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更新日:2013年11月14日

2013年9月から10月

10月28日(月曜日)

「尊敬的各位中国市长们:我是 日本 爱知县 安城市 市长,叫 神谷学。

今天在座的 日方的全体市长 热烈欢迎 各位来到日本访问。」

そんな中国語の口上から始まったのは、22日(火曜日)夕方、東京で行われた中国市長団をお迎えする全国市長会主催の歓迎会における私の乾杯の音頭です。日本語の意味は、おおむね以下の通りです。

「尊敬する中国の市長各位:私は日本の愛知県安城市長の神谷学と申します。

今日ここに出席の日本側の市長全員が、皆様方の日本へのご来訪を熱烈にご歓迎申し上げています。」

私の中国語会話のレベルは決して高くはありませんが、それでもこうしたごく形式的なあいさつであれば、ピンインという発音符号を読むことで、おおむね的確に自分の意志を相手に伝えることは可能です。歓迎会の乾杯での私の中国語によるあいさつは、おそらく中国側の出席者の意表を突いたと思われ、その後は打ち解けた和気あいあいの空気の中、通訳を介してお互いの地方都市の抱える問題を話し合うことができました。中国側からは6名の市長と通訳を含む3名の随行の計9名が参加され、日本側からは5名の市長と5名の事務局の計10名が参加をし、お互いにとても有意義な情報交換ができました。

中国側の市長の皆さんは、貴州省、広東省、黒竜江省、江西省と広い省にわたっており、また私たち日本側も北海道留萌市、新潟県長岡市、長野県須坂市、大分県中津市、そして愛知県安城市と、全国各地からの参加となりました。

私はその夜の東京での歓迎会が終わりますと、翌23日(水曜日)午前には岐阜県郡上市での東海市長会臨時総会を控える過密スケジュールであり、正直なところ歓迎会のための上京は本当につらいものがありました。

しかし昨年4月、私は全国市長会の訪中団員の一人として、中国側のお世話になって貴重な視察をさせていただいています。そのわずか5か月後に、尖閣問題を原因とする中国での激しい反日デモが起き、日本資本の店舗が破壊され商品が略奪されるショッキングな映像を目にし、大変な無念さと憤りの混同した複雑な思いに駆られました。また一方、反日デモへのそんな激しい感情とは別に、40年来の日中友好の歴史を案じ、過去の不幸な日中関係に戻ってはならないという強い危惧も抱きました。

上海市  昔ながらの住宅密集地 上海市  沿岸部の都心を望む

【老朽住宅が密集する路地と、高層ビルが林立する沿岸部。昨年4月に視察した、変貌著しい上海の様子】

そこで、尖閣諸島の帰属は二国間の外交問題として話し合いを続け、他方、地方や民間レベルで日中間の絆を回復させられないものかと、ずっと思案を続けてきました。そんな折、こうした中国市長団の訪日という報が舞い込んできたのです。私に可能な地方からの日中友好への協力はこれしかないだろうと、超多忙スケジュールを覚悟の上、中国語のあいさつまで準備して歓迎会に出席することを決めました。

会場においでの北海道の留萌市長さんは、「留萌から千歳空港まで、電車で午前3時間もかかりました」とおっしゃられました。また大分県中津市長さんも、「日中関係が大変な時代だからこそ、何が何でも出席せねばならないと上京を決めました」とお話し下さいました。参加された市長さん方も、私と同様に中国との国交正常化と日本の将来を願い、地方都市の首長である自分に何ができるのかという自問自答の末、遠路上京されたのだと知り深い感銘を覚えました。

古めかしいことばかもしれませんが、私はこの時、「国士」ということばが頭に浮かびました。今日の日本の地方にも、国士と呼べる方々がおいでになるということをしっかり確認できたという意味では、とても意義のある上京となりました。

辞書によれば、国士とは「国のために身命をなげうって尽くす人物」とありました。

10月21日(月曜日)

今年は、台風の接近が多いように感じられます。安城市では、過去の東海豪雨や8月末豪雨により、多くの床上・床下浸水被害を出しており、ひどい浸水被害が多発する地域に対しては、可能な限りの浸水対策を講じてきたつもりです。それでも物理的な障害があったり、対策に莫大な費用を要する場合、暫定的な対応は済ませたものの、未だ本格的な対策がとれない場所も残っています。

