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更新日:2017年2月20日

年頭所感(2017年1月)

明けましておめでとうございます。月日がたつのは早いもので、本年も間もなく1か月が過ぎようとしています。この原稿をアップした1月20日、トランプ新大統領の就任式が行われます。時差の関係で、日本では21日の午前1時過ぎとなるようです。自由奔放に言いたいことを口にされ、またツイッターに書きたいことを書き込むという、これまでに例を見ないようなアメリカ大統領選挙の当選人でした。

大統領就任後も同様の奔放な態度をとられるのか、あるいは世界的な大国のトップらしい振る舞いをされるのか。現段階では見当がつきませんが、話題豊富なアメリカ大統領になることは間違いないような気がします。グローバルな経営展開を続ける自動車産業によって支えられている私たちの地域です。その一言一句に一喜一憂するような事態が長く続かないことを祈るばかりです。

アンフォーレの外観

【アンフォーレの外観】

私は日頃、主要新聞をできるだけ読むように心がけていますが、毎年元旦には新聞各社からかなり分厚い新年号が印刷され、その情報量に目を見張ってしまいます。こうした正月の特集記事は、新聞各社が近年の世相を分析し各社それぞれ論説としてまとめられていますので、政治経済、国際情勢などを知るよき手がかりとなります。

アメリカ大統領選挙やイギリスのEU離脱問題に象徴されますように、最近の国際情勢は予測不能な状況と化してきており、その不測の事態が私たちの社会生活に大きな影響を及ぼしかねない時代になったと実感されます。そうした世界の趨勢(すうせい)をいったいどのように理解すればよいのだろうかと、新聞の新年号にそのヒントを探しました。年明け以降の新聞に、今の国際情勢をうまく分析し解説してあると感心させられた特集記事がありましたので、以下へ簡単にご紹介申し上げ、さらに今年の本市の主な動きを紹介しました。

世相を読む

1月4日の毎日新聞の記事で、ジャック・アタリ氏というフランスの思想家であり経済学者のインタビューが掲載されていました。アタリ氏は、アメリカ大統領選挙でのトランプ氏の勝利を予測したことで最近注目されています。記事の中で同氏は、世界的に保護主義が高まる現状について、「市場経済は世界規模で動いているが、民主主義は世界を包括する規模ではなく、政治は国家単位にとどまっている。その経済と政治の動きのギャップから、各国の保護主義の動きが生じている」と述べていました。簡潔ながら分かりやすい解説です。

国家単位の選挙で選ばれた1国の指導者の指導力は、国境を越えたグローバル経済の流れまで変えることができず、国内に生じた経済的なひずみに対応できていません。またグローバルの波に乗ったごく一部の人は莫大な富を得られる反面、それに乗り切れない多くの一般大衆は失業や格差にあえぎ、近年庶民の不満は徐々に増大を続けてきました。

そうした不満の暴発が、イギリスのEU離脱の国民投票や、アメリカのトランプ現象となったとの分析を読み、これまで世界各地で個別に起きていたかのような政治的な変化が理解でき、頭の整理ができたような気がしました。国民の不満が膨らめば国家は不安定化し、その不安を一掃してくれるかのようなポピュリズムを生み出すとも記されていました。いわゆるグローバル経済の勝ち組と負け組の格差が、社会の不安定化の要因になっているということであり、その格差を放置し続ける国家の政治が大衆から否定され始めているようです。

よって今、真に必要とされるのは、税による「富の再配分」ではないかと私は感じました。グローバル化の恩恵を受けている企業や高所得の方々からの税金を、福祉や教育といった普遍的な行政サービスを通じて、時代の波に乗り切れない人たちに還元し格差を是正してゆくことが求められているものと考えます。こうした不安定な時代にあって、政治家が常にそうしたバランス意識を持ち続ければ社会の安定は保たれる一方、政治による格差是正が顧みられないような国家は今後も不安定化が続いてゆくのではないでしょうか。

