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更新日:2019年6月19日

市長のときどきブログ下学上達

最近の出来事の感想やちょっとしたコメントを書いています。
これまでの「月曜のひとこと」と「今月のメッセージ」から変更します。

2019年6月19日

6月補正予算(案)の紹介

本年2月に市長選挙が実施され、当選者の方針によって重要政策が変わる可能性がありましたので、今年度の当初予算は必要経費のみを中心とした「骨格的予算」としてとりまとめ、政策的な事業は年度途中の補正予算対応としてありました。

そして選挙の結果、引き続き私が市政を担うこととなったため、私の選挙公約関連の事業を柱とし、速やかにそれらを実行するための補正予算を、この6月議会で審査していただいております。以下に、一般会計の補正予算案とした17億8千万円余の主な事業内容についてご紹介させていただきます。

1、健幸都市推進事業(公民連携プロジェクト)

私が目指す「みらいが日本一元気なまちづくり」に向け、イノベーションの創出や未来投資の促進に向けた、公民連携を推進するための事業を進めてまいります。具体的にはJR安城駅、三河安城駅、および名鉄新安城駅周辺のまちの活力創出に向けて、新たな民間投資をどう呼び込むか、担い手の育成や市民参加のあり方をどうするかなど、多くの方々を交えて話し合う場を創り出してゆきます。

JR安城駅周辺では南明治地区区画整理地内で、新たな民間の大型投資が進められています。また開業30年を過ぎた三河安城駅は、そろそろ周辺の再整備を考える時期に差し掛かっています。さらに新安城駅は築50年を迎え、現在名鉄による駅舎の建て替えが進められています。

こうした主要3駅周辺で始まっている大きな環境変化を、新たなまちの起爆剤とすべく活発な議論が交わされることを期待しています。

~つながる。はじまる~安城のみらい創生フォーラム

【~つながる。はじまる~安城のみらい創生フォーラムの様子】

2、安城プレミアムお買物券事業

10月には消費税引上げが予定されており、低所得者と子育て世帯の消費に与える影響を緩和するため、国の経済対策として「プレミアム付商品券」が、プレミアム率25%で発行されます。ただし、この事業には所得制限や子育てに関する条件があり、生活支援策としての色合いが濃いように感じます。

そこで、本市独自の事業として、18歳以上の市内在住のすべての方が購入可能な、安城商工会議所が発行する「安城プレミアムお買物券」の関連経費9千900万円余の補正をお願いしております。このお買物券のプレミアム率は10~20%で、幅がありますのは、個人商店や建設会社で利用可能な券20%券、量販店で利用可能とする10%券の2種類があるためです。

国と市独自のプレミアム券発行により、安城市内の消費喚起と経済活力の向上を目指してまいります。

3、多言語コミュニケーション支援事業

出入国管理法が改正され、これまで高度専門人材に限定していた外国人労働者の受け入れ政策が転換され、単純労働分野への就労が可能となりました。今後は建設業や農業など、人手不足の業種に就労する外国人が増えてゆきますが、それに伴う社会トラブルを防いでゆくことを考えねばなりません。

トラブルは社会制度や生活習慣の違いから生じるのでしょうが、その背景には、ことばの違いによるコミュニケーション不足があると考えられます。そこで、まずは多国籍化の進む外国人市民との市役所内でのコミュニケーションのサポートを図るため、テレビ電話通訳システム及び電話通訳システムの導入経費350万円余の補正予算をお願いしております。テレビ電話通訳はタブレット端末を介し、外国人来庁者と職員、そして遠隔地の通訳者の三者が、顔の見える対話で問題解決を図ることができるようになります。

また、電話により通訳者を介して、外国人と本市職員三者が同時会話することも可能となります。対応については、いずれのサービスも英語、中国語、韓国語、ベトナム語など10言語以上となっており、市内に暮らすほとんどの外国人の方々の相談に応じることができると思われます。

テレビ電話通訳システムのイメージ図

【テレビ電話通訳システムのイメージ図】

4、多世代住宅支援事業

児童虐待、高齢者の孤独死など、現代社会の問題の背景には核家族化の進展があるように思います。多世代の家族が近くに暮らし、家族の助け合いが可能な環境があれば、悲しい事件や事故を防げた可能性があります。本市で新たに創設する多世代住宅支援制度の予算は、2千200万円余の補正をお願いしています。

