けた作業にもかかわらず、多くの皆さん方が現場で精一杯頑張っておられることがよく分かり、頭の下がる思いがしました。

構内重要免震棟にて 

【構内重要免震棟にて】

当日は曇天ということもあり、原発を後にした午後4時過ぎには暗くなり始めていました。道路には街路灯が点灯しており、すでに原発の周辺地域へも通電されているようです。しかし、中山間地に点在するいずれの民家にも灯火はなく、大熊町全体が無人であることがよく分りました。背丈ほどの雑草が生い茂る田畑、夕暮れなのに明かりのつかない集落、そんな寂しい風景を車窓から眺め、そこに暮らした人々の境遇に思いを馳せました。事故が起きれば、住み慣れた家も故郷もすべてを奪う原発を、地震の頻発する今日もなお「夢のエネルギー」と言うべきなのかとの自問自答は続いています。

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