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更新日:2013年8月26日

2013年7月

7月29日(月曜日)

26日夜の「まちかど座談会」で、本市の新美南吉生誕百年記念事業への取り組み、中でも特に「南吉音頭」について、興奮気味の絶賛の声が複数の町内の方から寄せられました。

私たちの取り組みが褒(ほ)められることに対して悪い気はしないのですが、「それにしてもこの反響は一体何なのだろう…」と不思議に思われ、いささか違和感を覚えてしまいました。「一度、自分の町内の盆踊りを見に来てほしい」と言われ、勧められるまま発言のあった町内の納涼まつりを見学してみて、ようやく絶賛の理由が飲み込めました。

南吉音頭が会場に流れ始めると、幼い子どもがお母さんと一緒に盆踊りの輪の中に駆け込み、嬉々として踊り出すのです。

市内各地で、盆踊りは昔から続けられてきました。ところが最近は、踊りの輪の中心にいる方々が高齢化してきているのが現実で、小さな子どもたちは駄菓子屋をのぞいたり、子ども同士でじゃれ合っていたりで、若い親御さんたちもなかなか盆踊りの輪に加わりにくい雰囲気があったようです。

そんな空気を一変させたのが、今年の「南吉音頭」でした。「南吉体操」と並んで、子どもたちや若いお母さんたちの間で広がりつつあったのが、この南吉音頭。そもそもは新美南吉生誕百年記念事業を盛り上げるため、幼稚園の教諭らが作詞作曲、さらに振付まで考案してくれて、市内の各幼稚園・保育園で練習が重ねられてきました。

「南吉音頭」を楽しそうに踊る園児たち

【「南吉音頭」を楽しそうに踊る園児たち】

そしていよいよ盆踊りの季節を迎え、この南吉音頭を取り入れた町内では、久々に世代を超えた盆踊りの輪ができたのです。「孫から爺ちゃん婆ちゃんまで、全ての世代が一緒になって踊れる音頭だ」という嬉しいお話を、盆踊りの会場で何人もの方から伺いました。盆踊りは、もともとお盆に故郷へ帰ろうとする祖先の霊を、地域で迎える先祖供養の行事が原点で、かつては地域を挙げて老若男女が踊っていました。

しかし、今では踊りの輪も小さなものになりつつあり、私は盆踊りが現代の若年層に合わなくなってきたと思っていたのですが、どうやらそうではなく盆踊りとして子どもや若い世代が一緒に踊ってみたくなる歌と踊りがなかったことが原因だったようです。多くの市民は今も、踊りの輪に加わり一緒に踊りたいという願望を持ち続けていたのです。南吉音頭が、盆踊りに革命をもたらしたと言えるでしょう。

さて話は変わりますが、ごく最近、世界中を驚かせた日本発のニュースが、インターネットで紹介されました。それは、さいたま市のJR南浦和駅で、ホームと車両の間に落ちた女性を乗客らが力を合わせ助け出したニュースです。

世界各国から、「うちの国だったら、乗客は眺めるだけで何もしなかったかもしれない」「英雄的な行動」の声の他、「どうしてこんなに迅速に乗客が団結できたのだろうか」「とっさにこのような行動ができる日本人は、どのような教育を受けているのか」など称賛の声が紹介されていました。

私たち日本人がいざという時、皆で協力し合い問題解決を図ろうとする背景には、その精神を涵養(かんよう)してきた土壌があったということなのでしょう。盆踊りがその全てではありませんが、忘れ去られようとしている日本の伝統行事や文化活動の中には、日本人として失ってはならない大切な何かが宿っていたのではないかという気がしました。

7月22日(月曜日)

先週は、市町村アカデミー、県市長会と、さまざまな研修会が続き私にはとてもよい勉強となりました。日々、安城市内に身を置くことに意義は感じるものの、社会は安城が中心で動いている訳ではありません。井の中の蛙になることのないよう、社会全体がどこに向かいどのように動いているかを自覚できなければ、地域社会のかじ取りとしては失格です。

そこで、できる限りの時間を利用して先週の4日間、大きな視野で現代社会についての勉強をしてまいりました。学んだことは多いのですが、全てを紹介することは無理なため、特に私が関心を持った2つのテーマについて、簡潔に感想をまとめてみました。