それだけに台風を天気図の海上に見つけますと、その日以来、天気図から目を離さないように注意をし続けるようにしています。さらにこの地域に接近すると思われる場合は、被害を少しでも軽いものにできないかと早め早めの対策会議を開き、効果的な広報活動のあり方、各町内会へのお願い、避難所開設の目安、土のうの準備、警戒態勢と、台風が襲来する都度こうした一連の対応を繰り返しています。

今年はこれまでのところ、幸い大きな被害が出る台風の襲来はありませんでしたので、私たちの準備は取り越し苦労に終わることが多かったのですが、台風接近を現実的な実践訓練ととらえ、そのつど反省点を洗い出し、より洗練された体制づくりができるように努力を重ねています。

また危機管理の担当者や建設関係の職員は、警報が出そうな夜は職場で徹夜をしてくれております。目立った被害が出ない場合、こうした彼らの地道な頑張りは外から見えることは少なく、なかなか評価をされないのかも知れませんが、彼らのような縁の下の力持ちがあって、市民の安全安心が守られているのだということをお知らせしておきます。

今も新たな台風27号が、日本列島に接近しつつあります。週末辺りがこの地方への最接近となるのでしょうか。今回も早めに万全の態勢をとってゆきます。

平成26年度予算編成のための3カ年の中期計画「実施計画」が、市役所内でまとまりました。11月半ばに審議会のご承認をいただいた後、11月下旬には市議会への説明を行い、その後に市民の皆さんへの公表を行ってゆくという段取りになっています。

今年度の事業を精力的に進めつつ、その一方で来年度のことに思いを馳せねばならない時期のため、身体は秋の催しに拘束されつつも、頭は翌年に占領されるという大変な状態がしばらく続くことになります。「秋の日はつるべ落とし」と言いますが、秋の日がとりわけ短く感じられるのは、単に日長のせいだけではないような気がしてなりません。

10月15日(火曜日)

先週は10・11日に開催された「全国都市問題会議」に出席するため、大分県大分市に出かけました。九州地方にはなかなか出かける機会がなかったため、前日9日の出発として、最近注目を集めている佐賀県武雄市の図書館へ事前に立ち寄らせていただくこととしました。

さて9日に訪問した武雄市図書館は、平成12年に新築されたものでさほど古くはないにもかかわらず、年間の開館日数を増やせないかという市長の強い思いの下、東京・代官山の蔦屋書店のノウハウとサービスを導入する目的で改修され、平成25年4月1日にリニューアルオープンしています。

館内にはスターバックスのコーヒーショップ、雑誌やDVDを取り扱う蔦屋書店が開設されており、コーヒーを飲んでくつろぎながら雑誌の最新版を読むことができ、気に入ればその雑誌を購入できるという民間の商業空間があります。

また図書館の運営自体も、蔦屋書店を経営するCCCという会社が指定管理を受けており、いわゆる日本分類十進法という図書館で採用されている書籍の分類方法を採らず、書店で使われているテーマごとの分類が採用され、来館者の関心を引き付ける工夫がなされていたのが特徴的でした。さらに館内外のデザインは、代官山・蔦屋書店をデザインした著名なデザイナーによりデザインされており、公立図書館ながらも見た目のおしゃれな雰囲気を醸し出すことに成功していると感じられました。

私も東京・代官山の蔦屋書店に入ったことがありますが、東京から遠く離れたこの武雄市図書館にも、代官山のおしゃれな書店の雰囲気が移植されており、普段着で入る図書館からおしゃれをして出かける図書館へと、公立図書館のイメージが大きく変わったということで利用者の評判は上々のようでした。このようにいろいろなイメージチェンジが図られたことで、今まで図書館と縁のなかった人たちまで新図書館に足を運ぶようになり、この半年間の入館者は約52万人にも上るというお話でした。

武雄市図書館視察の様子

【武雄市図書館視察の様子】

安城市でも平成29年度オープンを目標に、図書情報館を建設しようと準備を進めているところです。古くからある固い図書館の固定観念を払しょくできる、ICT技術も織り込んだ個性的な知の空間としたいと考えています。

10・11日と大分市で開催された「全国都市問題会議」、今回のテーマは「都市の健康」でした。参加するまでは「都市」と「健康」をどう関連づけるのか、そこが今一つ理解できないところでしたが、講演された講師の皆さん方は会議の趣旨をしっかり押さえてみえて、とても有意義なお話をお聞きすることができました。いろいろな講師の中から、特に印象に残った方のお話を簡潔にまとめてみました。

