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更新日:2013年6月20日

安城版・事業仕分け 

8月20・21日と、本市初の事業仕分けを実施しました。事業仕分けについては、政権交代後の国の事業仕分けが印象的ですが、私自身はあのテレビ画面を見て、一つの疑問を抱いて来ました。

(疑問その1)そもそも憲法によって設置されている国会で政策審議をすべき国会議員が、法的な位置づけの不明確な事業仕分けに出席し、国の重要な事業の是非について議論をすることは、国会議員による国会軽視とならないのだろうか。

 一方、テレビ映像を通じての反響は大きく、その後事業仕分けのブームが到来し、いくつかの地方自治体でも事業仕分けが実施され始めました。これに関しても、国の仕分けと同様の疑問は残りました。

(疑問その2)地方自治体の事業の取捨選択についても、そもそも市議会という公的な審議機関で、市民に選ばれた市議会議員の皆さんが各種事業や予算・決算審議を通じて議論されているのに、議会とは別の場で市の各種施策の是非について論じることは、市議会軽視とならないのだろうか。

以上の2つの素朴な疑問は、完全に払しょくされた訳ではありません。

しかし、地域のしがらみのない第三者による客観的な行政評価への興味はあり、また幸い安城市議会のご理解もいただけたため、安城市版の事業仕分けを実施することとなりました。

事業仕分け会場の様子

 

ところで一口に安城市の事業といっても、全体で800を超す膨大な数があり、限られた時間と人員による議論で、どの事業を選択するのかが問題となります。本市の場合、大まかな選別をした後、これまで行政評価に参加いただいた有識者の皆さんによって、市民投票結果などを参考に、市民保養事業、あんくるバス運行、デンパーク運営、公共施設管理など28事業が対象となりました。

その後、具体的な事業仕分けの作業は「構想日本」という専門集団にお願いし、公募市民を含む6人の「仕分け人」グループ2班が結成され、歯に衣着せぬ厳しい仕分けの議論が行われた後、市民選出の「市民判定人」により判定が下されます。

市民判定人は無作為抽出された約80人の市民から構成され、仕分け人らの議論を傍聴された各班約20名の皆さんが、市民感覚による判断を下され、それが今回の事業仕分けの最終結論となるという形態で進められました。

判定は1:不要  2:ゼロベースで見直し  3:実施主体の見直し  4:要改善  5:現行通り・拡充の5通りに分けられます。

 

私も2日間の終日、会場での議論を一人の傍聴者として聞いておりましたが、仕分けの対象となったいずれの事業も市長としてその必要性を鑑(かんが)み、担当職員らと内部議論を重ねて予算化し、市議会での承認を経て進めて来た事業ですので、頭ごなしに全否定するかのような仕分け人の意見にはいささか抵抗を感じ、傍聴席ではなく説明者席に座りたいという衝動に駆られたこともあり、正直なところ心穏やかな会議ではありませんでした。

しかし、その結果を見ますと、第三者が中心の仕分け人による仕分けで「不要」との結論を出された事業についてでも、傍聴された市民による判定は「ゼロベース見直し」にとどまるなど、外部目線の筋論による客観判断と、本市で暮らす方々の市政への思いとの違いが、明確に表れたと感じられました。

 

構想日本の仕分け人の皆さんは、全国各地で同様の仕分けをして来られましたが、仕分け人の判断と市民の結論がこれほど大きく異なるまちは珍しいとの感想が聞かれました。これは本市がこれまで財政的に恵まれていたため、大半の市民がその恩恵にあずかることができており、市政への満足感が高いのではないかという分析をされたようです。

私自身も事業仕分けを傍聴していて、近年の市民アンケートで「暮らしやすい」とお答えの方が90%近い状況を思い出し、同様の感想を持ちました。市民アンケート、市長へのメールや手紙、各種座談会、市議会からのご提言など、さまざまなご意見の集大成による市政運営に努めてきたつもりです。民意と大きくかけ離れた市政運営にはなっていなかったということを確認でき、まずは胸をなでおろしました。

とはいうものの、俎上(そじょう)にのせられた事業の多くは「要改善」となった現実があります。事業仕分けの場で出されたさまざまなご意見を謙虚に受け止めて、厳しい時代に合致した行政運営というものを改めて検討し、実行に移していきたいと考えています。

 

事業仕分けにご参加、ご協力、そして傍聴いただきました多くの皆さんに、心よりお礼申し上げます。誠にありがとうございました。

                                                                                                   安城市長  神谷  学

 

 

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