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更新日:2015年7月20日

活力再生への歩み(2015年6月)

6月3日(水曜日)午後、御幸本町の更生病院跡地にて、中心市街地拠点施設の起工式が行われました。昼まで小雨がぱらついた薄曇りの当日は、お天気が心配されましたが、主催者である建設工事の関係企業の皆さん、そして施主である安城市側の私たち、さらに周辺住民の代表の皆さま方が揃われ神事が始まりました。厳かな雰囲気の会場で頭を垂れる私の脳裏には、色々な思い出がよぎりました。思い起こせば、この良き日を迎えるまで、紆余曲折(うよきょくせつ)、本当に様々な出来事がありました。更生病院が移転した後の経過を、簡単に振り返ってみたいと考え、以下にまとめてみました。

更生病院移転後の経緯

平成14年 5月に私は市議会議長に就任しました

更生病院が、現在の安城町に「安城更生病院」として移転改築されました。その後、御幸本町の旧病棟等が取り壊され更地となりました。

更生病院解体(平成15年2月頃)の様子

  【更生病院解体(平成15年2月頃)の様子】

平成15年 2月に私は安城市長に初当選しました

安城市土地開発公社が更生病院跡地を購入しました。開発事業に着手するまでは交流広場として活用を図ることとなりました。

平成16~18年

市内の様々な団体が、跡地の将来像を自由闊達(かったつ)に議論され、色々な夢が示されましたが、具体的な1つの構想にはまとまりませんでした。終結の当てのない議論で時間を費やしてしまう心配があったため、周辺住民の方々から安城市に対して「有識者や各種団体の意見を集約し早く新しい構想をまとめてもらいたい」という要望や意見がありました。

平成19年~20年 19年2月に市長任期2期目を迎えました

安城市が事務局となり「中心市街地拠点整備構想策定懇話会」が設けられました。約2年間で7回の会議が開催され議論が重ねられた結果、「地域力を育む健康と学びの拠点」という方向性で構想がまとまりました。20年1月には、南明治第1土地区画整理事業が始まりました。

中心市街地拠点整備構想策定懇話会の様子

【中心市街地拠点整備構想策定懇話会の様子】

平成21年

この年の4月、更生病院跡地を含む区域で南明治第2土地区画整理事業も始まりました。

平成22年

中心市街地拠点施設の整備基本計画がまとめられ、公共施設と民間施設との複合型の集客施設と立体駐車場を建設して行くことが固まりました。

平成23~24年 23年2月に市長任期3期目を迎えました

さらに詳細な協議が重ねられた結果、実施方針等がまとめられ、公共施設に関しては「図書情報館」と「多目的ホール」に具体化され、民間施設に関しては民間提案による集客施設にしてゆくこととなりました。

平成25年

上記のような実施方針により事業者の公募を行い、参加表明をされた4つの企業グループの提案を、大学の専門の先生方を中心に厳正な審査をしていただいた結果、「清水建設グループ」の提案が最優秀と認められ優先交渉権者が決定しました。

平成26年

優先交渉権者との協議を重ねた結果、中心市街地拠点整備事業を受け持つこととなった清水建設(株)名古屋支店、スターツCAM(株)、(株)三上建築事務所など「清水建設グループ」と3月に正式な契約を結びました。

平成27年 2月に市長任期4期目を迎えました

6月3日、冒頭に記しました中心市街地拠点施設の起工式が、御幸本町の更生病院跡地にて行われました。

社会・経済的な変遷

長々とこれまでの経緯を羅列しましたが、この10数年間には、私たちの社会を取り巻く激しい環境変化が何度か発生しています。

平成15年から19年にかけて「元気なあいち」と言われたこの地域独特の好景気の時代が続いた後、20年秋には「リーマンショック」があり、この地域の経済環境は一変してしまいました。リーマンショックにより、過去に例を見ないような地元製造業の生産調整が行われ、ようやく生産が回復したと思う間もなく、今度は米国でのトヨタ自動車のリコール問題、そしてタイ王国の大洪水と思わぬトラブルが続きました。このように地域の自動車産業はなかなかかつてのようなフル操業できる状態に戻ることができず、それに伴い安城市の財政状況にも先行き不透明感が漂い始めました。

しかし、こうした不測の事態も企業の経営努力によって乗り越えられ、自動車産業の生産も軌道に乗ったかと思う間もなく、あの歴史的な平成23年春を迎えました。東日本大震災の発生により、今度は国内のサプライチェーン途絶による部品供給の停止状態に陥り、またも地元製造業は生産停止状態に追い込まれてしまいました。さらにこの未曾有の大震災により、多くの市民の関心は東北の被災地や被災者支援に向かい、震災後しばらくの間は、市議会からも市民の世論からも「市街地拠点建設をぜひ急いでもらいたい」という切実な声が聞かれなくなったこともありました。