鎌田 実 氏 (長野県諏訪中央病院名誉院長)

長年の医療現場のご苦労の中より、病気を「治す(治療)」活動から一歩踏み込んで、病気に「させない(予防)」活動に尽力して来られた体験を基にお話下さいました。諏訪地方から始まった減塩運動を長野県全域に普及され、その結果、現在では長野県が日本一の長寿県になったといういきさつは、とても興味深いものがありました。

こうした減塩運動の他にも、競争社会に生きる私たちにとって大切なことは、時に緊張感を解きほぐす場を持つこと。また感動を体験することの大切さも説いて下さいました。そんな幸福感に満ちた豊かな精神状態は、穏やかな農村生活の中や、人と人との触れ合いの中から育まれるものだということも理解できました。

久住 時男 氏 (新潟県見附市長)

定年退職後も生きがいを持ち続けて故郷で暮らしてゆくために大切なのは、仲間づくり、活躍の場づくり、園芸福祉の3要件であるということを、高齢化率の高いまちの実践例から報告下さいました。また超高齢化社会の中にあっては、歩きたくなるまちづくりを進めることが、市民の健康につながる旨のお話も聞かせていただきました。

さらにこうしたまちづくりの他にも、大学と連携を図り「健幸クラウド」というビックデータ―を活用した科学的な健康社会を模索しておられました。行政と保険者が連携しそれぞれの情報を活用し合うことで、医療機関への受診と市民の健康状態との相関関係が確認できるようになること。それによって良好な医療との関わりができれば、医療費の削減による社会コストの削減効果が期待でき、理想的なライフスタイルを見出すことができるというお話にも興味が持てました。

私たちはこれから更生病院跡地に拠点施設を整備してゆきます。多くの市民がお越しになられ充実した知的な時間を過ごしていただければ、心豊かな市民生活が実現します。また、その周囲のまち並みが歩いてみたくなる環境であれば、図書館に通うことが心身の健康づくりにつながります。

中心市街地の拠点整備事業、新美南吉のまちづくり。これらをうまく組み合わせれば、健康長寿社会の実現に向けた理想的な環境が生まれるのではないかと、意を強くして帰路に着くことができました。

10月7日(月曜日)

秋を実感できる10月となりました。毎年10月からは、全国的な赤い羽根共同募金運動が始まり、私は1日には募金の呼びかけのためJR安城駅改札口に立つこととしています。多くの方々は通勤・通学を急ぐためか、募金箱に視線を向けることもなく通り過ぎてゆくばかりですが、中には千円札を入れて下さる方がおいでになり頭の下がる思いがしました。

この運動は昭和22年度にスタートしたもので、募金をすると赤く着色した鶏の羽根がもらえることから、「赤い羽根共同募金」と呼ばれるようになりました。この赤い羽根は、アメリカで共同募金の象徴として使われていたそうで、日本でも戦後の混乱期に戦争による被害を受けた福祉施設や戦災者への募金として始められたようです。

赤い羽根の募金は集まったお金の70%が、募金をいただいた市町村で福祉目的に使われ、残りの30%は市町村を越えた都道府県エリア内で広域的に使われています。手元の資料で、愛知県内の募金使途の内訳をみてみますと、「地域福祉推進のため」が最も大きく約29%、次いで「歳末たすけあい」が約18%、「お年寄りのために」が約15%、「子どものために」が約13%の順になっています。

国も地方自治体も財政的にひっ迫してきており、行政で対応できる福祉の守備範囲はおのずと限定されがちです。このままでは従前のような社会保障制度を維持してゆくことは不可能になってしまうのではないかという危機意識から、消費税の引き上げが議論されてきましたが、こうした募金は行政の手の届きにくい分野に福祉の手を差し伸べることに活用されています。

この赤い羽根活動の街頭募金は、全国的にみますと募金額の減少が続いているのが現実ですが、安城市に関して見ますと平成22年が約21万円、23年が約24万円、24年が約25万円と増加傾向を示しており、安城市民の皆さん方の温かな善意を実感します。ご協力、誠にありがとうございます。

JR安城駅で赤い羽根共同募金を呼びかけました

【JR安城駅で赤い羽根共同募金を呼びかけました】

市長に就任して11年目を迎えています。10月1日のJR安城駅での募金活動は、今年で11回目を迎えたことになり、毎年、改札口を行き交う人の流れを観察してきました。その中で、長年感じ続けてきた気がかりなことを1点だけ書き記しておきたいと思います。