・TPPと地域社会(講師 北海道大学大学院教授 遠藤乾氏)

そもそもTPPは、かつてシンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイといった環太平洋の小国の経済会議に過ぎなかったのですが、民主党政権が親中国に向かい始めたことから、米国オバマ政権がこの会議に関心を持ち出したようです。この会議体に参加することで得られるGDP増加率はわずか0.54%に過ぎず、経済的なメリットは極めて限定的なようですが、米国が環太平洋の国々を親米と親中の色分けするため、日本の参加を求め始めたのではないかという経緯の紹介は大変興味深いものでした。

グローバル化の流れは止むことはなく、TPPに関して日本はもはや後戻りはできません。よって、今後はいかに国際交渉を日本に優位に進めるかが問われます。環境や安全など、参加国の国民が共通的に求める普遍的なテーマを打ち出し、参加国の共感を得ていかに会議をリードするかが大切とのお話に納得させられました。

環境、省エネ、食の安全など、他の国にない日本の得意とするテーマを積極的に打ち出し、参加国の共感を得て国際会議での議論を優位に進めてもらいたいものです。国際交渉下手といわれることの多い日本に思えますが、富士山の世界文化遺産登録の成功という快挙もあります。これからの交渉戦略に期待したいものです。

・中国新政権と日中関係のこれから(講師 前中国大使 丹羽宇一郎氏)

参院選の最中にも関わらず、日本にとって重要な隣国、中国・韓国との関係改善は選挙の争点にもならず、またそれをマスコミも取り上げようともしない現実を、日本全体が内向きになっている証拠と懸念(けねん)された後、以下のお話がありました。

現在、米国の名門大学ハーバードで学ぶ留学生で、国別で最も多いのは中国人の約580人。それに対して日本人はわずか10数名という状況。長い目で見た時、アメリカ国内の知日派は確実に減り、逆に米中の人的交流はより活発化してゆくであろう。また、公教育の環境整備への投資に関して、日本はOECD加盟34カ国の中で4年連続最下位という現実は、誠に憂慮すべきものであるとも指摘されました。かつて、戦後日本の驚異的な経済成長を支えたのは教育と言われたものですが、今や中国が同じ発展への道を歩みつつあるようです。今日の日本の教育環境を劣化させたのは、明らかに政治の責任と断罪されました。そんな時代の中にあり、丹羽氏は、日本は隣国との関係を軽視しすぎていると危惧しておられました。

新たに中国の国家主席についた習近平は、未だ自らの統治基盤が固まっていないため、いかに軍部を味方に付けておくかに腐心(ふしん)しています。また中国共産党が国家統治をする正当性として、第1に中国共産党が抗日戦争に勝ち日本の侵略から中国を守ったこと、そして第2に中国の現在の高度経済成長をなしてとげたことに根拠を置いています。よって、特に第一の理由から、簡単に日中関係改善を中国側から言い出すことはあり得ないと見ておられます。

現在の日中関係は友好的な付き合いができる雰囲気ではありませんが、一触即発に近い尖閣諸島を巡る対立でお互いに武器を取り合わないという確認だけはしておくべきと指摘されました。開戦一歩手前の危機的状況にありながら、意地を張り合い日中の首脳が国際会議で口もきかない関係は、国際的な笑いものとなってしまっていると嘆かれました。

中国はすでに高度経済成長の段階を終えたようですが、今後は都市化を進める政策により、都市部を中心とした消費拡大による安定成長の時代を迎えるそうです。シャドーバンク問題などが喧伝(けんでん)されていますが、現中国のGDP規模からすれば国家財政破綻などはあり得ず、これからの中国の安定成長は息の長いものになると見込んでおられました。よって、日本は一刻も早く尖閣問題に区切りをつけ、将来有望な中国を身近で良好な市場とすべく行動せねばならないと結ばれました。

私も、最後の結びに共鳴したものの、日本の現政権がどんな対話の糸口を持っているのかという点に心細さを覚えました。ご講演はよく理解できましたが、残念ながら今後の日中関係再生への具体策をお聞きすることはできませんでした。その具体策を苦労して見出し、創り出すことが政治の仕事ということなのでしょう。

