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更新日:2013年6月20日

真の住みよさ

最近はあれこれの数字を駆使したランキングが、ずいぶんはやっているような気がします。人気投票的なものから、売り上げランキング、面白ランキングまで、IT化の進んだ世の中になったせいか、呼びかけひとつで種々雑多なランキングができつつあるように思えます。

市役所屋上から

そんなランキングばやりの中、私たちの安城市は全国的な経済誌による「住みよさランキング」で、全国780市の中で22位に位置づけられました。22位になった理由はあれこれ分析されており、「工業製造品出荷額が全国33位」とか「市の財政力指数が全国14位」など、市長として胸を張って誇りたくなるような数値が並べられています。まずは、ありがたいことです。

ところでこの住みよさランキングですが、私たちのまちはつい数年前まで200位にも入れなかったという現実がありました。工業生産額や財政力などの経済指数が、今より数段見劣りをしていたのかといえば決してそうではなく、主催する経済誌が、対象とする指標の重要度を大幅に見直したことが原因のようでした。

このように主催者の恣意(しい)により簡単に評価が変えられてしまうのが、このランキングというものらしく、そこに現れている数字それぞれは決して偽りはないものの、総合的な評価については参考程度に受け止める方が賢明と感じられます。

最近私の元に、まちの住みよさというものについてしみじみ考えさせられる一通の手紙が届きました。手紙の主は、縁あって隣接の県から安城市内に引っ越して来られた、新聞配達員をしているという男性の新市民からでした。

「最近、縁あって安城市に住むことになりました。全く知る人のいない町なのですが、通りがかりの若者や清掃をする女性らから気持ちのよい挨拶(あいさつ)をされ、とても嬉(うれ)しかったです。またJR駅に自転車で出かけた折、駐輪場係の方から懇切丁寧に説明をしていただき、恐縮してしまいました・・・」と書かれ、「毎日毎日、こんな感動と出会っています。温かいこの町の人々の心がとても救いになっています」と感謝のことばで結ばれていました。

「お金で買えないものはない」と豪語し、一世を風靡(ふうび)しかけた「時の人」もいましたが、私はむしろ「お金で買えるものこそ、たかが知れているのではないか」と、そう思えてなりません。

この地域の産業は、新たな活況を呈し始めています。地価は再び上昇の兆しを示しつつあるようです。バブル再来と囃(はや)し立てる向きもあるでしょうが、そうした喧騒に浮かれるほど、私たちは愚かしくはないと信じたいものです。お金余りと言われたバブルの時代、失ったものこそ多かったものの、得られたものは大したものではなかったのではないかと振り返ります。

まちの「真の住みよさ」というものも、金額ベースの経済指標だけでは計りきれない側面がずいぶんあると感じられます。手紙の主のような、数字では表せない体感的な住みよさを軽視することはできません。

一人ひとりの心がけひとつで、どこのまちも日本一住みよいまちになる可能性を秘めていると思えます。要は、それに気づいてくれる市民がどれほどいるかということではないでしょうか。

私も明日から、もっと明るく大きな声で挨拶(あいさつ)をすることに決めました。

安城市長 神谷 学

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