JR安城駅は、3つの公立高校生と2つの私立高校に通う生徒らが多く利用しています。そうした高校生たちの内、いわゆる進学校と言われる高校の生徒たちはこうした募金活動に何ら関心を示すことがなく通り過ぎ、一方、他の高校の生徒たちの中には温かな善意の手を差し伸べてくれる子がしばしばいるという傾向が顕著で、この傾向はこの11年間変わることがありませんでした。

進学校に通う生徒たちは、やがて名門大学に進み、社会的なリーダーに育ってゆく可能性が高いと思われますが、残念ながら彼らは現時点では社会福祉に対する関心がないように見受けられます。募金は5円でも1円でもよく、「おはようございます」のひと言だけでもよいのです。募金を呼びかける私たちに視線を送ることもなく、無言のまま通り過ぎてゆくだけの姿をとても残念に思ってしまいます。これは安城市界隈だけの傾向なのか、それとも全国的な傾向なのでしょうか。

ところで、日本でもよく使われる「エリート」ということば。本来は「選良」を意味し、原語では「神によって選ばれた者」という宗教的な意味合いが強いというお話を聞いたことがあります。つまり、そもそもは単に学業成績がよい人とか、立身出世を果たせる人を表すことばでないようで、日本ではエリートということばが誤用されているものと考えられます。

神によって選ばれる条件というものは、私にもよくは分からないのですが、おそらく徳性や社会貢献の意思の有無、つまり精神的な気高さが問われるのではないかという気がします。頭脳の優秀さと精神的な気高さを併せ持つ、真のエリートが日本社会の中に多く育つことを、今年も心の中で願いました。

9月30日(月曜日)

9月25日(水曜日)に定例市議会が無事に閉会し、いよいよ秋の催しの多い季節を迎えました。さっそく土・日は、諸団体の行事へのご案内があり、いくつかの催しに足を運んでみました。

安城創意くふう展

今回で3回目を迎えるこの展覧会は、安城市少年少女発明クラブが主催で開催されており、クラブに所属する中学生以下の子どもたちが発明した興味深い作品が展示されていました。地元の協賛企業や団体の支援・協力により、子どもたちに科学的な興味や関心を追及する場を提供し、ものづくりの体験を通して豊かな発想や創造力を育む活動の中から、さまざまな発明が生まれて来たようです。かつてクラブに参加していた人たちの中からは、中学生当時の発明が後に世に認められ、特許を取得された方も出てきています。市としても生涯学習を推進する立場から、当クラブ活動への支援を継続してきました。

特許を取得された元少年少女発明クラブの宮澤宏枝さんが、5月に表敬訪問にいらっしゃいました

【特許を取得された元少年少女発明クラブの宮澤宏枝さんが、5月に表敬訪問にいらっしゃいました】

今回の作品で最優秀の市長賞に選ばれた「めざせ!!南吉博士」をはじめ、小学生の作品の中には新美南吉にちなむものが多く、今年の新美南吉の顕彰活動が子どもたちに与えた影響の強さを感じました。この「めざせ!!南吉博士」は、ボードに書かれた南吉に関するクイズに○×で答えてゆくと、正解か否かで上から落ちてくるビー玉の流れが変わり、ビー玉の行き先で「南吉博士」になれるかどうかを判定するものです。

この作品を以上のような文章表現にすると、とても複雑なものに思えるかもしれませんが、実際は子どもらしい着想でシンプルに作られています。私も博士号の取得に挑戦してみました。「新美南吉の嫌いなものは雷である」といった難しい質問もあり、私は南吉博士には「もうちょっと」というレベルと判定されました。

町内運動会

市内のあちらこちらの町内で、運動会が開催される季節になりました。お天気に恵まれたこともあり、多くの人出でにぎわいました。

今月初旬のIOC総会で、2020年のオリンピックが東京で開催されることが決定されたばかりです。子どもや若い人たちの中には、スポーツ選手として7年後の東京オリンピックに出場したい人たちもいることでしょうし、また選手は無理としても別の形でオリンピックに関わりを持ち世界的なスポーツの祭典を成功させたいと考える人も出て来ることでしょう。また高齢者の方は、健康に留意をし、人生で2度目となる東京オリンピックを見てみたいとされる方も多いのではないかと想像をします。