以上、私が学んだことの中で、特に参考になった2つのテーマについての感想です。

7月16日(火曜日)

先週の9日(火曜日)・10日(水曜日)と、東京にて全国市長会の会議があり出かけてきました。6月の全国市長会総会で財政委員長に就任した私にとって、初めての財政委員会が開催され、その他にもさまざまな会議が立て続けに開催されたため、それぞれの会議の趣旨と議論の内容についてゆくのに一生懸命でした。

現在は参院選が実施されているため、国政レベルの議論はほとんど休止の状態にあります。よって、2日間の全国市長会の会議では、参院選終了後の活発な国政での議論再開をにらんで、まずは市長会役員同士の顔合わせと問題の整理、さらには最新の情報交換を行おうというものでした。

さて、私が委員長を務める財政委員会は、目的が近い都市税制調査委員会と合同の形で会議が行われ、すでにまとめられた重点提言が承認されますと、その提言書を持って霞が関の担当省庁に要請活動を行いました。私たちの財政委員会で承認された重点提言は、以下の通りです。

1.真の地方分権の確立に向けた地方税体系の構築

2.車体課税の見直しに伴う安定的な代替財源の確保

3.償却資産に対する固定資産税の現行制度の堅持

4.ゴルフ場利用税の現行制度の堅持

5.環境施策に係る地方の役割に応じた地方税財源の確保

6.地方交付税総額の確保と法定税率の引き上げ、地方共有税の創設

7.国庫補助負担金の改革

要請活動で訪問したのは総務省で、総務大臣を始めとする重責を担う皆さんに要請文をお渡しし、地方行財政運営に対する私たちの思いを直接受けとめていただきました。先にも記しましたが、現在は参院選のさ中で、国政での落ち着いた議論が期待できる状況にはありませんので、とりあえず総務省へ現段階での全国市長会としての意思伝達をしたのみにとどまりました。

参院選挙による国民の意志の結果により、国政での議論、特に国と地方の財政に関わる議論が活発化すれば、その内容のいかんにより私たちの財政委員会を緊急招集することとなるのでしょう。現在は、嵐の前の静けさといったところです。

要請活動で坂本総務副大臣を訪問しました

【要請活動で坂本総務副大臣を訪問しました】

ところで今週は、市町村アカデミーや愛知県市長会の主催するセミナーが立て続けに首都圏で開催されますので、ほぼ4日間の東京滞在となります。貴重な勉強時間が確保できましたので、普段はなかなかお聴きすることのできない著名な講師の皆さんから、新聞・テレビでは得られない情報収集をしたいと思っています。

7月8日(月曜日)

恒例の「安城七夕まつり」まであと1か月と迫った7月2日(火曜日)から、七夕まつりPRのためにと、七夕Tシャツを公務中に着用することとしました。私の着用する七夕Tシャツは、Tシャツデザインコンテストで最優秀のデザイン画がプリントされたものですが、それに私の支援者の方がさらに色とりどりのさまざまなシールを貼って下さるので、とても華やかで人目を引くこと間違いなしです。

正直、毎年着用を始めてしばらくの間は、目立つことで恥ずかしさを覚えてしまい、人目に慣れるまでの間は「目立つからこそPRになるのだ!」と、自らを奮い立たせて家を出ることになります。

私の服装に違和感を覚える方もおいでかとは思いますが、若い人たちや女性にはおおむね好評のようで、プリントやシールの絵柄一つ一つについてお尋ねになる方がおいでになります。たまに「そのTシャツはどこで買えるのですか?」などと、真剣にお聞きになる方もおいでになりますが、私のTシャツは特別なデザインなのです。

ところで3日(水曜日)、安城市内で西三河地域9市1町の災害時相互応援協定調印式が行われました。これだけの広域的な応援協定も珍しいようで、マスコミ各社が取材においでになられ、調印式の様子は夕方のニュースになってご家庭のテレビに流れたようです。