この制度は、祖父母から小学校修了前の孫までの3世代や、75歳以上の高齢者と子の2世代といった多世代が、同居したり、近くに住んだりすることで、互いに支え合い助け合うことにより、子育てファミリーや高齢者世代が安心して生き生きと暮らし、地域社会で活躍できることを目指す住宅支援制度です。

具体的には、家族の互助に必要な生活環境づくりの支援として、家屋の新増築や近隣(半径2km)のマンション取得などに補助金を出す制度で、耐震改修、空き家改修、まちなか居住などの条件加算もあり、上限100万円までの補助を受けることができます。6月議会で認定いただければ、7月より実施してまいります。

多世代住宅建築の様子

【多世代住宅建築の様子】

以上、6月議会に上程した補正予算案の中から、特徴的な施策を紹介いたしましたが、この他にもいくつかのきめ細かな新しい施策を展開してゆくこととしています。

市長選挙、市議会議員選挙、それぞれ一段落して、いよいよ新しい市政が軌道に乗って動き出します。

2019年6月5日

初夏の風景に思う

今年の5月は、夏を思わせるような気候が続きました。また晴天が続いたため週末のイベントは賑わいありがたく感じたものでしたが、一方で水不足を心配せねばならないような状況にもあり大変心配させられました。しかし、幸い5月下旬に適度な降雨があり、私たちの生活の水がめである「矢作ダム」は平年の水位を取り戻しましたが、農業用の水がめである「羽布ダム」は相変わらず低水位のままで心配は続きます。

安城のまちも都市化が進み、ありのままの自然はなくなり、季節感が失われてきているように思われます。それでもよく注意をすれば、季節の移ろいを実感できる風景や現象を目にすることができ、私たちの暮らしが自然のサイクル内に置かれているということが実感されます。

麦秋

出穂期を迎え5月に入っても青々としていた麦畑は、初夏の気候とともに褐色に色づき始め、気がつけばいつの間にか麦秋を迎えています。この季節、湿った空気により梅雨の到来が近いことを感じさせられますが、生産農家の皆さんは貴重な晴れの日に麦の刈り取りをお急ぎの様子です。

赤松町にあるJAあいち中央総合センター内に見える大型サイロは、米・麦の乾燥・調製(選別)を行い貯蔵する施設です。サイロは1号機から5号機まで合計5基が稼動でき、最大で20万俵(1万2千t)の貯蔵ができるそうです。JAあいち中央管内で生産された麦は収穫の季節を迎えると、短期間にこのカントリーエレベーター等施設に搬入され、乾燥・調製・貯蔵された後、検査を受けて出荷されるのを待つこととなります。

色づいた麦の穂の様子

【色づいた麦の穂の様子】

ツバメ

わが家の軒下に巣を作ったツバメが、卵を産んでいたことは妻から聞かされて知ってはいたのですが、肝心の親鳥の姿をなかなか見かけることがなく気を揉んでいました。しかし、最近になり卵を温めるメスの姿と、それを見守るオスの姿を確認することができ安心しました。雛(ひな)が大きな口を開けてかわいい顔を見せるのも間近でしょう。

親が子を虐待するという痛ましい事件を見聞きする大変残念な時代となりました。野生の生き物たちは、だれに教わるともなしに新しい命を授かり、親はそれを命がけで守ろうとします。都市化の進展により、身近にこうした小動物が見られなくなってきたことが、人間の精神を荒廃させてしまっているのでしょうか。

ツバメはオスとメスがそれぞれ役割分担をして、うまい具合に男女共同参画をしているように見えます。私たちは、時にはいろいろな動植物を観察して、貴重な学びができるようなひと時を持つ必要があるのではないかと考えさせられました。

わが家のツバメの巣

【わが家のツバメの巣】

全国植樹祭

「第70回 全国植樹祭 あいち2019」が、天皇・皇后両陛下のご出席のもと、尾張旭市の愛知県森林公園にて開催されました。終戦から間もない昭和25年より始められた全国的なこの行事、当時の世相等いろいろな社会背景があるのだろうと少々調べてみました。

日本は天然資源が乏しい中で、国を挙げて第二次世界大戦を戦ったため、燃料としての木材が必要となり全国各地で伐採が進められた上、さらに戦後復興の過程でも大量の樹木伐採が続けられました。全国的に山林は荒れ、台風などによる豪雨のたびに各地で土石流や洪水が発生し、甚大な被害が頻繁に出るようになってしまいました。