これから東京オリンピック開催に向けて、「スポーツ」と「健康」というテーマに社会的な関心が高まるものと思われます。私は、「安城市民のスポーツや健康に関してのレベルアップが図れるように環境整備を一層進めます」というあいさつをしました。ゆっくり運動会の見学まではできませんでしたが、今年は例年以上の盛り上がりを見せたことでしょう。

9月24日(火曜日)

私は今年度、全国市長会の財政委員長を務めています。その関係で17日(火曜日)、9月定例市議会の間合いを縫って上京し、与党の税制調査会の役員の方々へ、全国市長会としての要請活動を行なってきました。

今回の要請活動の目的は、今後の消費税引き上げにともなう経済対策として、現在、政府与党内で議論が進められている「固定資産税(償却資産部分)の軽減」に反対するという意見書を提出するというものでした。

自由民主党の野田・税制調査会会長(右)に、全国市長会会長・森長岡市長(中央)と意見書を提出しました

【自由民主党の野田・税制調査会会長(右)に、全国市長会会長・森長岡市長(中央)と意見書を提出しました】

固定資産税は市町村にとっては安定性の高い基幹的財源であり、厳しい財政難に苦しむ全国の市町村にとって、中小企業へ新規投資を促す目的とはいえ今回の「寝耳に水」とも思えるような話は受け入れがたいものがあると思われます。

しかし、私は全国市長会役員の立場上、全国の市町村の置かれた状況を考えて反対要請をしたものの、実は安城市はすでに独自の施策として、現在、国で議論されている制度とほぼ同様の「償却資産税軽減」を実施しており、正直なところ若干心に引っかかるものがあったのは事実です。

この独自施策は、前回の私の選挙公約の一つであり、地元中小企業の新規投資を促す意味で本市単独で実施しています。

そうしたことを念頭に、要請活動での論旨を以下にまとめてみました。

全国市長会

  • 固定資産税(償却資産部分)は市町村に与えられた重要な自主財源であり、一方的な国の議論によってそれを奪うことは、そもそも地方分権の流れに逆行する。
  • 地方自治体の貴重な税財源を奪う形で中小企業対策を考えるのではなく、国の責任において中小企業への新しい補助制度を創設し、市町村も共同歩調のとれる制度が望ましい。

与党税制調査会の国会議員の方

  • 中小企業にとって補助金は受給の手続きが煩雑なため、受給する企業としない企業が生じる不公平感が残るので、公平性を考えると税による減免を図りたい。
  • 地方自治体からすれば「償却資産税軽減」は唐突な議論に思えるだろうが、全国の産業振興を考える上で、このテーマだけを議論の対象からはずす訳にはいかない。
  • 償却資産税軽減による地方財源の不足については、特例交付金で穴埋めをすることも同時並行で考えている。

私の意見(財政委員長かつ安城市長として)

  • 安城市ではすでにこの償却資産税軽減を自主的に実施しており、それについては本市財政と産業の状況を考えて計画的に実施に至ったのだが、国主導による全国一律実施は市町村財政の自主・自立性を奪うことなり好ましいものではない。
  • 本市の償却資産税減税額は、平成24年度では想定金額の3分の1程度にとどまっており、全国レベルでの消費喚起がなければ、資産税減税だけで大きな新規投資を呼び込めるものではないという実感を持っている。

全国市長会、与党税制調査会、そして財政委員長かつ安城市長の私と、それぞれ意見は三者三様の感があります。今後は全国市長会も与党税制調査会も、さらに意見を集約して議論を深める必要性があるでしょう。

今回は、地方と国による税制度のあるべき形についての議論の一部をお伝えすることとしました。詳しくは以下のリンク先から全国市長会ウェブサイトをご覧下さい。

全国市長会ウェブサイト(外部リンク)

9月17日(火曜日)

5月以降、安城市の他、岡崎市・豊田市・幸田町などで発生していた連続不審火の犯人が、9月10日(火曜日)に逮捕されました。逮捕されたのは岡崎市宇頭北町に住む48歳の無職の男でした。

新聞等によれば、この男は「職がなくイライラしていた。記憶にあるだけで岡崎市で30件、安城市で10件、幸田町で5件くらい火を付けた」などと供述しているということです。西三河地方では今年2月以降、計約70件の不審火が発生しており、固形燃料を使う手口が多く、捜査本部はこれら不審火の大半に近藤容疑者が関与したとみて、裏付けを進めているそうです。