夜、家に帰りますと家内から、「あなたのお母さんがテレビを見ていて、他の市長さんたちは背広を着ているのに、どうしてうちの息子はあんな変なシャツを着ているのか…と嘆いていた」と聞かされ驚きました。当の本人の私としては、何台ものテレビカメラを意識し、「安城七夕まつりの良い宣伝になる」と内心喜んでいたのです。

目立つPR用シャツを着用する側と、親の立場でそれを見る側の意識の落差は大きかったようです。

西三河地域9市1町の首長の皆さん

【西三河地域9市1町の首長の皆さん】

それでも80歳近い母親の目で、テレビに一瞬映った私の姿が見分けられたということは、やはりそれなりの大きな宣伝効果があったものと前向きに理解すべきなのでしょう。

七夕まつりまであと3週間以上、まだまだ親不孝は続きます。安城市の広告塔になった息子の立場を理解してもらいたいのですが、あのデザインを年老いた親にどんなことばで説明すれば理解してもらえるのかが、今もって私にはよく分かりません。

ことばではうまく伝えられない、わが家の親子の断絶に頭を痛め続けねばなりません。

7月1日(月曜日)

今日から7月に入りました。いよいよ月末には、新美南吉生誕百年記念を迎えます。

今日では、小学4年生の国語の全教科書に掲載されている代表作「ごんぎつね」ですが、この地域で使われている小学校の国語の教科書に「ごんぎつね」が採用されたのは、昭和40年代前半とお聞きしています。今年55歳を迎えた私の世代が小4の時に初めて教科書に採用されたようです。

したがって、今では広く全国的に知られている「ごんぎつね」であり、日本を代表する児童文学者の新美南吉なのですが、50代半ば以下の世代の方にとってはなじみの深い童話作家ながらも、ご年配の皆さんにとってはなじみがないという、世代間により大きな認識の落差があるのが現実と思われます。

このことは教科書に採用されるテーマの宿命のようであり、たとえば昔の安城を象徴した「日本デンマーク」ということば。これはかつて社会科の教科書に掲載され広く日本全国に知られた安城市のイメージでしたが、今ではこれを直接知るのは、私を始めとする50代半ば以上の世代のみよく知るところとなっており、特に市外の若い世代に「日本デンマーク」と伝えてみても、反応は、「?????…」に過ぎません。

教科書に載るということは、あまねく全国的な知名度が生まれるということなのですが、教科書に載った時代、また教科書から外れた時代により、全国レベルで大きな認識の落差が生まれるものなのだということを承知しておく必要があります。

それらのことを念頭にしつつも、今や学校の教科書を通じて新美南吉の「ごんぎつね」を読んだことのある人口は、日本の人口の半数を超えたのではないかと言われており、南吉と彼の童話に親しみを感じる世代は多数派となりつつあります。新美南吉は、今では日本を代表する著名な童話作家となりました。

一方、残念ながらこれまでの南吉への社会的な認知度は高くはなく、それ故にこの薄幸な童話作家は「新美南吉記念館」のある半田の人というイメージが強かったものと思われます。しかし、29年間という南吉の短い人生の中で、彼が最も輝いた青春を過ごした安城時代の5年間は、童話作家としての情操や創作意欲に大きな影響を及ぼしたであろうと推測されます。

そんな訳で私はかねてから、「安城の新美南吉」をもっと広く世に知っていただきたいと願っていました。ちょうど今年が南吉生誕百年という大きな節目の年に当たり、彼の足跡が注目される時期となりましたので、本市と有志の皆さんとが中心となり「安城の新美南吉」の顕彰活動を展開することとなりました。

もちろん彼の生まれ育った半田市とは連携を取り、新美南吉の故郷である半田、そして青春時代を過ごしたまち安城と、それぞれがまちの歴史と特性を生かして南吉生誕百年をお祝いすることとなりました。すでにマスコミも彼の安城時代に注目をし始めており、7月30日の生誕百年前後には「安城の新美南吉」にも注目が集まることになりそうです。

7月27日から30日は新美南吉生誕百年祭です

【7月27日から30日は新美南吉生誕百年祭です】

本市では新美南吉の顕彰事業を通じて、新たな青少年健全育成や文化振興、さらにはまちの活力再生に結び付けて行きたいと考えています。これからの南吉生誕百年記念事業に注目していただきたいと思います。

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