デジタル情報化への動き

またこれまでの間、平成20年あたりには、電子書籍という新たな端末機器のブームが起きそうな予兆もありました。そのため新しい図書施設を作るという構想に対して、「間もなく紙の本が不要となる時代が来るというのに、今さらなぜ図書施設なのか」という極論(「曲論」だったかも…)が聞かれるようになりました。電子書籍の登場とその普及が進んだ時、「図書館はどう変わってゆくのか?」という疑問は、端末が売り出されたばかりの日本国内では明確な解答を得ることができなかったため、平成24年1月、日本より一足先に電子書籍ブームが到来していたアメリカ合衆国に出かけ、近未来の図書施設のあり方についての調査をすることとしました。この調査結果は以下にまとめてありますのでご一読ください。

http://www.city.anjo.aichi.jp/mayor/message/2012/2.html

アメリカの視察では、ICT機器普及によるデジタル情報の広がりの一方で、相変わらず紙ベースの書籍も必要とされていることが確認されました。そこで本市の新しい図書施設は、紙ベースのアナログ情報とICTによるデジタル情報を、ともに容易に入手できるハイブリッド型の図書施設を目指すこととしました。

ところが平成25年末、ようやく事業者が決定し設計協議に入った頃、今度は韓国ソウル市の国立デジタル図書館が国際的に注目されていることを知りました。すでにアメリカの図書施設を調査して来ていたものの、隣国でもあり未来に禍根を残さないためにと考え、最先端を行くこのデジタル図書館と、ICTネットワークで結ばれた地方都市の図書施設を調査してきました。こちらの調査結果も以下にまとめてありますのでご一読ください。

http://www.city.anjo.aichi.jp/mayor/message/2014/5.html

以上の経緯を分かりやすく図にまとめてみましたのでご覧ください。

更生病院跡地の経緯1

本市にとって歴史的な意味を持つ中心市街地での拠点施設建設ですが、これまでの歳月の流れの中で、社会的・経済的に大きな環境変化があったことがお分かりいただけたことかと思います。この間、更生病院跡地に拠点施設を建設するという方向性に揺るぎはありませんでしたが、周辺家屋の移転交渉もあり「いつになったら目に見える進展があるのか」と、正直なところ不安に駆られたことがありました。上記のような経緯の後、ようやく6月3日の拠点施設起工式に至ることができました。

起工式で祝詞(のりと)を聞きながら静かに頭を垂れる間、脳裏に浮かんだことがらをひと言で言い表すのは不可能ですが、その時の心境を起工式後の直会(なおらい)でことばに表したのが、以前「月曜日のひと言」にも記しました以下のようなあいさつです。

「私が将来、市長の仕事を振り返る時、最も強く印象に残るであろう事業は、おそらく南明治地区の区画整理事業と思われます。平成15年2月に市長初当選をした直後に、南明治地区の都市計画決定を行い、そこからこの区画整理への動きが始まりました。区画整理には賛否色々ありましたが、多くの皆さまのご理解をいただき、ともにもかくにもここまで事業が進んでまいりました。その区画整理事業の目玉となるのがこの拠点施設で、本日その起工式を迎えられ、感無量の思いで式典に臨ませていただきました。今や安城市の人口は18万5千人となり、その全ての市民がこの事業に期待と関心を寄せております。どうか工事に携わる施工業者の皆さんにおかれましては、多くの市民の熱い視線を自覚いただき、事故やトラブルのないように拠点施設建設の仕事を進めていただくことをよろしくお願い申し上げます。」

中心市街地の拠点施設は、2年後の完成に向けてようやく建設工事が始まることとなりました。

図書情報館のイメージ

【図書情報館のイメージ】

しかし、この起工式により、私たち安城市の中心市街地活性化のプロジェクト事業が峠を越えた訳ではありません。市役所内では現在も、色々な部署で手分けをして「図書情報館のICT化」、「地元や商店街との連携による賑わい創出」、「交通渋滞・駐車場対策」、「歩きたくなる街並み整備」など、予(あらかじ)め想定される問題の解決策や、数々の新たなソフト関連の事業計画が、現在進行形で精力的に進められています。

拠点施設開館までの2年間を、長く待ち遠しく感じられる方は多いと思われます。しかし一方、まちの魅力につながるソフト施策をどう充実させて、恒久的なにぎわい創出につなげて行くのかが問われる私たちに、残された2年間という時間は長いとは言えません。拠点施設の開館までになすべきことは山積しています。拠点施設というハードの出来栄えも大切ですが、それにふさわしいソフトの充実もまちの活力再生には不可欠な要素となります。

市民の皆さんの目に見えないところで、私たちの試行錯誤は現在も続けられているということをご報告申し上げ、「今月のメッセージ」といたします。

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