犯人逮捕のきっかけとなったのは、安城市内で8月上旬に不審火があった現場近くの防犯カメラに、発生時間と同じ頃、自転車で移動する男性が映っており、この男とよく似ていたことから、男が捜査線上に浮上。

9日の半田市の不審火発生時、現場近くに本人がいることを捜査員が確認し、任意で事情を聴いたところ、容疑を認めたといいます。連続不審火について、男はいずれの放火現場へも自転車で行ったと供述しているようです。

犯人逮捕の報は、本当に「やれやれ…」でした。これまで連続不審火が発生する都度、関係機関の皆さんとともに市役所内で対策本部会議を開催し情報交換に努めてきており、関係者のご苦労はよく理解しているつもりです。

警察関係の皆さんは、暑い中、昼夜を問わず粘り強く捜査を進めて下さいました。消防署員も、日中は熱中症患者の救急搬送に忙殺されつつも、深夜の火災現場へ駆けつけてくれました。またこの他にも、各地域で住民の安全を守るための自主防犯活動にご参加下さった皆さんもおいでになります。

これまで連続不審火対策にご協力下さった全ての皆さまに心より感謝申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

ところで安城市では、すでに今年の4月に秋葉公園周辺で発生していた連続放火犯の30代の男が逮捕されたばかりで、これで市内の放火事件に関しての逮捕者は2人目となります。逮捕されたこれら犯人たち、いずれも本来なら分別盛りともいえる30・40代の男で、いい歳をした壮年が一体どうしたのかと思われます。

こうした悪さをした本人は、厳しい社会的な責めを負うのは当然です。厳罰を願っています。しかしその一方で、「盗人にも三分の理」ということばもあります。彼らをそんな犯罪者にしてしまった家庭や社会の側にも反省すべき点はあると、冷静に省みることも必要でしょう。彼らは地域で孤立してしまっていたようで、社会に対して強い恨みを抱いていたと関係者からお聞きしました。

私たちの身近に、同様の境遇にある人物がいないかどうか。そうしたことまでお互いに気づかい合え、誰ともなしにさりげないひと言をかけられる。そんな温かな社会の空気を醸成してゆくことが大切という教訓が残ったように思われます。多くを考えさせられる後味の悪い事件でした。

9月9日(月曜日)

8日(日曜日)早朝、2020年のオリンピック開催地が東京に決まりました。選考の決選投票では東京対イスタンブールは60対36ということでしたので、この結果は圧勝といってよいのではないでしょうか。私はちょうど日曜の早朝座禅会に参加すべく午前5時に起きていましたので、東京決定の瞬間をテレビで確認することができ、日本人の一人として何とも言えない感激を覚えました。

ところで、私の通った東京農業大学という大学は、東京都世田谷区の閑静な住宅街に囲まれた場所にあります。入学してしばらくは、「農業の大学なのに、どうしてこんな住宅街の中に建てられたのか?」と不思議に感じていました。そこで先生や先輩に伺ったところ、かつては大学のすぐ向かいに広い農場があり、農学の研究と実践の現場が隣り合わせになっていたことを知りました。

しかし、昭和39年に東京オリンピックが開催されることとなり、近くの農場は馬術の競技場に変わってしまったということでした。以来、東京農大の農業実習は、神奈川県厚木市に移転した農場へ電車で通うこととなり、大変不便な思いをした記憶が残っています。

一方、馬術の競技場は「馬事公苑」と呼ばれ、首都圏では数少ない乗馬のできる公園として現在も残されています。東京農大に通う私にとっては迷惑な話でしたが、紳士のスポーツができる気品の漂う都市緑地が残されたという点では評価すべきなのかもしれません。

かつての東京オリンピックは、敗戦から復興しかけた昭和30年代半ばに開催が決定され、日本が戦後復興を遂げる大きな起爆剤となったのは周知の事実です。巨大な世界的な祭典は、その後の首都圏のありようを決定づけたといっても過言ではありません。

次の東京オリンピックは、前回から56年目の開催となります。これから問われるのは、東日本の復興と福島原発事故の後処理、老朽化が進んでいる都市インフラの更新ではないでしょうか。また今は、首都圏直下型地震や南海トラフ地震の発生が懸念される時代となっています。7年後のオリンピック開催に照準を合わせて、世界のモデルとされるような災害に強い首都のインフラ再構築が進むことを願っています。