そのため戦後間もなく、国の指揮で造林補助政策による治山事業や林道整備が進められ、昭和25年には「造林臨時措置法」が制定され造林地を指定するとともに植林が奨励されました。全国植樹祭が始まったのは、まさにこの年で、こうした国を挙げての国土緑化の動きに呼応する形で、全国植樹祭が続けられてきたものと思われます。

式典では天皇陛下からのお言葉があり、70年にわたる先人の国土緑化への努力に感謝され、「健全な森を次世代のために作っていくことは、私たちに課せられた大切な使命」と述べられました。会場には1万人を超える方々がおいででしたが、すべての参加者が静かに聞き入っておられ、お言葉の間、広い会場が静寂に包み込まれたのが印象的でした。

即位後、初めての地方訪問のご公務がこの全国植樹祭へのご出席でした。私は皇太子であられた時代に、安城市内の水のかんきょう学習館と安城市歴史博物館をご視察になられた際に2度直接お会いしております。今回は遠い客席からのお姿拝見でしたが、お言葉からあの頃と変わらぬ穏やかなお人柄が伝わってまいりました。令和という新しい時代の象徴としてのご活躍をご祈念いたします。

開始前の様子 植樹の様子

【第70回全国植樹祭あいち2019式典開始前及び植樹の様子】

2019年5月21日

アートになった消防団

5月19日(日曜日)の午前、デンパーク南隣の水田で「ふれあい田んぼアート」の田植えイベントが開催されました。朝方は急な降雨があり開催を心配しましたが、開会当時には晴天となり過去最高という640人もの親子連れの参加がありました。

「ふれあい田んぼアート」の田植えの様子

【「ふれあい田んぼアート」の田植えの様子】

田んぼアートの絵柄は毎年変わるので、どんなデザインになったのかと楽しみにしていましたところ、今年は消防車の絵が選ばれたとお聞きしました。会場には消防団のラッパ隊が控えており、ファンファーレなど楽しい演奏で開会式典を盛り上げてくれました。

 

安城市内には、町内会や地域単位で消防団が結成されており、その数は現在30分団あります。地元の火災で初期消火や警戒活動、さらに防火運動をしてくれる消防団員は非常勤特別職の地方公務員ですが、多額の報酬が払われている訳ではなく、主に自営業やサラリーマンの皆さんが、ご家族や会社の理解を得て地元貢献の一環として頑張ってくれています。

消防団を構成しているのは「基本団員」といわれる一般的な団員で、その数は405名います。この他、大規模な災害が発生した時の活動を担う「機能別団員」も90名揃い、消防団のより広い活動を支えてくれています。この機能別消防団には「D-RAT」という愛称がつけられており、DはDisaster(災害)、RはRescue(救助)、AはAssistance(援助)、TはTeam(チーム)を意味しています。

消防入団宣誓式の様子

【消防入団宣誓式の様子】

本市の消防団は、火災現場への出動率が73.8%と高く、士気が極めて高いことがうかがえます。また近年では、愛知県の消防操法大会で輝かしい成果を上げてくれています。彼らは社会が平穏な時には目立つ存在ではないと思われます。しかし、今からちょうど6年前に起きた「連続放火事件」では、昼夜を問わず地域の警戒活動を行ってくれており、地域住民の皆さんの安心安全に大きく貢献してくれたのは、まだ記憶に新しいところです。近年、そんな彼らの長年の社会的な貢献が全国レベルで高く評価されるようになり、平成29年3月には日本消防協会の特別表彰、30年12月には総務大臣感謝状、さらに31年2月には消防庁長官の表彰が授与されています。

団員は毎年4月に新旧交代があり、6月初旬に開催される「安城市消防操法競練会」への出場に向け、新人団員の基本的な訓練として休日や夜間の練習が行われています。練習会場周辺の皆さんや団員のご家族の皆さんに、一時的なご迷惑やご心配をおかけすることがあるかも知れませんが、今しばらく新入団員らの成長にご協力いただきますようよろしくお願い申し上げます。

消防団操法競練会

【消防操法競練会の様子】

2019年5月7日

安城市政 平成をふり返る

日本では「平成」が幕を閉じ、「令和」という新しい時代が始まりました。私は昭和の末期(昭和62年)に市議会議員に初当選しました。そして、平成15年1月末まで市議を務めた後、同年2月から現在まで安城市長を務めています。よって、平成の約30年間の安城市政を語ることができる唯一の現職政治家ということになります。

そこで、多少の私見や主観も入ってしまうかと思いますが、平成の安城市政の流れを私なりにふり返ってみることとしました。

平成1~3年都市基盤構築の時代(市長 岩月収二氏)

