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更新日:2013年11月19日

3カ年の計画づくり(2013年10月)

安城市では毎年この時期に、3カ年を見通した中期計画の取りまとめをします。今年もすでに計画(案)をまとめ、市役所の各部署への内示を行っています。

とは言え、まだこれからこの計画(案)については、総合計画審議会で審議をいただき、さらに市議会への説明をしなければならないため、現段階でその全容を明らかにすることはできません。

そこで3カ年計画のとりまとめ段階で、課題として取り上げられたテーマについて、ここにその基本的な考え方をお示しすることとしました。

消費税率引き上げ

10月1日、安倍総理が来年4月1日からの消費税3%アップを明言されました。またその後の引き上げにも含みを持たせています。

これによって、現在すでに高額な消費財についての駆け込み需要が出始めているようですので、来春からはその反動として買い控えが出てくるものと見込まれます。それを案じて、さまざまな経済対策が国で議論をされ始めていますが、私たちも市内での消費喚起について話し合い、消費の低迷が極端に長続きしないような対策を考えました。

また、消費税は広く薄く生活必需品にまで課税される性質上、低所得層ほど重税感を覚えるという逆進性を持つ税であると言われています。その懸念を払しょくするため、国も低所得層に対する対策を講じようとしていますが、市としても独自の対策を講じることができないかと思案しています。

今回の消費税引き上げについて、悪しき制度改革であるかのような論調の意見が散見されます。

しかし、そもそも今回の消費税引き上げは、持続可能な社会保障制度を確立するための財源として議論が始められたもので、世界的に高福祉で知られるデンマークやスウェーデンの消費税は25%である他、EU諸国では概ね20%前後であり、消費税から得られる財源を活用して、女性を子育てや老人介護から解放し社会進出を促した結果、男女共同参画に関してEU諸国の方が日本よりはるかに進んでいる現実があるように思われます。日本でも、消費税の持つ負の側面をいかに制度的にカバーして、本来の目的である社会保障制度の充実にどううまく財源を活用してゆくかの議論が深まることを願っています。

また、安城市では更なるごみ減量をお願いしてきましたが、残念ながら思うような成果が出ていないのが現実です。今回の社会全体での消費見直しの機運を活用し、真に生活に必要なものを賢く選んで購入するという、新たな視点からのごみ減量運動に結び付けてゆきたいと考えています。

ごみ減量にご協力をよろしくお願いします

【ごみ減量にご協力をよろしくお願いします】

中心市街地拠点施設の建設(更生病院跡地)

中心市街地への拠点施設の構想も固まり、現在は民間企業グループからの具体的なプランの公募を締め切りました。これから複数のプランを比較検討する選考に入ってゆく段階で、順調に作業が進めば年末にはプランを確定し、公表できるものと考えています。その後は、平成26年度中に契約締結と工事着手をし、平成29年度には竣工を迎える予定としています。よって平成28年度には、拠点施設の公共部分を買い取るための支払いが発生しますので、3カ年計画にはこうした要素を具体的に盛り込むこととしています。

更生病院の跡地界隈は、明治中期の国鉄安城駅開業以来のいわゆる安城の顔と言うべき土地であり、そこをどう整備してゆくかは今世紀中の本市都市計画の方向性を決定づけることになるでしょう。それだけに単に拠点施設を建設すれば良いということにはなりません。当地域で進めています区画整理事業の中で予定している周辺道路や公園なども合せた整備を考え、出かけてみたくなる雰囲気づくりをエリア全体で進めたいと考えています。

また、魅力的なまち並みへ多くの人が集まったとしても、かつて更生病院があった時代のような交通渋滞や違法駐車が目に余るような状況に逆戻りさせる訳には行きません。拠点施設の完成は3年半後ですが、あんくるバスの路線とダイヤのいっそうの充実や、歩いてみたくなるような環境づくりに、早めに取り組んでゆける3カ年計画としました。