また近年、若者たちをはじめ日本人全体が縮み志向となり、広く世界に目を向けようとする意識が希薄になってきたと言われるようになりました。この国際的な一大イベントに向けて、特に若い世代が世界の中の日本を意識する機運が生まれ、わが国から世界的なリーダーが生まれることを期待したいと思います。

さて5日(木曜日)、この夏にスポーツの全国大会に出場した市内の中学生の訪問がありました。昨年も多くの中学生たちが、陸上競技を中心に全国大会出場を果たしてくれましたが、今年も5種目(陸上・ソフトテニス・新体操・柔道・バドミントン)で全国大会への出場がありました。全国の頂点に立つのは容易なことではありません。ましてや世界の頂点に近づくことはさらに大変なことなのですが、すでに安城市出身の若者がスポーツや芸術の分野で国際的な活躍をしてくれております。本市の子どもたちの中から、7年後の東京オリンピックに出場する若者が出てくることを心より願っています。

全国大会に出場された中学生のみなさんです。今後ますますの活躍を期待しています。

【全国大会に出場された中学生のみなさんです。今後ますますの活躍を期待しています。】

安城市ではたくさんの方々がスポーツで活躍をしています。7月、8月に大きな大会への出場に先立って表敬訪問にみえたみなさんの写真は、以下のリンク先からご覧ください。

9月2日(月曜日)

8月28日(水曜日)午後、中部国際空港・セントレアホール(定員約300名)にて、「知多から世界へ」というNPO法人が開催された講演会で講演をしました。

まずは講演の前座で郷土芸能として、半田市立さくら小学校高学年の生徒たちと、安城市立桜町小学校3年の生徒たちが、それぞれとても楽しい新美南吉をテーマにした合唱や群読を披露して会場を和ませてくれました。

続く講演は2部の構成とされ、最初の講師は東レ株式会社・相談役の田中千秋さん。

「先端産業が世界を変える」というタイトルで、東レの開発した新素材のカーボンが最新式ボーイング787の機体の主要部を構成していることを中心に、世界における日本の化学製品についてのご紹介を下さりました。もともと日本の化学分野での技術の高さは際立っていたようですが、最近はアジアの後発国の追い上げが激しく、若い人たちにもっと化学の楽しさに目覚めてもらいたいとお話をくくられました。

セントレアという場所にふさわしい、航空産業の最前線に関するお話であり、日本の科学技術の現状と課題を聞かせていただきました。

次の私の講演は、「南吉が青春を過ごしたまち安城」です。

南吉生誕百年にちなんで、安城市がこれまで市内で進めてきたさまざまな取り組みを、午前1時間ほどかけて紹介しました。安城の南吉生誕百年記念事業は、新聞・テレビなどでよく取り上げられており関心をお持ちの方は多いと思いますが、知多地方の方たちには断片的な情報しか届いていないだろうと考えました。そこで生誕百年記念事業を、「人づくり」と「まちづくり」の二つに分けて、分かりやすい説明に心がけました。

「人づくり」では、この会場で披露された小学生らの学びの成果発表の他、園児たちが楽しそうに踊る「南吉音頭」や「南吉体操」の紹介、さらに南吉絵本を使った赤ちゃんへのブックスタートなど、幅広い世代の市民を巻き込みながらのすそ野の広い事業であることを強調しました。

また「まちづくり」に関しては、改修された南吉の下宿先、桜町小に移設された「ででむし詩碑」、あんくるバスへの南吉童話のラッピングの他、最近建てられた南吉モニュメント「南吉回想の窓」、そしてウォールペイントの数々を紹介し、ひと工夫することでまちの景観はずいぶん変わるものだという事例を紹介申し上げました。

 「南吉が青春を過ごしたまち安城」をテーマに講演しました

【「南吉が青春を過ごしたまち安城」をテーマに講演しました】

こうした安城市の南吉生誕百年記念事業の全体像は、会場においでの皆さんにはかなり新鮮なものに映ったのではないか思われます。私の講演後、「こんなにいろいろやっていたのか」という知多地方の市長さんたちの驚きと称賛の声を耳にしました。会場で私の話をお聞き下さった皆さんの口コミにより、さらに多くの方々に安城のまちを回遊していただけることを期待しています。

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