現在の二本木地区に新幹線駅建設が決定したのが昭和59年、そして昭和末期の63年3月、東海道新幹線三河安城駅が開業しました。こうした動きに合わせて新幹線駅周辺(S.61-H.18)、北部地区(S.61-H.25)、作野地区(S.63-H.20)と、いずれも100ha前後の大型区画整理事業が施行されました。平成の幕開けとほぼ同時期に、新幹線新駅を核とした本格的な安城の都市基盤整備もスタートしたと言えましょう。

この時期には、歴史博物館、総合福祉センターといった大型公共施設が、ともに平成3年竣工予定で進められていました。このように長期にわたる複数の大型区画整理事業の推進とともに、主要な都市施設も建設せねばならず、財政的な不安を抱えた市政運営だったとふり返ります。

しかし、そんな財政運営への不安とは裏腹に、世の中は「平成バブル」期に突入しており、堅実な財政運営を目指そうとすればするほど、想定を超える法人市民税等の増収により市の基金(貯金)が積みあがるばかりでした。「安城市は上手なお金の使い方を知らない」というご批判の声が、当時の私の耳にも入ってきました。

もちろん批判する方々は、平成バブルという過去に例を見ない経済現象の実態を理解しておられた訳ではなく、基金の増加という一過性の現象が末永く続いてゆくとの誤解があったものと思われます。平成2年度当時、約84億円の財政調整基金を残され、岩月さんは3期12年の市長職を退任されました。

三河安城

【三河安城駅開業記念号発車式の様子】

平成3~15年 都市施設充実の時代(市長 杉浦正行氏)

今思えば、バブルの頂点だった平成3年2月に杉浦さんが市長に就任され、県議会議員当時の人脈を生かされ、西三河南部の中核都市にふさわしい都市施設を次々に整備してゆかれたのがこの時期です。大型公共施設のオープンを簡単にまとめてみますと、以下の通りとなります。年号はすべて平成です。(「安城の統計安城市年表」より)

3年 歴史博物館、東部公民館、総合福祉センター、南部公民館

4年 桜井公民館、堀内公園

5年 二本木公民館、下水道利用開始

6年 茶臼山高原野外センター浴室棟、教育センター

7年 中部公民館

8年 昭林公民館、安祥デイサービスセンター、丈山苑

9年 産業公園デンパーク、北部福祉センター、環境クリーンセンターごみ焼却施設

10年 消防署西出張所、リサイクルプラザ、西部福祉センター

11年 総合斎苑、社会福祉会館、マーメイドパレス、作野福祉センター

12年 消防署北分署

13年 スポーツセンター、ソフトボール場、せん定枝リサイクルプラント

14年 二本木保育園、三河安城小学校

15年 市民ギャラリー、埋蔵文化財センター

デンパークオープニング式典の様子

【デンパークオープニング式典の様子】

上記以外の事業として、平成11年には大規模な桜井駅周辺特定土地区画整理事業が始められた他、平成14年には更生病院が移転し、現在の地で「安城更生病院」として開院されています。そして、その新病院建設にあたり対象となる経費の3分の1に相当する額を補助金として、安城市が支払うこととなりました。この12年間はほぼ毎年、新しい大型公共施設の建設が続き、本市の都市施設は充実されました。

ところが、すでに平成4年頃から平成バブルの崩壊は始まっており、後に「失われた10年」と言われる時代に入ってゆきました。しかし当時は、まだバブル崩壊が日本社会にどんな影響を及ぼすのかについて、十分な共通認識が生まれていませんでした。その時代を象徴する出来事として、平成9年の北海道拓殖銀行の破たん、山一証券の自主廃業などが起きており、深刻な経済ニュースが続きました。

この時期、おそらく日本の経済構造が過去に例を見ない底割れ現象を起こしていたと思われます。しかし当時の一般認識として、バブル崩壊は高度経済成長期のオイルショック同様の一過性の現象と見なされ、そのため景気低迷は大きな経済サイクルの一環ととらえられ、いずれ回復期を迎えると受け止められていたように記憶しています。

平成10年に就任された小渕首相は、こうした経済認識の下で積極的な公共投資を進めることとされました。国が多額の補助金による誘導策をとることにより、都道府県から市町村に至るまで、全国各地で大規模な公共事業が進められました。この時期は、多額の公的資金を使い社会インフラを整備することが奨励される空気が生まれ、本市もそれに倣(なら)ったのが平成10年以降の大型公共施設の建設だったとふり返ります。

