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更新日:2013年6月20日

公共交通の復権

ローカルな路線の感がある名鉄西尾線。この路線のイメージチェンジを図り、沿線地域を自動車主体の社会から鉄道を始めとする公共交通機関主体の社会に切り替えようと、安城市は区画整理事業の進む桜井地区を皮切りにさまざまな試みを始めようとしています。

そもそも南北に縦長な安城市の地形に対し、歴史的には東海道を中心とした東西交通の円滑な流れが優先されてきました。鉄道も道路も南北の線が弱いために「南部ばかりに建設投資が進む」とか、「北部の市街地ばかりが発展する」とする安城版の南北問題が喧伝され、政治的な争点になってきた歴史的経過があるように思われます。

完成間近の桜井駅

しかし、安城市も昨年、市制施行55周年を迎えました。古くからの南北の対立感情から脱却し、新たな時代を切り拓くには南北方向の円滑な交通の流れを確立すべきです。市長に就任してからの5年間、ずっとそのことを考え続けてきましたが、桜井地区3駅の開業により、その第1歩が踏み出せるような気がしています。

桜井地区の区画整理事業の目玉は、この地区を縦断する名鉄西尾線の高架化です。しかし、この事業には巨額の投資が必要で、私自身は財政的な見地から工事の早期着手に若干の躊躇をしましたが、幸いにして数年前より本市の財政状況は好転し、景気回復により桜井地区の開発も想像以上に順調に進んだため、高架事業への決断をすることができました。

高架事業は多額の投資を要するものの、この地域の交通を円滑にすると同時に、踏み切り除去により緊急車両の現場到着が早められるため地域の防災性も高められます。また人の流れを自動車による移動から電車による移動にシフトできれば、CO2抑制などの効果も期待できます。

そのような観点からさらに発展的に考えた末、桜井地区南部に新たな駅を建設することとしました。碧海桜井駅と米津駅の中間地点には大きな工場が立ち並んでおり、1万人を超す勤労者の皆さんがこれらの工場群に通勤し働いています。このエリアで働く方々の何割かが電車通勤に切り替えられるだけでも、周辺の道路環境は大きく改善されることでしょう。

自動車産業が基幹産業の私たちの地域では、電車は学生や高齢者の足という昔からのイメージが強く残っていますが、環境意識の高いEU先進諸国では、環境重視の視点から積極的に活用すべき日常的な交通手段と理解されています。

新規開業する南桜井駅

線路のない市内西部地区については、あんくるバスによるバス路線の充実を来年秋には実現する計画を立てています。また東西交通が南北交通を遮断した形の北部地区では、新安城駅の改築や周辺道路の新設による円滑な交通創出に取り組むなど、市内各地域の特性に応じた交通環境整備に取り組んでいます。

原油価格の高騰は市民生活への逆風となりますが、交通政策の面では公共交通をより充実させ、既存交通機関とのアクセスを円滑にすることで、環境首都実現に向けての順風にできるのではないかと考えています。

そんな願いを込めてまずは6月29日、桜井地区に三つの鉄道駅(堀内公園駅・桜井駅・南桜井駅)がリニューアル及び新規開業します。多くの皆さんの公共交通機関ご利用をお願いします。

安城市長 神谷 学

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