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更新日:2015年5月15日

全国市長会の動き(2015年4月)

私はこの2年間、全国市長会の財政委員長を務めています。さる4月7日(火曜日)・8日(水曜日)と東京で全国市長会役員会があったため、合計で5つもの会議に連続して出席しました。全国市長会の総会は6月ですので、この時期は市長会にとって年度末になります。そのためこれまで議論を重ねて来たいくつかの研究課題がそろそろまとめの段階に入っており、中にはすでに具体的な成果が見られているようなテーマもありました。今回はこうした会議に出席したことで、把握することができた主な内容をまとめてみました。

全国市長会の会議の様子

【全国市長会の会議の様子】

農業政策等を考える小委員会

近年、地方がさまざまな地域振興を図ろうとする時、大きな足かせとなりがちだったのは国の「農地転用許可」でした。これは都道府県・市町村を問わずの共通認識であり、地方6団体が歩調を合わせて地方への権限移譲を求めてきた結果、事務手続きの迅速化を図る目的で、ようやくその実現に向けた法案が今国会で審議され始めています。

国会での審議により、どのような形に落ち着くのかは未だ不確定な面もありますが、農地転用の地方自治体への権限移譲が認められれば、今後は地方創生への取り組みに機動力が生まれることが期待されます。今回の会議では、全国市長会を始めとした地方6団体による国との交渉経過の説明があり、これまでの取り組みの成果が役員会で了承されました。

まち・ひと・しごと創生対策特別委員会

この委員会はまだ立ち上げられたばかりで、今回の会議が2回目となります。これから全国各市の置かれた状況を基に議論をしてゆく段階で、この日は有識者の方からの貴重な講演をお聞きしました。ご講演下さったのは、地域活性化センター理事長の椎川忍さまで、お話の概要は以下のとおりでした。

「日本の江戸時代、それぞれの藩で地域の資源を活用した特産品開発が進められ、藩の経済と財政の下支えが図られていた。今日の地方創生においても、そのような視点に立って「地域にあるものを活かす」ことが重要。国からの交付金については、一部の地方ボスがその使い方を決めるのではなく、地域の現場で頑張る人たちの意見を大切にし、住民の力を自治体の力にしてゆくべき。また国内の年間消費金額は今や300兆円にもなり、地方創生1兆円の国費を投入だけで地方再生が実現するものではない。国民の消費に対する意識と行動の改革を目指すことがポイントとなる。」

国の公的支援はありがたいものの、それを頼りとするだけの取り組みでは、持続可能な真の地方創生にはなりません。それぞれの地方自らが知恵を出し、挑戦しようとする心構えが必要です。国による支援は地方創生への呼び水と位置づけ、地域住民の自覚と能動的な行動に結び付けてゆかねばなりません。

ふり返れば初回のこの会議では、冒頭から国に対する財政支援を強く求める出席市長が続出し、正直なところ驚きを禁じ得ませんでした。国家が大きな財政赤字を抱えている時代です。真の地方創生はまず地方が主体的に考え行動することが重要であり、国の役割はそのきっかけづくりのお手伝いに過ぎないという共通認識を、市長会全体で早く共有せねばならないと痛感させられました。

藤川自民党愛知県支部連合会会長へ懸案事項の要請を行いました

【藤川自民党愛知県支部連合会会長へ懸案事項の要請を行いました】

少子化対策・子育てに関する研究会

全6回開催されるこの研究会の5回目の会議ですので、これまでの議論で出された意見がほぼまとめられ、報告書(案)が示されました。この中で人口が増加している都市の共通点として、以下の3点が挙げられています。

1地域コミュニティが充実している

2育児支援のできる親族が身近にいる

3地域が子どもへの関心が高い

そして、これまでの全国的な調査結果から、少子化・子育て支援の取り組みに有効な施策に、特別な秘策はないということも明らかになっています。こうした結果を受けて、報告書(案)は「都市自治体の役割と責任」と「国の役割と責任」がまとめられた内容となっています。全体の文章量を考え、目次に並んだ項目のみ拾い出してみました。詳細の説明までは記しませんが、項目からそのおおよその内容を推し量っていただきたいと思います。

「都市自治体の役割と責任」

1少子化対策・子育て支援のためのサービスの見える化

2行政の守備範囲の見極め・多様な主体との連携

3寄り添い~ワンストップサービスとアウトリーチ~

4自治体連携

5地域社会(コミュニティ)の充実―地域力の醸成―

6競争しない・競わせない少子化対策―地域の誇りの競い合いへ―

7少子化を前提とした都市環境整備

8一人ひとりの子育てへの支援と人材育成

「国の役割と責任」

1マクロの視点からの骨太指針の作成

2東京一極集中の是正・自治体ごとの格差是正

3社会実態に合ったわが国の「仕組み」の見直し

4ナショナルミニマムとしての医療・教育の提供

5少子化対策・子育て支援策のための財源配分

6地方分権の推進

7将来ビジョンを持つライフデザイン教育の推進

8企業再配分の促進

9経済的自立によるライフサイクル環境の整備

昨年末から今年2月まで、安城市長選挙に忙殺されこうした全国市長会の会議から遠ざかっているうちに、少子化対策と子育て支援に関して千差万別とも思えた各市長さん方のご意見が、よくここまで集約されまとめられたものだと感心してしまいました。こうした優れた提言を全国市長会役員の共通理解に留めておくのではなく、全国各都市での実践的な取り組みにつなげることが重要であり、加えて国による支援も進めていただけるといった「国と地方の協働」による運動展開が必要と考えます。

財政委員会で委員長としてあいさつをいたしました

【財政委員会で委員長としてあいさついたしました】

全国市長会の役員任期は本年6月までのため、次の改選後に私がどのような形で市長会の運営に関われるかはっきりしていませんが、安城市の抱える課題解決だけでなく、全国の都市が直面する共通問題の解決にも微力ながらお手伝いできたことを誇りに思い、ささやかな満足感を覚えています。役員としての在任期間は残りわずかとなりましたが、今後も都市の抱える共通問題とその解決策を常に考え続けてまいります。

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