この時代、私も市議会の末席を汚していただけに、国の音頭取りによる大型公共投資が、後の国と地方の深刻な財政危機を生むことにつながってしまったことに、責任の一端を感じてしまいます。ただ幸いにしてこの時点では、安城市の財政は危機的な状況にまでは至ってはおらず、将来に向けた市政運営の選択肢を示すべく、清水の舞台から飛び降りる気持ちで、私自身が市長選挙に出馬をすることとしました。

平成15~31年 行財政の体質転換の時代(市長 神谷 学)

平成15年までの積極投資のおかげで本市の都市施設は充実しましたが、財政的な不安は膨らみました。平成15年2月の市長選挙では、「堅実な財政運営」と「行政計画の見直し」を打ち出した私が、12年ぶりの投票による選挙で市長に就任することとなりました。

私はひとまず、大規模な公共投資計画の組み換えを行うこととしました。桜井駅周辺特定土地区画整理事業と合わせて進めていた鉄道高架事業よりも、地味ながら重要な小中学校を中心とした公共施設の耐震補強を最優先事業として取り組むこととしました。

市長に就任したこの時期、日本は未だバブルの後遺症から脱却できず、「失われた10年」から「失われた20年」へと差しかかりつつある時代でした。しかし、西三河地方では自動車関連産業の経営努力が重ねられ、平成17年の「愛・地球博」と前後して「元気な愛知」と喧伝される良好な経済状況が生まれました。

こうした望外の地域限定の好況により、財務体質の改善が図れたのは僥倖(ぎょうこう)としか言いようがありません。災害対策としての公共施設の耐震改修が一段落した頃、桜井駅周辺の鉄道高架事業といった大型事業を再開しましたが、この頃には本市の財政も一息つける余裕が生じていました。

ところが、数年間にわたる「元気な愛知」の時代の直後、リーマンショック、そして東日本大震災発生と前代未聞の事態が続き、再び日本経済ばかりではなく本市の財政運営にも大きな負の影響が及びました。こうした状況を予見できた訳ではありませんが、本市では「元気な愛知」時代の財政的な余力により、その後も計画的に都市基盤整備や都市施設建設などを進めることができました。南明治土地区画整理事業の推進、アンフォーレのオープンの他にも、体育館、ソフトボール場、文化センターなど、老朽化した公共施設の改修を順次進めることができたことは幸いでした。

アンフォーレグランドオープニングセレモニー

【アンフォーレグランドオープニングセレモニー】

5月1日より「令和」という新時代が始まりました。今の若い世代による後世の歴史的な評価に応えられますよう、新たな気持ちで市政運営に当たってまいります。新時代の市政運営に対しましても、引き続きのご理解とご協力をいただきますようよろしくお願い申し上げます。

2019年4月15日

出発のメッセージ

新年度が始まり、新しいスタートに当たってのあいさつを求められます。その時代、その世相にかなったメッセージをお伝えすべく、5期目のベテラン市長と言われる今も、市を代表してのあいさつには頭を抱え、苦悩の日々を送っています。このような状況の中から生み出した新年度の市長あいさつの一部を以下に書き出してみました。私の政治姿勢の一端をご理解いただければ幸いです。(要点のみの抜粋で、一部省略等もあります)

4月1日 定例幹部会議「みらいへの投資と改革」

新年度、そして新体制を迎えたからと言って、私たちが取り組む政策課題が大きく変わるということはありません。まず、これまで取り組んできた「ケンサチ」ですが、それは子どもから高齢者まで全ての世代が、「健やか」に暮らし「幸せ」を実感できる地域社会の未来イメージであり、5つの要件(健康、環境、経済、きずな、こども)を核としてより強固に推し進めてまいります。

また「2025年問題」が喧伝されてきましたが、間もなく団塊世代が75歳になっていかれます。これまで各町内会でまちづくりの担い手だった方たちが、支援を必要とする側に徐々にシフトします。併せて今後は、インフラ・公共施設の老朽化対策もかさむことから、市財政の硬直化が進むものと見込まれます。一方、生産年齢人口の減少は進み、地方の財源偏在是正のための税制改正などにより、税収は今後、右肩上がりで伸びるとは考えにくく、近いうちに頭打ちになるのではないかと予測されます。

このような将来を展望しますと、元気な未来のためには、それに向けた「みらいへの投資」が不可欠であり、私たち自身の意識改革と業務改革とも言うような対策が必要になると考えます。

