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更新日:2013年6月20日

冬来たりなば・・・

平成21年度の新年度予算がまとまりました。

それにしても・・・と脳裏に浮かぶのは、わずか半年ほど前の9月定例市議会での平成19年度決算報告です。「過去に例を見ない、最大規模にして最良の内容の決算を結ぶことができました」と議会報告をしたばかりなのに、年末には20年度予算の見込みを修正せざるを得なくなり、年明けを迎えると21年度の当初予算は過去に例を見ない大幅の法人税収の減少が予測されるという状況になりました。地方自治体の行財政を預かる者として、まるでジェットコースターに乗せられて、猛スピードで天から地へ下ったような気分です。

この数年来、3000人近い人口増加が続いてきていた本市ですが、さすがに年末あたりから人口の伸びは停滞をし始めています。この地域の自動車関連産業の生産調整が始められた影響と考えられます。在庫調整が一日も早く一段落して、通常の経済活動にシフトすることを願います。

こんな先行き不透明感の強い世相の下で、1月中に平成21年度の予算編成作業を終えました。

ところで、私の趣味は山歩きです。今でも四季折々、グループ・単独を問わず山の中に出かけて行きます。いろいろ危険な目にも遭いましたが、とりあえず遭難することもなく元気な体で生活していられるのは、山での危機管理の基本を学んでおいたためと考えています。

北八ヶ岳の冬景色

山の中で道に迷った時の鉄則は、「そのまま進まず、今来た道を引き返し、もう一度分岐点に戻る」です。先が見えないのに一か八かの無謀な賭けをするのではなく、もう一度原点に立ち返って、来し方を振り返り、行く末を考え、方向性がはっきり見通せた段階で歩を進めることが重要です。

長年、このような心構えで山岳地帯の中、自然との語らいを楽しんできました。山の放浪生活と下界の市長職とでは環境は大きく異なりますが、自然の猛威から自らの生命を守る判断、そして社会の嵐から18万市民の生活を守る判断、それぞれ基本的な心構えは同様であらねばならないと思っています。

そんな基本姿勢で、見通しの立てにくい時代の新年度予算の編成作業に臨みました。

前例のない予算編成作業となることが予想されました。そのため、まず私が基本的な方針を示さねば、財政担当者もどのような視点から予算を組めばよいのか分からないだろうと考え、比較的早い段階から基本方針を公言するように心がけました。私が示した基本的方針は次の3つです。

  1. 市民生活に不可欠な行政サービス水準は堅持する
  2. 地域経済のてこ入れを通じて雇用の安定を図る
  3. 市民生活に直接支障のない事業は見送る

以上の考えを基に平成21年度の予算は、一般会計総額567億2000万円にまとめました。21年度当初予算の大きな特徴は次の通りです。

  • 社会のセーフティーネットの役割を果たす福祉関連は堅持
  • 教育(学びの環境)は拡充
  • 投資的支出は経済波及効果の大きい分野に集約
  • 環境施策は市民協働によるソフト事業を中心とする 

私が市長に就任して6年が過ぎました。当初予算段階の一般会計額と市税収入額の推移をまとめてみました。

年度 一般会計(単位:億円) 市税収入(単位:億円)

平成15年度

489.4

279.0

平成16年度

542.8

293.8

平成17年度

515.0

310.5

平成18年度

529.4

327.1

平成19年度

565.9

368.8

平成20年度

596.9

381.6

平成21年度

567.2

334.8

厳しい冬の時代は、まだしばらく続くという見方をする識者が多いようです。

しかし、有名な西洋の詩の結びに「冬来たりなば、春遠からじ」ということばがあります。いつまでも続く冬はなく、また冬の寒さが厳しければ厳しいほど、訪れる春の喜びはいっそう嬉しいものだということを、私は知っています。

新しい春の到来まで市財政の健全性を堅持させ、市民生活の頼れるサポート役が務められるようにがんばります。

安城市長 神谷 学

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