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更新日:2015年12月15日

北欧(フィンランド共和国)行政調査報告(2015年11月)

平成27年11月1日から7日にかけて、フィンランド共和国の首都ヘルシンキ市、エスポー市、タンペレ市を訪問し、フィンランドの「子育て支援」、「学校教育」、「公立図書館サービス」を視察してきました。

フィンランド地図

フィンランドは教育の質が高いと言われ、PISAという国際的な学力調査でこの国の子どもたちが世界的に上位に評価されているということは、かねてより知っていました。また学校教育へのICT機器導入にも積極的に取り組んでいるということも聞いていました。さらに今年の春、全国市長会がまとめた「少子化対策レポート」の中でフィンランドの子育て支援制度「ネウボラ」がモデル事例として紹介されており、本市の課題解決のため「子育て支援」、「学校教育」、そして「公立図書館サービス」を合わせた北欧フィンランドの視察に出かけてまいりました。

以下、その総括的な感想を掲げます。興味があればテーマ毎の詳細もご一読ください。

子育て支援

Leinora地区保育園訪問の様子

【Leinora地区保育園訪問の様子】

最近、日本では子育て支援のモデル事例として、フィンランド共和国のネウボラという制度に着目し始めています。フィンランド語のネウボラは直訳すると「アドバイスする場所」という意味だそうですが、妊娠時から出産、さらに子どもが6歳を迎えるまで子どもとその両親を、継続的かつ総合的に支援するのがこのネウボラという制度です。

フィンランドでは、子どもを育てるのは基本的に親の役割であり、その子育てを通じて親子の絆が構築されるとされています。しかも、父親の育児参加あってこそ理想的な子育てができるという社会理念が根付いています。また国民は、社会の最小単位である家庭が幸せであれば、その集合体の社会全体が幸福になるとの共通理解があるようで、そんな国民合意によってこの国の子育てをはじめとする福祉制度が確立されていると思われました。

したがって単にネウボラだけに目を向けるのではなく、保育園での預かり、保護者自身が子育てしやすい就労環境、学校教育面での経済支援なども知っておくべきで、子どもと保護者を大切に見守ろうとする総合的な社会システムの一部としてネウボラを理解すべきと理解しました。フィンランドは人口の少ない北欧の小国ですが、それだけに優れた人材を、家庭はもちろん社会全体で大切に育てようとする機運を感じました。

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学校教育

エスポー市小学校校長室の様子

【エスポー市小学校校長室の様子】

視察中はいろいろな場面で、フィンランドでは地方の自治権が確立されていると感じましたが、それは学校の運営に関しても同様で、優秀な人材を若いうちから校長職に登用し、長期的な視野から予算・人事など学校経営のほとんどが各学校に一任されていることに驚きました。そんな学校長の理念とリーダーシップにより、子どもたちへは成績の優劣の競い合いではなく、周りと話し合い助け合うグループ学習が盛んに行われていました。学校教育では主に創造力、リーダーシップ、組織力を養うことに重点が置かれ、ICTを活用した教育も先進校ではかなりのレベルにあると感じました。

また、タンペレ市で教育委員会の方から説明を受けた巨大ビルは、以前NOKIAの支社だったそうですが、現在NOKIAは撤退し広いカフェがメインホールを占めていました。かつて一世を風靡したフィンランドの通信機器メーカーの経営破綻と、EU全域的な経済不況によりフィンランド経済は低迷し、失業率は現在9%と高く社会的な不安が残っています。また、男子の方が女子よりも学力が劣る傾向があり、男子に学習に興味を持ち立派な社会人に成長してもらうため、新しい学習指導要領では社会と関わりの深い実作業を取り入れた学びを進めようとする方向性が読み取れました。

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公立図書館運営

図書館内コ・ワーキングスペースの様子

【図書館内コ・ワーキングスペースの様子】

公立図書館の基本的な運営内容は、本市と大きな差を感じませんでしたが、移動図書や障がい者・老人への本の宅配サービスなど、きめ細かなサービスにより広く市民に本に親しんでもらおうとする姿勢を感じました。

しかし、世界的に最も読書に親しんできた歴史のあるフィンランドでも、近年は国民の活字離れが進み貸し出し冊数は年々減少傾向にあるそうで、新たな図書館サービスのあり方が研究されていました。その結果に基づきヘルシンキ市では、図書館の新たな社会使命や可能性を開拓する「新中央図書館の建設計画」があることをお聞きしました。多くの市民ニーズを受けてとされるその図書館の全体構想は、更生病院跡地で建設を始めた本市の「図書情報館」によく似た内容であり、大変興味深く思われました。

本市の図書情報館は2017年にオープンしますが、ヘルシンキ新図書館はその翌年の2018年、フィンランドのロシアからの独立100年を記念して開館されます。ちなみにこの図書館は面積も建設費も、安城市とほぼ同規模と知りました。グローバルな情報化時代を迎えた今日、遠く離れ国情が異なる両国にあっても、市民が求める「知の宝庫」の理想形が似通っているフィンランドに親近感を覚えました。

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