4月1日 安城市教職員新任式「学校でのケンサチ」

本市の目指す都市像は、健やか幸せを意味いたします「健幸都市」であり、「幸せつながる健幸都市・安城」の実現を図っております。この計画で目指す健幸(ケンサチ)な生活実現のために重要な要件は、「健康」、「環境」、「経済」、「きずな」、「こども」の五つに集約されると考えます。この五つの要件をいかに充実させてゆくのかを安城市政全体で考え、市民の理解をいただきながら具体的な取組につなげてゆきたいと思います。

学校教育に携わる皆さんにおかれましても、どうか子どもたちへの教育を通じてこの五つの要件の充実を図っていただきたく、よろしくお願い申し上げます。まずは、先生方ご自身と子どもたちの健康にご留意いただき、環境学習などを通じた地域の環境美化にご協力いただければと思います。そして児童生徒らや保護者、地域との絆をしっかり構築していただき、子どもたちの将来的な自立に導いてあげていただきたいと思います。

4月12日 民生委員・児童委員協議会総会「セーフティネットを生かす」

最近は子どもや高齢者への虐待も社会問題化してきており、深刻な事件が新聞・テレビで報道されるようになってきまして、心を痛めています。こうした立場の弱い人たちへの虐待は、バブル崩壊、リーマンショック、さらに頻発する自然災害などによる経済環境の激変も影響しているのではないかと思います。

企業の倒産やリストラ、過大な到達目標、それらによる保護者の精神ストレスが家庭不和や家庭崩壊につながり、立場の弱い人たちにそのしわ寄せが及ぶということもあるのではないかと想像いたします。

しかし、だからと言って悲しい事態が発生することのないように、福祉によるさまざまな支援策があることを知っていただき、支えあい助け合うためのセーフティネットを生かさねばならないと考えます。

民生委員・児童委員協議会総会

4月12日 安城市教育研究会総会「日本を支える安城教育」

現在の日本国内では過疎と過密が同時進行しており、様々な問題を孕んでいると感じられます。しかし、仕事があり安定した生活が見込める地域への人の流れを押し止めることはできません。都道府県や国と連携した問題解決の必要性を痛感しますが、人口減少が続く日本社会にあって、今なお人口が増え続けているこの西三河地域は、自動車産業を中心に、今や日本経済のエンジンとなっているものと、私はそう理解しています。

私自身はそんな誇りと使命感を持って、地域の発展を考え、時代にかなった政策を立案し推進することを意識しています。少し大げさに聞こえるかも知れませんが、現在の日本の国を支えてくださっているのは、このまちに働かれる勤労者の皆さんであり、これからの日本の未来を切り開いてゆくのは、このまちに暮らす若者や子どもたちに他ならないとも思っています。

そんな本市の置かれた状況をご賢察いただき、先生方にも国家を支える一員という誇りと使命感を持って働いていただきたいと願っています。もちろんそうした皆さんのプライドを支えるために必要な本市の教育環境整備を進めねばならないと考えています。

安城市教育研究会総会

4月12日 安城市土地改良区理事会「農を知ってもらう」

農林業センサスによれば、農業が盛んと言われる安城市ですら、平成27年の農家戸数は専業・兼業合わせて2,028件であり、今や総世帯数の約75,000件から見れば、わずか2.7%に過ぎません。このため非農家からは、野焼きや農薬散布など農作業に対する苦情が頻繁に出されるようになり、農家の皆さんも大変お困りになるケースが増えてきているようにお見受けしています。

よって、地域でのこうした摩擦を解消してゆくためには、多数派である非農家の方々に、いかに農業や土地改良の意義を理解いただくかが重要になっていると感じていました。そして、その1つの有効なPR方法としてプラネタリウムという子どもらの学習の場で、映像を通じて地域農業に対する理解を深めてもらうということを思いつきました。

もちろんプラネタリウムではなくても、通常の市政映画でもよいでしょうし、また印刷物を通じてでもよいと思いますが、全国的にもっと意識していろいろな方法で農業をアピールせねばならない時代となっているのではないかと考えます。

 

さまざまな場での私の市長あいさつですが、聞き流してしまわれる方が大半ではないかと想像はしています。しかし、いざ話す立場になりますと、どなたがお聞きになられても恥ずかしくない内容を…と身構えてしまい、そのために苦悩することになります。市長としての17年目の春も、精神的なプレッシャーに苦しむ日々を送っています。

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