あんくるバスのいっそうの充実を図りたいと思います

【あんくるバスのいっそうの充実を図りたいと思います】

子どもたちが未来を拓く環境づくり

安城市の教育環境に関しては、かなり早い時期から校舎の耐震改修に取り組み、また本市独自の少人数学級を進めるなど、子どもたちの安全や学びに関しては、他の市に比べて遜色(そんしょく)のないレベルにあると思っています。

校舎の耐震改修に取り組みました

【校舎の耐震改修に取り組みました】

ところがこの5年間ほどは、トヨタショックや東日本大震災の余波などを受けて地域経済が停滞したため、市の財政状況がかなり厳しいものに転じてしまい、上記の重点施策以外のきめ細かな環境改善はなかなか進められませんでした。また、校長会から要望として出されていた作手や茶臼山にある野外センターは、生徒らが数日間過ごすだけの施設ということで、こちらも改修に至らなかったのが現実です。

作手高原野外センターで飯盒炊さんを行う児童たち

【作手高原野外センターで飯ごう炊さんを行う児童たち】

しかし、平成24年度以降は、東日本大震災による経済停滞からも脱却でき、市の財政も安定感が出てきました。そこでICTを活用することができるAV機器の更新、野外学習センターの改修など、子どもたちがよりよい環境で学習や野外活動をできるような環境改善に努めたいと考えています。またグローバルな時代にあって、日本の若者が海外に雄飛しない傾向が憂慮されています。安城市内の若者たちが海外に留学しやすい支援制度を創設することは、私の選挙公約の1つであり、今回の実施計画でそれを実現させてゆきたいと思っています。

変化が激しく、先行き不透明感の強い時代となりました。私たち大人があらかじめ未来を見通して、次世代のために道を拓いてあげることは困難となりましたが、子どもたち自らが創意や工夫で未来を切り拓いて行けるような知恵を育むための環境整備は可能です。子どもらが自らの人生を、賢く、正しく、逞(たくま)しく、生きてゆける教育環境の整備を推進する3カ年計画としました。

不透明な時代の行財政運営

アメリカでは、10月1日から始まった2014会計年度予算が米議会を通過できておらず、政府機関閉鎖という大変な事態が発生しました。こうした政治の膠着(こうちゃく)状況を打破するため、大統領と議会との話し合いが続けられ、何とか両者の合意形成ができ、タイムリミット目前で米国債のデフォルトが回避されたというニュースを見聞きしました。前代未聞の米国債のデフォルトが起きれば、かつてのリーマンショック以上の世界的な経済混乱が喧伝されていただけに、胸をなで下ろしたのは私だけではないでしょう。

しかし、今回の政治的の合意は、連邦債務の法定上限を来年2月初旬まで引き上げた他、1月半ばを期限とする暫定予算を成立させたに過ぎず、問題は先送りされただけのようです。年明け後、もしも万一の事態が発生すれば…などと考えたくはありませんが、それでも不測の事態が起きるのが最近の世の中です。

5年前のリーマンショック発生時、翌年の歳入の法人市民税が見込めなくなり、青ざめて慌てふためいたことがあります。その窮地を救ってくれたのが、本市の基金(貯金)です。ご家庭でも、いざという時のために貯蓄しておきたいものですが、行政もそれは同様なのです。

安城市の基金総額は、平成24年度末で約226億円あります。この数字のみをとらえて、本市に多額の埋蔵金があるかのような指摘をする方もおいでですが、財政規模618億円の本市には約194億円の市債(借金)もあります。以上の数値を分かりやすく一般家庭に置き換えれば、「年収は618万円、貯金が226万円ある一方、借金も194万円ある」といった家計と言えましょう。借金よりも貯金の方が多いので財政的には健全と言えましょうが、不透明感の強い時代にあってはやや不安を覚える数字というのが、多くの皆さんの率直な感想でしょうか。

先の読みにくい時代はまだまだ続きそうですが、それだけに健全財政でやりくりできる3カ年計画にしなければならないと肝に銘じております。

安城市長 神谷 学

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