私たちの日本社会も、当然こうしたグローバル経済の波に洗われていますので、私たちはこの地域社会に潜んでいるかも知れない理不尽な社会格差というものに敏感になり、全ての市民が憲法で保障されている「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を維持できるような市政運営に心がけねばならないと気づかされました。

ケンサチな生活の実現

さて本年は、安城市制施行65周年の節目の年となりました。人間でいえば65歳は高齢者の仲間入りとされますが、本市の場合は今なお人口は年平均1千人ペースで増え続けており、総人口は約18万7千人です。また財政的には例年黒字決算が結べており、理想的な形で健全財政が堅持できています。そんな訳で、65周年を迎え高齢期ということではなく、都市として壮年期を迎えたものと私はイメージしています。

安城市は昨年4月からスタートしました新しい長期計画で、目ざす都市像を「幸せつながる健幸都市」としています。昨年はフォーラムやウォーキングなどの健幸イベント開催を通じて、市民の健康に対する関心の高さを感じました。ただ、こうしたイベントへの出席者は女性が多く、また高齢の方が目立つなど、性別や年齢の偏りが見られました。全ての市民の皆さんに、ご自身とご家族の健康に対する意識を高めていただかねばなりません。

健幸ウォーキングの様子

【健幸ウォーキングの様子】

本年は春以降、市制65周年の記念イベント等が様々な形で行われる予定で、多くの市民の皆さんがお集まりになる機会は例年になく多いものと思われます。そうしたにぎやかな場を活かして、超高齢化社会に直面しつある本市で、市民お一人お一人が日常的に健康を意識して生活されることが、社会的にどのような意義を持つことになるのかをさりげなくアピールしたいと考えています。

アンフォーレ元年

また本年は、更生病院跡地で進めてまいりましたアンフォーレが、いよいよ6月にオープンする年でもあります。更生病院が現在の場所に移転したのが平成14年の春でしたので、本年春でもう15年の歳月が流れたこととなります。この間、更生病院跡地の活用に関して本当に多くの皆さん方からさまざまなご提案をいただいてまいりました。

それらを参考とさせていただいて熟慮を重ねた結果、図書情報館を核とした複合的な都市施設アンフォーレを建設することとしました。それが私たちの15年来の大きな課題に対する結論であり、その成果に対して市民の皆さん方がどのような評価を下されるかが気がかりなところです。もちろん多くの肯定的な評価をいただけるものと内心楽しみにしており、多くの皆さんにオープンを喜んでいただけるよう精力的に準備を進めております。

アンフォーレ現場見学会の様子1

【アンフォーレ現場見学会の様子】

主要道路の交差点に面し、よく目立つのがアンフォーレの核となる図書情報館ですが、この建物本体そのものはすでに年末に完成しています。施設が完成しているのにオープンまで5か月少々お待たせしてしまうのは、これから40数万冊もの書籍を現在の中央図書館から移しかえねばならないことと、最先端のICT機器を搬入し設置してゆく作業があるためです。ICT環境に関しましては、将来の電子書籍の普及なども考えた環境整備を進めておくこととしています。

アンフォーレの名前のアンは安城市を意味し、フォーレはフランス語で森を意味する造語です。オープン後は、この新しい都市施設を色々な形でご活用いただき、アンフォーレが名実ともに安城市の新しい文化の森となりますことを期待しております。オープンをお楽しみにお待ちください。

 

本市は現在、都市としての成長を続けながらも、一方では超高齢社会の到来に備えねばならない時代を迎えつつあると実感されます。また経済や情報がグローバル化された今日、地域経済も国際情勢によって大きく揺さぶられる可能性を秘めています。

それでもやはり、子どもたちや若者には夢を抱いてもらわねばなりませんし、勤労世代にはやりがいや生きがいを持って働いていただきたいと思います。さらに高齢者の皆さんにも、このまちに暮らしてよかったと感じていただきたいと願っています。そんな理想的なケンサチ社会の実現を目指して、本年も1年間、市政のかじ取りに精一杯務めてまいります。本年1年間の市政に対する引き続きのご支援ご協力をお願い申し上げます。

 

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